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2021.11.15

保育園の父母の会は何をする?係の負担や活動内容、参加のメリットとは?


最近はコロナウィルスの影響で自粛している園も多いかと思いますが、保育園には保護者達が交流を深めることを目的とした「母の会」という存在があります。
「小学校のPTA活動のようなもの? 子どもを預けて仕事をしているのに、役員や係分担などの負担があるのでは!?」と、構えてしまう方もいるかもしれませんね。でも、父母の会活動をきっかけにした地域ネットワークは、ワ―ママにこそとても心強い存在になりえます。父母の会の活動内容や、メリット、活動する保護者たちが工夫していたことなどを、体験談からお伝えします。

保育園の「父母の会」ってどんな活動をするの?

保育園には、保護者たちが運営する「父母の会」(保護者の会、父母会などの呼び名のところも)が存在する場合があります。入会は必ずしも強制とは限りませんが、在園児のほとんどの家庭が入会しているところも多いようです。

会の大きな目的は、保護者同士、家庭どうしの親睦を深めること。その結果、子どもを保育園に任せきりにするのではなく、園と保護者、地域が連携して子どもたちを見守っていく雰囲気も育ち、さらには災害時の協力体制や安心感にもつながることもあるようです。

具体的な活動例は、以下のような内容です。

・親子、家族ぐるみで交流しながら楽しめるイベントの企画運営
・親自身が学べる子育て関連の講座などの企画運営
・園に対する要望や意見などが出た時、父母の会として取りまとめて園に伝える

私の子どもたちが通っていた都内の公立保育園では、大きな親子イベントは年間で2回、花火大会や餅つき大会がありました。

また、自治体から園の民営化の方向性が提示されていたので、父母の会の中で民営化問題の担当が置かれ、保護者たちの意見を取りまとめ園や自治体に伝える作業をしていました。イベントの運営費などとして、年間2000円の会費を、前後期の2回に分けて、役員さんが登園時に集金していました。

自治体内の異なる保育園の父母会が集まって連絡会を作り、情報交換や交流をしているところもあります。よりよい保育環境について意識を高めたり、視野を広げることにもつながっているようです。

役員や係の負担は?

保護者が運営する父母の会ですが、
・園からは独立した活動で場合によっては園にサポートをお願いする形
・園が主導の活動でそのお手伝いをするような形
などがあります。

私が体験した公立保育園の父母の会は、基本的に園から独立した活動で、イベント時に園舎を会場として提供してもらうなどのサポートをもらっていました。

役員、係決めについては、
・入園2年目以降のクラス→ 前年度末の保育参観や担任と保護者の集まりの後など
・一番年少のクラス→ 新年度最初の保育参観や担任と保護者の集りの後など

これらのなるべく多くの保護者が集まる機会に、それぞれのクラスで役員を数名選出。その役員たちが別の日に集まり、その中から会長や副会長、書記などを選出していました。年少クラスのうちにクラス役員を引き受けてしまおうという人や、仲の良いママ同士で役員に立候補するという例もありました。

この役員の初回の集まりの際に、年間活動の見通しを立ててしまうため、その後のやり取りはほぼメールのみ。各イベントの中心になる役員さんたちは、電話や降園時に顔を合わせて意見を調整し、他のメンバーに周知するなど、効率良い運営をしてくれました。

保育園に子どもを預けている家庭は、夫婦ともに仕事をしている場合がほとんどですが、その形態も様々ですし、家族の介護や看病が背景にある場合も。

共通しているのは、子育てにおいてヘルプが必要な状態にあるということです。送迎時間にばらつきがあって保護者同士が顔を合わせる機会も限られている中、保護者同士の横のつながりが築けることは、理屈抜きでとても心強いことです。

活動を通してパパ同士が仲良くなり、「おやじの会」として独立することも。楽しい異業種交流にもなるようですね。

保育園探しの際に、「父母の会があるかどうか」「どんな活動をしているか」ということも、園の雰囲気を知る1つの材料としてリサーチしてみてもよいかもしれませんね。

負担を少なく、より楽しい活動にするための色々な工夫


私が経験したケースでは、年度初めの役員決めの際には、みんな緊張気味でお世辞にも和気あいあいとした雰囲気とはいえませんでしたが、1年たってみると、活動に参加できてよかったという声がとても多かったです。

保育園ママたちは話し合える時間も限られているので、打ち合わせもシステマティックでコンパクトでした。そして、少しでもみんなの負担を減らして楽しく関われるようにと、活動全体をまとめる会長さん、副会長さんが業務を見直してくれたことなども大きかったと思います。

活動においてはこんな工夫や見直しがされていました。

・年間の業務を視覚化する
前年度末に決まったまとめ役の人が、次年度の予定や予想される業務をプリントやメールで視覚化し、役員、係決めに先立って渡し、イメージをつかみやすくする。

・削れるものは削る
何となく恒例で毎年やってきているものの中で、簡略化できるもの、削れるものについては見直す。

・集まる回数を最小限に
主な連絡はメールで取り合うが、コアメンバーは送迎時に時間を調整して打ち合わせをしたり電話で話す。

・完璧を求めない
いいものを作りたいという思いが熱くなりすぎないよう、できること、関われることには個人差があるという基本を意識する。

園生活をより楽しくすることが目的とはいえ、「子どものため」だけでは、重荷に感じてしまうこともあるかもしれません。

親自身も、やりたい企画を提案したり得意分野(企画運営、地域ネットワーク、文書作成、ものづくり……)を持ち寄るなど楽しみながら参加できると、活動も盛り上がるようです。

保護者会がない保育園の場合、地域のつながりをどう作る?


保育園にこういった活動がなく、なかなか横のつながりが作りにくいという場合もあるかもしれません

そんなママたちでも、妊娠中の母親学級や職場復帰前の地域の親子イベントなどで知り合ったママ同士、ずっとつながりが続くこともあるようです。

また、「ママ友」「子どもを通したつながり」にこだわりすぎなくて大丈夫。赤ちゃんや小さな子を連れて近所を歩いていると、地域の方から声をかけられる機会も少なくないと思います。そんな地域の出会い1つ1つを笑顔で迎えていくうちに、地域のつながりも少しずつ増えていくことと思います。

「独身の頃や子どもがいなかった頃には、住んでいながら地域のことは全くわからなかった、関わりがなかった」というママたちが、「子どものおかげで住んでいる地域の魅力を知った」「地域のつながりの温かさ、心強さを知った」とお話するのを、よく耳にします。

子育てにおいて頼れる身内がいない我が家も、地域のつながりが少しずつ増えていくにつれ、「困った時、地域の誰かが助けてくれる」と心強く思えるようになりました。

そのつながりは、子育てをしていく中で、割と子どもが自然に作ってくれるものです。いま保育園での横のつながりが作りにくいというかたも安心して、地域での関わりを持っていくようにするとよいと思います。

※この記事は2015年10月に公開されたものをリライトし再掲載しています。

千葉美奈子

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