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2016.05.06

新しい環境に身を置くママたちに! ほかの家庭を覗き見できる一冊


同じ幼稚園に子どもを通わせる
フツーの家族の内情を抉る連作集
「水やりはいつも深夜だけど」窪美澄著

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あの子の家は、どんな家なんだろう?

4歳になる息子は、今年から幼稚園に入園しました。これまでにも同世代の子どもを持つ家庭との交流はあったものの、同じ幼稚園内でたくさんのママたちと触れ合うのは、私にとってのはじめての経験。

この4月から、お子さんが保育園や幼稚園に入園したワーママたちも、いろいろなママさんとの関わりがうまれてきていると思います。 そんなとき、気になるのが家族のこと。子どもが仲良しのあの子のママは、何をしている人なんだろう? あの素敵なママさんの旦那さんは、どんな人?

本書は、2011年に「ふがいない僕は空を見た」で第24回山本周五郎賞・本屋大賞2位を受賞した、窪美澄さんの傑作。新学期、新しい環境に身を置くママたちにぜひ読んでもらいたい一冊です。

ママだって、付き合いに模索している

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本書は、ごく普通(に見える)ママやパパたちの心情や、家庭の内情を描いた連作集です。

著者が子どもを持つママさんなだけあって、日常の些細な出来事に共感。あたふたとせわしない日々を送る母親であっても、日々いろいろな出来事に感情が左右されているのだ、ということが上手に描かれています。

「冷蔵庫の中身は空だけど、幼稚園のママがたくさんいるスーパーへ行くのは気がひける…」(セレブ生活をブログに綴る主婦の葛藤を描いた・ちらめくポラーチュカ) 「中学のときにも、こんなクラスメイトがいたなぁと思った。今更嫉妬などすることはないのだけれど、彼女の子を見ていると、時々胸がちくりと痛む」(娘の発達障害を疑う主婦・ゲンノショウコ) 子どもの社会生活に、自分の子どもだったころを重ねる、ということがあります

そしてそれで胸がもぞもぞとする時があるのではないでしょうか。

著者の経験が紡ぐ、家族や夫婦のカタチとは

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実は、著者である窪さんはお子さんを持つママなのですが、自身も子どものころに育った家庭環境が複雑なんだそう

ある雑誌のインタビューをたまたま読んで、12歳のときに母親が家を出て行ったこと、父親に心中まがいの誘いを受けたこと、大人になってできちゃった婚して授かった第一子を病気で亡くされていること…などを知りました。

現在はシングルマザーとして、家族をめぐる小説などを書かれています。 そんな経験があるからこそ、窪さんの描く「家族」や「命」、「夫婦」のあり方は、どこか歪んでいながらも人間の深い心理を描いていて、ドキっとすることが多くあります。 だから、どんな悩みがあっても「いろいろな人がいて、いろいろな家族のかたちがある」と思うと、胸がすっと楽になる気がするのです。

 

<おすすめしてくれたワーママ>

年間100冊以上小説を読むことを目標としているワーママ。最近はどうしても、「子ども」や「家族」、「主婦」がテーマのものを読むことが多くなりました。子どもが寝静まったあと読んだこの小説は、別の家族をこっそり覗き見ている気分になれました。

 

水やりはいつも深夜だけど

窪美澄著
角川書店
2014年11月刊
1512円(税込)
ISBN 978-4-04-102134-7-C0093

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浦和ツナ子

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