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2015.05.06

「親は完璧じゃなくていい」がポリシー(後編)


平原さんの助けられ力 「不完全を楽しむ!」

完璧な母だった実母を目指していたかつての自分

平原さんが「あれやって」「これやって」「お願い!」と言わずとも、自ら家事育児をこなしてくれるご主人。だが、もちろん、結婚したばかりの頃は、主夫業もバリバリこなすイクメンではなかったそう。
「結婚したばかりの頃は、トイレなどでも『飛沫を拭いておいて』など細かく言っていたんです。でも、そのたびにお互いにイヤな思いをしてしまう。だから『そのままでも死にゃしないし、いいか』と思うようにし、本人が気づくまで放っておきました。こういうことの繰り返しで、『自分がやらなきゃ!』と思うようになったみたいです。特に、今回の妊娠では、『俺がやらなきゃ、この家終わる!』と思っているみたいですね」

現在、「私、本当に今グータラしてるんですよ〜」と幸せそうに語る平原さんですが、結婚当初は、「完璧な母」を目指していました。
「自分の母みたいにならなきゃいけないと思っていたんです」
平原さんのお母さんは、「母としても完璧、主婦としても完璧な人。料理も裁縫も得意。しかもキャリアウーマン。できないのは自転車に乗ることくらい」というスーパーお母さんだったそう。
「だから私は本当に何もできない子になってしまって……。進路を決めるときには、『何をしたらいいの?』状態でしたし、栄養士になろうと決めて東京に出てきてからも、家事も何もできない、買い物ひとつとってもどこへ行ったらいいのかも分からない。そんな状態でした」

できないと認めることから始めてみる

料理だって初めからできるわけじゃない

「できない」を自分で認めたら、「頼る」こともできるように

 

できないこと、分からないことだらけでスタートした社会人生活。
結婚して、主婦になり、一人目の子どもを出産してからも、やっぱり、できないこと、分からないことだらけ。けれども、理想だけは「お母さんみたいに完璧にしなきゃいけない……」と高かった。
しかも、保育園で働く栄養士だった当時、忙しさは今以上でした。完璧を求めて苦しむなかで、平原さんは、
「私にはできないことがたくさんあるな」
と気づきました。できないことをできないと受け止められるようになったら、「子どもができることは子どもがすればいい。夫ができることは夫がすればいい」というように、考え方が自然と変わっていきました。
「不完全でいい。周りを見ていると、親がだらしないから子どもがマジメになったのかな? などというケースもあったりして、私も不完全なままでいいんじゃないかなと思えるようになったんです。それに不完全なほうが、どんどん変わっていけそうだし、おもしろいんじゃないかなって」

不完全だから上手に助けてもらうという姿勢は、講師を務める料理教室でも活きているそう。
「料理教室では『おなかいっぱいになった!』『来てよかった!』と思ってもらえることが目標。家にいるみたいなくつろいだ雰囲気のなかで、楽しく学んで、味わって帰ってほしい。だから、家族同然の扱いで人使いは荒いですよ(笑)。初対面でも、『何回か会ってるよね?』という空気で終わる感じ。でもそのほうが相手にも気を使わせなくていいのかな? なんて思っています」

完璧な母と不完全な娘の新しい関係

家族を持って初めてわかることもあります

家族を持って初めてわかることもあります

完全じゃない自分を認め、不完全な自分で人との関係を築くようになったとき、「超えられなかった母」との関係にも変化が起きました。
「私が母ぐらい忙しくなって初めて、自分の母を『すごい人だ』と認められるようになりました。母を認められるようになるまでは、『母を超えたい』と張り合っていたんです。あと、子育てを終えた母が仕事に100%集中して、私は自分の家族を持ってそっちに集中した。それで、お互いに子離れ、親離れできた部分もあったのかな? 張り合ってきたからか、母とはぶつかることが多かったのですが、やっといい関係になれました。この間も家に来て、2日間泊まって、料理をたくさん作ってくれました」
母と長女。愛情が深く、期待が大きければ大きいほどにぶつかり、時にはねじれることもある。
かくいう私も、子どもに大きな期待を抱く母を持った長女で、精神的な距離感の近さやその息苦しさは、とても共感しました。
そんな親子が、母と娘ではなく大人の女性同士になれたとき、うまく助け合えるようになるのかものかもしれません。

【記事まとめ】助けられ力のススメ

中山美里

中山美里

ライター、編集


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