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2015.05.09

虐待の連鎖? それとも精神の不安定から? 痛ましい児童養護施設の現状


児童養護施設の悲しい状況

 5月5日こどもの日に、毎日新聞から「養護施設:職員の2割、児童から暴力被害 けが、心身不調」という記事が報道されました。その記事によると、「保護者からの虐待や家庭の事情を理由に18歳未満の子どもが親元を離れて暮らす児童養護施設で職員の22.8%が子どもからの暴力が理由で心身に支障があった」そうです。記事によると、その暴力によって受けた支障は、打撲やあざなどの軽傷がほとんどだったようですが、中には肋骨や鼻の骨折といった重傷のケースもあり、不眠やうつなどのメンタルの症状を訴えた人も45人いたそうです。

 

孤独な子どもたちを地域の人々が救っています。でも、その先も感がえてみなければならないのかもしれません。

孤独な子どもたちを地域の人々が救っています。でも、その先も感がえてみなければならないのかもしれません。

さて、この報道を見た私は、少し調べてみました。

子どもが死にいたってしまうような深刻な児童虐待は、周囲の大人が見て見ぬふりをすることで、最悪の事件にいたってしまうことが多いということに多くの人が気づき始めているのでしょう。厚生労働省の発表によると、児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は73,765件(平成25年度/速報値)。これまでで最多の件数となっているそうですが、1950年頃に比べると、乳幼児の他殺件数は激減しているようです。少年犯罪データベースドアというサイトによると、1950年頃の0歳の乳児の他殺件数は277人、昭和30年頃の1〜9歳の子どもの他殺件数は437名となっています。

通報や相談によって死にいたる事件は減っていると見てよいようです。

おせっかいなオバサンになろう!

職員の努力の域を超えて孤独を抱える子どもたちもいるようです。

職員の努力の域を超えて孤独を抱える子どもたちもいるようです。

 

周囲の大人たちの「もしかしたら虐待かもしれない」というおせっかいによって、生き延びることができた子ども達は確実に増えているようです。でも、ここでおせっかいを終わりにしてはいけないのかもしれません。

今まで取材をしてきたなかで、児童養護施設で育った人も少なからず出会ってきました。彼ら、彼女らの多くは、複雑な生い立ちで育ったために、メンタルヘルスが優れず、難しい性格になってしまっていました。

児童養護施設では、小学生以上の子ども5.5人に対して1人の職員が生活の世話をすることになっているようです。ただでさえ、愛情に餓えている子どもが、5〜6人で1人の職員の愛情を取り合う……。これは、非常に大変だと思います。以前、虐待関係のNPOをしている方に取材したとき、寄付や食料品の差し入れが非常に助かるから、そういうことをどこかに書いてほしいとお願いされたこともあります。

予算も少なく、決して恵まれた職場とはいえない児童養護施設の職員の方々だけでは、これ以上子どものケアをしていくのは厳しいのだろうとも思いました。行政の施設に保護してもらえたから安心、押し付けておしまい、なのではなく、そこからが少年少女たちの生き直し、育て直しのスタートだと感じました。

そんな難しい子達にとって、近所のオバサンのおせっかいは直接的には役に立たないかもしれません。でも、「自分を気にかけてくれていた人」の存在は長い将来のなかでマイナスにはならないのではないかと思っています。もし、近くにそういった子どもがいたら、「おせっかいなオバサン」になってみませんか?

【記事まとめ】ママニュー7Days

中山美里

中山美里

ライター、編集


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