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2015.05.12

近くの親類ゼロ。孤立無援を救ったのは……(前編)


加藤さやかさんの助けられ力【ママ友とのリレーションシップ】

明るい笑顔の加藤さん。1人目の産後はこんな笑顔もできなかったようです。

明るい笑顔の加藤さん。1人目の産後はこんな笑顔もできなかったようです。

「しんどい!」と息が詰まった1人目の産後 

23歳で結婚し、30歳になる現在、6歳、3歳、1歳の子どもがいる加藤さやかさん。ご本人もご主人も青森県出身で、身近に親戚はゼロ。つまり日常的に頼れる人もゼロ。そんななかで始まった母親としての生活は、「しんどい!」の一言だったそう。

加藤さんが長男を出産したのは6年前。当時は、妊娠を機に退職したため専業主婦をしていました。

退職したのには理由がありました。加藤さんは長男妊娠前に、一度妊娠をしましたが流産してしまったのです。流産の処置の手術後、職場に戻ると、上司から会議室に呼ばれ「次の妊娠の予定は? すぐに妊娠されると困るんだよね」とマタハラ発言が……。

「流産したばかりで予定なんてないし、そもそも授かり物じゃない?」と傷ついたものの、言い返すこともできずに、そのモヤモヤは自分の胸にしまい込むしかありませんでした。

この件があっため、長男を妊娠した際には上司に言い出せませんでした。その上、流産の体験がトラウマとなっており、「もし、電車に乗っているときに流産しちゃったらどうしよう?」などと考えてしまうと、怖くてたまらなくなってしまったそうです。そのため、妊娠4カ月になった時に退職———。

 

ところが、里帰り出産から帰ってきて始まった初めての子育ては、想像以上に大変なものでした。住んでいた場所もご主人の勤め先の社宅ということもあり、人間関係が閉鎖的で気楽に打ち解けられる相手もいませんでした。

さらには、駅から遠く、買い物ひとつするにも不便な場所。乳児の子どもを連れて電車に乗ってどこかに出かけるのも一苦労で、どうしても引きこもりがちに……。そんな生活を送るうちに、

「何が楽しいのかな? 私」

と、煮詰まっていきました。

そんななか、失業保険をもらうために通っていたハローワークで、保険会社の人に「一緒に働きませんか?」と声をかけられました。密室育児に限界を感じていた加藤さんは、痛切に「働きたい!」と思い、「私が外に出るにはこの方法しかない!」とその誘いに飛びつきました。

 

亭主関白なパパは働くことに反対!?

納得できれば、洗濯ものだって干してくれるようになるのです。

納得できれば、洗濯ものだって干してくれるようになるのです。

再就職を決意した加藤さんですが、ご主人は「妻は家にいて欲しい」というタイプ。「働いてもいいけど手伝わないよ」という態度だったそう。育児と仕事のバランスがうまくいかなくなり、いっぱいいっぱいになってくると、どうしても夫婦喧嘩が起こりがち。その際には、「俺がいつ働いてくれって頼んだ!」と怒鳴られたことも……。

「でも、何か言われても、絶対に言い返していましたね。また、『唯一の味方はパパだけだよ』と泣いたこともあります。『俺は手伝わないからな』と言っていたパパですが、『それは違うな』と思ったようで、だんだんと変わってきました。今ではお迎えもいくし、病院も連れていってくれるし、習い事の送り迎えもしてくれるし、洗濯物も干してくれます」

 

仕事を辞めるデメリットを伝える

積極的に家事、育児に関わってくれるようになったと同時に、喧嘩をするたびに「仕事を辞めろ」とは言わなくなってもいきました。それは、妻が働くことで得られるメリットを具体的に実感することができたから。

「以前喧嘩をしたときに、『仕事辞めてもいいけど、そうしたらパパはこれを我慢しなきゃいけないよ』と、自分が専業主婦になることでのデメリットを並べたんです。飲みにいけない、1年に1〜2回している帰省が2年に1回くらいになる、家族旅行……といった、私が働くことでできているゆとりがなくなることを説明したら、仕事をやめろと言わなくなりましたね。今、育休中なんですが、『私ね、家にいるけどね、お金もらってるから』って良く言っているんです(笑)」

こう語りながらも、途中、「私、強くなったなあって本当に感じるんです」と何度も呟いていた加藤さん。

加藤さんが強くなれたのは、同じ働くママの存在だったそうです。

 

それはどういうことなのでしょうか。中編へ続きます。

【記事まとめ】助けられ力のススメ

中山美里

中山美里

ライター、編集


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