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2015.11.13

発達心理学の専門家がズバリ「子どもに言ってはいけない親の声がけは?」


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子どもに言ってはいけない声がけは、大人のどんな言葉でしょうか? 発達心理学のプロ、東京学芸大学の岩立京子先生(心理学)が「これはNG!」と考える子どもへの言葉や、ほめ方のコツなどを伺いました

「何てダメな子なの」-。その子自身を否定する言葉が子どもに与える影響

あああ

今回お話を伺った岩立京子先生。ひとつひとつの質問に丁寧に答えていただきました。

「『この行動が悪い』と教えたり諭すのではなく、『何てダメな子なの』と本人を否定するような言葉。こうしたマイナスの評価を子どもに与え続けると、子どもの自尊心を下げてしまいます」と岩立先生。「ついつい言ってしまいがちな『何度言ったらわかるの!』という言葉も、裏を返せば『何度言ってもあなたはわからない』ということ。子どもに具体的な答えを求めている言葉ではありませんね。叱る時は『それはダメ!』と、その1つの行動に対して叱りたいものです」。

(「何でできないの!」「もう知らない!」などの子どもを突き放す言葉については、こちらで岩立先生に解説していただいています。)

自信を失った子どもはどんな行動に出る?

子どもに自信をつけさせる方法はあるのでしょうか?

子どもに自信をつけさせる方法はあるのでしょうか?

そして否定され続けた子どもは当然、次第に自信を失っていきます。岩立先生は「子どもって、根拠がない自信がたくさんあるぐらいのほうがいいんです。段々、失敗や人と比較される経験を積んでいくんですから」と言います。自信過剰も親としても気にかかりそうですが、子どもが自信をなくすと、どんな影響が出てくるのでしょうか。

「子どもにきつい叱り方をしたり、ショックを与える言葉を言ってしまっても、必ずしも悪いわけではありません。そう言われても『だってできないんだもん、わからないんだもん』と子どもが言い返し、やり合いながら一緒に考えていけるような親子関係だったらいいですね。でも、否定され続けたり自信を失ったりした子どもは、言い返すことができません」。

さらに、自信を失った反動が現れてくることもあるといいます。「自信を失うと、周りに対して力づくで勝つことで、自分自身の力を確かめようとする場面が出てくる恐れがあるんです」と岩立先生は注意を促します。

自信を無くさせない、または増やすために必要なのは、やはり「ほめる」ことだそうです。岩立先生にほめ方のアドバイスをいただきました。「ほめるということは、その好ましい行動を維持したり増やしたりすることができる言葉です。小さい頃はとにかく全体的に『すごいねー』『えらいねー』」とほめてあげましょう。幼児期後期になったら、『〜がよかったね』と具体的な項目でほめてあげると、より本人の意欲も引き出されるでしょう」。

3歳までの関わりはやはり大切

3歳までの関わりかたが大事だと言われています。

3歳までの関わりかたが大事だと言われています。

子どもとのかかわりは日々の積み重ねですが、岩立先生によると、やはり3歳まで子どもへの関わり方が心の発達のためにとても大事であることが、脳科学的にも証明されているそうです。0~3歳までの時期に大人が感情に任せて接すると、子どもが情動コントロールをしたり考えたりする力が育ちにくくなるといいます。

では、具体的には子どもにどんな風にかかわったらよいのでしょうか? まずは、子どものうれしい、楽しい、悲しいなどの気持ちに共感したり、温かいまなざしやほほえみ、簡単な言葉でコミュニケ-ションをしましょう。子どもは、そうしてくれる人に注目するようになります。そして、「0歳の頃から簡単な”言葉を添えて”何がだめなのか、してほしくないかを説明すること」や、「メリハリをつけて、叱る時には叱る。ダメなものはダメと学ばせる」ことを挙げます。

「ただ『ダメだよ』『危ないよ』と言うのではなく、『それはおじいちゃんのだから食べちゃダメだよ』『熱いから危ないよ』と説明しましょう。言葉だけでなく手を添えて制止したり守ってあげたいですね。そういうことを繰り返していくうちに、『こういう状況にはこういう言葉がついてくる』と理解したり、見知らぬものがあった時にふと親の方を見て一瞬止まって判断を仰ぐという行動もできるようになっていくものです」。

また、子どもが他人のものを持ってきてしまった時など、「まだ小さいから謝れない」と考えるのではなく、親が謝る場に一緒に連れていき、「間違ったら謝罪するというモデルを見せる」ことも大事だと指摘します。叱って終わりではなく、その後どうするかを示すことまでが「しつけ」なのですね。

ママも自己肯定感を高めよう

ママも息抜きをして、

ママも息抜きをして、気持ちに余裕がうまれるようにしたいですね。

根気との勝負とも言える子育てですが、岩立先生は「子どもも成長と共に段々、『ママも忙しいのに頑張ってくれている』と理解してくるもの。お手伝いも少しずつお願いしていくといいですね」と話します。

そんな先生ご自身も、「私が今、子どもへの言葉がけや接し方について語れるのは、自分自身の子育て経験があるから」と振り返ります。息子さんが小学校低学年の頃、家族で分担していたお風呂当番を毎回、忘れたり、「約束でしょ、やって」と言えば文句を言う様子にイライラして、思わず何度言ったらわかるの! バカじゃないの?」という言葉が出てしまったそうです。「『親なのに、子どもにバカって言っていいのか』って子どもに言われました。なかなか的を射ているので言葉が出なかったですね」。

最後に、岩立先生からママたちへのメッセージです。「子どもに心の余裕を持って接するには、ママ自身も楽しんだり、自己肯定感を感じられることが大事。美味しいものを食べたり、友人とおしゃべりをしたり、そんな時間を作って大切にしてくださいね」。

<専門家プロフィール>


岩立京子●東京学芸大学教授・東京学芸大学附属幼稚園園長。専門は発達心理学と幼児教育。Eテレ「すくすく子育て」に出演するなど、子どもの心の発達としつけのエキスパート。

千葉美奈子

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