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2015.06.04

【親子の絆】461個のお弁当から見える、子育ての哲学


お弁当初心者ママが薦める「読んでよかった〜」

 

「461個の弁当は、親父と息子の男の約束。」

 

渡辺俊美著

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共に成長していく親子のエッセイ

お弁当には単なる”食”以上の意味があるような気がします。

お弁当には単なる”食”以上の意味があるような気がします。(画像は掲載のお弁当とは違います)

 

息子がプレスクールに通いはじめ、週に一度だけですがお弁当を作る日ができました。正直少し面倒だな、と感じつつも、母親として重大な仕事がまたひとつ増えるのだと、身が引き締まる思いがします。

わたし自身、小学校から高校まで実に12年間もお弁当生活を送っていました。自分が食べてきたお弁当を思い返しながら、「ついにわたしも自分の子どもにお弁当を作る日がきたのかぁ」なんて感慨深くなったのです。

そんなとき、ふと思い出したこのお弁当本。いつか読みたいなと思いながらも、お弁当シゴトはまだもうちょっと先の話かななんて先延ばしにしていた“積ん読(つんどく)本”です。

本著は、ミュージシャンの渡辺俊美さんが、一人息子のトーリくんに高校三年間作り続けたお弁当と、それをめぐる親子のエッセイ

渡辺さんはシングルファザーで、息子さんが高校に入学したときに、「これから毎日欠かさずお弁当を作る」と約束をしたそう。

男と男の約束を守り通し、3年間で実に461個ものお弁当を作った著者。

そこにはお弁当と一緒に成長していく親子の姿がありました。

 

気負わない、頑張らない、子育ての哲学

年賀状じゃないけれど、「お弁当は贈り物だと思う」のです。

年賀状じゃないけれど、「お弁当は贈り物だと思う」のです。

この本は、けっして完成されたお弁当本エッセイやレシピ本ではありません

俗にいうお弁当レシピ本は、美味しいこと・見ためが良いこと・時短で作れること…などに主点を置いて、完成した状態でわたしたちの前に現れます。「試行錯誤してそこに至るまでの過程が見えない」ものばかり。

お弁当初心者ママには朝からフゥ〜とため息が出る“カンペキ”なものばかりです。

本著はそんな気持ちを代弁すべく、等身大の働くお父さんのお弁当事情が語られています。

「気負って作っていたらお弁当に振り回される生活になってしまった」「5月の連休明けくらいには疲れがたまっていた」など。

働きながらお弁当を作るのは、ワーママにも当てはまる話。親としてこういう類いの弱音や本音を語れるのは、かっこいいと思います。

でも、三年を通してお弁当を作り続けてきた筆者だからこそ言えることが、この本にはあります。

作っているうちに自然と生まれた法則や、身に付いたコツなど。無理せず、飾らず、自分自身も楽しみながらこなしていく。

それは子育て全般にも当てはまります。お弁当を通して培われた、著者の子育て哲学本とも言える本です。

 

お弁当を通して、子どもと会話する

季節を感じられる旬の食材を使ったり、地方へライブで出かけたらその地の名産品を入れたご当地メニューを作ってみたり、と、少しの工夫も親子のコミュニケーションのひとつ。

お弁当のなかに会話になるエッセンスを加えるのが著者流のようです。

クリスマスには“じゃこ”でツリーを描いてみたりと、男親子なのにチャーミングな演出も。そんな出来事が、ふたりの会話を作っているのです。

大好きなおかずを見ると安心する」と、息子トーリくん。そんな風にお弁当を通して、息子さんを見守ってきた渡辺さんは、「教育というより、ただ見守ってきた。それと同じように、息子からも見守られていると感じています」と語っています。

461個のお弁当によって固く結ばれた親子の絆。それは日々のお弁当が織りなした賜物なのだと痛感しました。

この本は、お弁当作りから、親としての役目を考えさせられる壮大な子育て哲学本なのかもしれません。

これからお弁当を作りはじめる初心者ママにも、毎日お弁当作りに頑張るワーママにも、ぜひ読んでほしい一冊です。

<お薦めしてくれたワーママ>
R.Eさん。二児の母でライター。3歳になった長男のプレ保育にて、お弁当作り(週1だけど…)が始まってバタバタな日々。ぱっと開けたときにテンションがあがるお弁当を作りたいと、日々お弁当レシピで勉強中

「461個の弁当は、親父と息子の男の約束。」

渡辺俊美著

マガジンハウス

2014年4月発行
定価:本体価格 1620円 税込
ISBN9784838726530

【記事まとめ】ワーママBook Shelf

浦和ツナ子

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