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2015.05.22

【限りある時間で】子どもの心を引き出す聴き方の工夫


子どもの話は向き合ってきちんと聞きたい-。誰もが感じていらっしゃると思います。しかし、仕事など色々な事情で子どもとの時間の絶対量が限られていたり、子どもと一緒の時間にも家事などやらなければならないことが山積みで、「面と向かってゆっくり聴く」時間の少なさに、葛藤をすることも少なくないですよね。
仕事をしているかどうかにかかわらず、「子どもの話をじっくり聴く」ということは、やる気さえあればできることではなく、日常生活の中では思ったより難しいこと。ちょっとした心がけによってできる、子どもの心を引き出す聴き方のコツを考えてみたいと思います。

その話の向こうにある気持ちを少しだけ想像してみる

忙しくて、子どもの話をなかなかちゃんと聴いてあげられない

子どもの話をちゃんと聴いてあげる時間はなかなか取れないもの

我が家では、夕飯準備や片付け、小さな下の子をお風呂に入れようとしているときに、小中学生たちが色々話しかけてきます。「今日学校でね、こんなことをしたの」「今日返ってきたテストなんだけどさ」。今現在している家事、仕事のこと、明日の準備のこと、明日の仕事の流れのこと……。色々なことを並行して頭の中で考えている時と、子どもが「今日の出来事や思い」を伝えたい時間は重なるものです。頭が飽和状態だと「ふーん、そうなんだ」と上の空で答えたり、「ごめん、今見る余裕ないわ」と言ってしまったり。

なるべくそういう事態にしないために、私はあることを心がけています。それは、「その話を伝えてきた子どもの気持ちを、ちょっとだけ想像してみる」ということです。「楽しかった」「嬉しかった」「つらかった」「いやだった」……。何らかの気持ちを伝えたくて、子どもは話をしているはずです。その気持ちに気づくと自然に次の言葉が出てきて、そこの言葉と気持ちのやり取りが生まれます。

話を反復し、質問してみる

相手の気持ちを引き出すためには、反復と質問がとても役に立ちます。
たとえば、

「運動会の練習で疲れた」→「そんなに疲れたの。何をしたの?」
「運動会の練習で綱引きしたんだ」→「綱引きしたんだ。あなたはどの辺で引っ張るの? あれって背の順で並ぶんだっけ?」

「テストで思った点が取れなかった」→「思った点が取れなかったんだ。難しかったの?」→「見直しが足りなかった」→「見直し不十分だったのは惜しい。できなかったところも復習して理解できればいいんじゃない?」

反復することで、聞き手自身の心も相手に向きます。相手も「聞いてくれている」という安心感から、次の言葉を出しやすくなるようです。

成長と共に「待ってほしい」気持ちを伝えることも

絵本を読んであげることも

絵本を読んであげることも、大事なコミュニケーションのひとつ

「待って」が通じない幼児期前半と比べて、家族以外との集団生活も経験し始める3~4歳以降は、少しずつ他者の気持ちも想像するようになっていく年頃です。小学生以上なら尚更です。日々を共有し、これからも長い時間を共有していく「仲間」として尊重し、「今は聴けなくてごめんね」の率直な気持ちも伝えてみるのも大事なコミュニケーションかもしれません。

「今はゆっくり聴けなくてごめん。この作業が終わってからでいい?」
「テスト問題、パッと見てすぐに答えられないけど、後で見ておくから明日また話そう」

そして、小さな約束でも、約束したことは忘れずに守り、忘れてしまった時、できなかったりした時は、親も人間なのですから仕方ありません。きちんと謝るのみです。

1つだけ我が家がその日のうちに実践しているのが、幼児や小学校低学年の子どもたちが就寝前に「読んで」と持ってきた絵本を、なるべくその時に読むこと。小さい子向けの絵本なら、3分程度でそのお話を共有できますし、読むのに時間がかかる絵本の場合は、「今日と明日に分けてみよう」と提案することも。子どもにとっては、好きな絵本を読んでもらうことで1日を過ごした心がクールダウンできるようです。

時間がなくても気にかけたい人間関係の不安

特に気にかけてあげたいのは、子どもの話に人間関係の不安やちょっとしたトラブルが出てきた場合。これは明日以降を過ごすモチベーションに大きくかかわります。

「何があったか」「それによってどう感じたか」、最低限これだけは聴きたいものです。もちろんそれは、我が子側の視点であって、現場を見ていない親には全体状況は把握できません。しかし、まずは自分の立場として体験したことと思いを聴いてもらうことで、子どもの心もクールダウンして余裕が生まれます。そして少し時間を置いてから、「その後どんな感じ?」「相手の子(人)は、その時どういう思いでそんなことをしたり言ったりしたのかなあ」と聞いてみると、事が起きた直後とは違った、少し客観的な見方も入った子どもの気持ちが出てくることもあります。

相手が夫や妻でも同じ

子どもとのコミュニケーションについて、日々私も試行錯誤していたり取り入れたりしていることを書いてきましたが、相手が夫や妻でも同じことだなあとも感じます。「その言葉、話の向こうにある気持ちをちょっと想像してみる」。これだけで会話がグンと変わります。

実はこれ、我が家の中2の長男が小学校低学年の頃、PTA広報紙作りでお世話になった心理カウンセラーの先生に聴いたお話。当時乳幼児3人の下の子たちの世話に追われる中、言いたいことを飲み込んでしまいがちなタイプの長男とのコミュニケーションの支えになり、現在も中学生男子にしてはよく会話をします。「ねえねえ、聞いて」の連発でまだまだ当分小さいと思っていた子は、いつの間にか成長していきます。親よりも友だちの方が大事な年頃になり、多くを語らなくなっていくのも成長の証。子育ては次々に新たな課題が次々出てくるものですが、私はこのカウンセラーの先生の言葉に出会えてよかったなあと日々感じます。

 

千葉美奈子

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