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2015.05.05

「親は完璧じゃなくていい」がポリシー(前編)


平原さんの助けられ力 「不完全な自分を受け入れる!」

流産は“自分の夢を諦めないで”というメッセージだったかも

子どもたちのお料理教室で講師を務めます

子どもたちのお料理教室で講師を務めます

現在つわりの真っ最中という時期にも関わらず、仕事帰りの時間に快くインタビューを受けてくれた平原あさみさん。
「片道1時間半かかる上、ラッシュも厳しいので、近々車通勤に変えてもらおうと思ってるんです。理解のある職場なので、ありがたいですね」
現在の職場は有名料理研究家のアシスタント。職場は同年代の女性ばかりで、スタッフがかわるがわるに妊娠と出産を繰り返し、常に誰かが妊娠していたり、産休や育休に入っていたりする状態なのだそう。
そのため、「後輩が育ってないから『私が休むと迷惑がかかるかも?』との責任感を感じていました。その上夫はフリーランスになって日が浅く、まだ仕事が安定していないし、自分も夢を追いかけている途中。経済的には不安もあるし、将来の仕事のことを考えると『今作っちゃっていいのかな?』『やっぱり妊娠は控えよう』と考えていた時期もありました。けれども、1年ほど前から長男が『兄弟が欲しい』と言い始め、ママ友たちに背中を押されたこともあって、2人目の妊娠に踏み切りました。
実は以前、流産をしたことがあるんです。当時、私は保育園で栄養士をしていたのですが、いつかフリーの栄養士、フードコーディネイターになりたいという夢がありました。でも、妊娠をしたため、『今は子育てを優先させて、自分の夢は後からでいいか。しばらく保育園の勤めを続けて、フリーになるのはもう少し経ってからにしよう』と思っていたんです」
ところが、授かった子どもは流産してしまった。
「その時ある方から『自分の夢を諦めたから、赤ちゃんは帰っていったんだよ』と言われました」

自分の夢を優先させたら、不思議と開けていった道

悲しみの中にあった平原さんだが、不思議と仕事面はトントン拍子に夢へと近づいていきます。有名料理研究家のアシスタントに採用が決まった後は、料理教室の講師に声をかけられるなど、フリーの管理栄養士としての道が開けていきました。
「流産をしてしまったことがきっかけで、夫婦ともに『欲しいと思ってもすぐにできるものではないんだな』と思うようになりました」
計画どおりに進まない妊娠、出産、そして子育て……。
自分の仕事が軌道に乗っていないから、子どもは絶対に無理! という考えだったご主人ですが、欲しいと思ったときにすぐできるものではないのだから、いつ2人目ができてもいいように「心構えをしていこう。そしてゆっくりと子どもを作っていこう」……と考え方を変えていったそうです。
「また『夢も子どもも諦めないほうがいい』とアドバイスを受けたことで、『親として完璧じゃなくていい。親が夢を追いかけて、ひとりの人として充実した人生を送ることが、きっと子どもにもいい影響を与えるはず』と気持ちを切り替えることができたんです。
そして、再び子どもも授かしました。それと同時に、夫婦2人で妊娠・出産の大変な時期を乗り切っていこうという姿勢ができていたのです」

主夫として戦力になる夫から学んだ「ありがとう」の気持ち

「ありがとう」の心がお互いを優しくする

「ありがとう」の心がお互いを優しくする

現在、つわりで体調のすぐれない平原さんを気遣って、ご主人は掃除、洗濯、食器洗い…と家事のほぼすべてと育児も担ってくれています。まさに主夫状態という素晴らしい働きっぷり! 巷では「パパを教育する」なんてことをよく聞いたりするけれど、平原さんのご主人はまさしく理想型では?
「私は、妊娠してから家ではずっとソファでゴロゴロしているだけ。特に何も言わなくても、夫は自ら家事をやってくれます。ただ、やはり女性の視点から見ると、『しまう場所が違う』とか『食器洗いの後、水滴が拭かれていない』とか口を出したい部分は多々あります。でも、そういう部分は後から私がまとめてやったりして、指摘しないようにしています」
つまり、ご主人にも「完璧を求めない」ようにしているそう。
そして、気持ちよく手伝ってもらうための気遣いをとても大事にしているのです。
これ、大事だと分かるけれど、「それ、ちょっと違う」「もうちょっとこうしてほしい」気持ちを抑えるのって、案外大変だったりするのが実際ではないでしょうか。
この“気遣い”、実はご主人によって気づかされた部分もあったと平原さんは言います。
「夫がいつも『ご飯を作ってくれてありがとう』などと言ってくれるんです。何かをしてもらったら『ありがとう』と感謝する気持ちを持って、実際に言葉に出すことは家族であっても大切だと思いますね」

小さくても子どもだって家族の一員

また、小さい頃から平原さんに料理を教えてもらっている長男も、立派に家族の一員として役に立っています。
「最近、長男はフレンチトーストにはまっているんです。この間の日曜、朝起きたら、一人でフレンチトーストを作っていました。なんと、一人で買い物にも行って、朝食の準備をしていたんです。こっそりと何かを作って家族を驚かせるのが好きなようで、『今日の料理ビギナーズ』などのテレビを見て、『今度あれ作ろう〜っ』などとチェックをしているんですよ」
料理以外にも、整理整頓や模様替え、掃除なども得意だそう。
「夫はもちろん、長男にも、ものすごく助けられています」
まだ小学1年生だというのに、素晴らしい主夫っぷり! これもまた「ありがとう、助かった!」という感謝の気持ちと言葉、そして「上手だね」と褒める姿勢で伸びていったそうです。
「でも、長男には、『ボクは料理研究家にはならない』と言われちゃいましたけどね」
お母さんから「頼りにされている」と感じることで、「ボクも頑張ろう」と家族の一員として役に立とうと思えるのではないかというエピソードです。

人から存在を求められる……、それはきっと“生きている”という実感にも繋がるはずだと思いました。

いまではご主人の主夫ぶりに笑顔の平原さんですが、素直に頼れない時期もありました。
それは何故なのか? 後編(5月6日)へ続きます。

【記事まとめ】助けられ力のススメ

中山美里

中山美里

ライター、編集


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