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2016.02.18

「からすのパン屋さん」「だるまちゃんシリーズ」絵本作家・かこさとしが語る 子どもの未来


国民的絵本作家が語る
「子どもたちの未来のために」
かける、熱い想い

かこさとし著
「未来のだるまちゃんたちへ」

 

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10000万人の子どもが読んだ、かこさんの絵本

愛嬌たっぷりのつり目のキャラクターたちがかわいい、かこさとしさんの絵本

本から浮き出てくるようなドローイング、細かな風景描写に、こころに残る不思議なお話のかこ作品を、読んだことはありますか?

「からすのパン屋さん」や、「だるまちゃんとかみなりちゃん」などのだるまちゃんシリーズを世に生み出した絵本作家、かこさとしさん。

わたしも子どもの頃から何度も何度も繰り返し読んだその絵本たちを、今は自分の子どもに読み聞かせています

からすのパン屋さんが焼く、今にも焼き上がりの匂いが漂ってきそうなパンたち。

かみなりちゃんたちの家のある、近未来風のかみなりまちの風景。そのすべてに、何十年の時を経ても色あせない魅力があります。

本著は、そんなかこさとしさん(御年90歳!)がすべての未来の子どもたちへ贈る、語り下ろしのメッセージエッセイ集です。

書き出しは、戦争についての思いから。

同級生たちはみな死んでしまい、自分はその「死に残り」だったと、かこさんは言います。

子どもたちには、ちゃんと自分の目で見て、自分の頭で考え、自分の力で判断し行動する賢さを持つようになってもらいたい。その手伝いをするのなら、死にはぐれた意味もあるのかも知れない」

これだけを活力にして、かこさんは絵本作家となったのです。

子どもを観察し、個性を重んじる

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かこさんは戦後、今でいう市民ボランティア団体のような「セツルメント」に所属し、たくさんの子どもたちとの触れ合いを持ちます。

ここでの活動が、子どもに理解を深めるのに不可欠でした。

かこさんの語りを読んでいくと、いかに子どもという存在が素晴らしく、たくましく、愛おしく、興味深くて個性的か、がわかります。

子どもたちのこころや体を「育む」なんて言葉も、大人があとからつけた馬鹿らしい話!、とかこさんは言います。

「子どもの成長とは、自発的に花開くこと」。大人はただただ見守っていくのみなのです

語り口調で優しく、しかし芯のあるかこさんの言葉から、なんだかとっても勇気が湧いてきます。

戦争ではじまり、震災で終わる

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本著の始まりは戦争についてのお話

そして最後は、先の東日本大震災と、原子力発電所事故についてのことを語っています。

「原発をどうするかという問題は、子どもたちに関わることです」とかこさん。

そして、かこさんはいつか戦争を描いた絵本を出したい、出さなければとも言っています。

しかし、「戦争がなぜ起こるか」を考え続けると、いまひとつ人間の問題として踏み込めなかった、のだそう。

「非戦の絵本を描く見取り図ができていないのが恥ずかしい」
「しかし、何としても間に合わせればと思い続けているのです」

子どもたちの未来ために、いつも答えを探してくれている

穏やかな作画や作風に見え隠れする、熱い情熱の片鱗に触れられる、とっても貴重な語り下ろし本。

かこさんの絵本と同じように、何度も、何時間も眺めては、じんわり暖かな気持ちになれる著書でした。

 

《おすすめしてくれたワーママ》
幼稚園の実家に生まれ、子どもの頃から読んだ絵本は数知れず。

かこ作品のなかでも「だるまちゃん」シリーズが大好き。最近3歳と1歳の子どもたちの読み聞かせには、「からすのパン屋さん」にハマり中。○○パンのページをずーっと眺めて、いつまででも会話していられます。かこ作品のほかには、「はじめてのおつかい」や「こんとあき」をよく読みました。

「未来のだるまちゃんたちへ」

かこさとし著

1450円

ISBN:978-4-16-390054-4

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浦和ツナ子

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