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2016.06.22

【シェアハウス運営者が語る】シングルマザーの暮らしに必要なこととは?


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シングルマザーとして歩き出した人にとって、いよいよ始まる母と子の生活をドコで過ごすかというのは、最初に決めるべき課題となるのではないでしょうか。今の家に住み続けるのか?、実家に戻るのか?、それとも新たに部屋を借りるのか?いっそのこと、マイホームを購入してしまうのか?!

あらゆる選択肢でぐるぐるした上で、いざ部屋を借りるor家を購入すると決めた時、次に待ち受けるのが「部屋選び」。その第一ステップとして、『シングルマザーの暮らしに必要なコト』とは何か、を考えたことがありますか?

もちろん、せっかくの新生活だからこそフィーリングで選ぶのも大事です。しかし、これからの母子生活をより素敵な時間にするためにも、まずはこれからの母と子の生活をイメージして見つめ直すということも、きっと素敵な未来につながるのではないでしょうか。

そこで今回は、シングルマザー、過去には不動産関連、現職はリフォーム関連会社勤務、シングルマザーのためのシェアハウス【codona HAUS 浜田山】運営者といった経歴をお持ちの潟沼 恵(かたぬま めぐみ)さんに、お話を伺ってきました。シングルマザーの暮らし事情に詳しく、さらには住宅のエキスパートでもある潟沼さんが考える『シングルマザーの暮らしやすさ』についてのお話は、シングルマザー経験者だからこそ語れる真のアドバイスを皆さんにご紹介したいと思います。

BRAVAでは、codona HAUS浜田山シェアハウスのルポや、潟沼さんのインタビューも公開しています。

【徹底レポート】暮らしやすい生活の場「シングルマザー向けシェアハウス」ってどんなところ?

シングルマザーが気楽に暮らせる場所を! 自身の経験を生かし「シェアハウス」を設立した理由とは?

シングルマザーの再出発は荒波?!まだまだ難しい母子家庭の自立

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まずはシングルマザーの賃貸事情についてのお話から。潟沼さんがおっしゃるには、現代ではシングルマザーは珍しくないにも関わらず、いまだ社会的にシングルマザーの賃貸契約については難しい状況にあるとのこと。確かに、その難しさは自治体でも把握をしているようで、シングルマザー家庭に向けてあらゆる住宅援助の取り組み(保証人支援、家賃補助など)をしているのもよく目にします。

 

ただし、実はもっと根本的な理由から[シングルマザーの賃貸契約]が難しいのです。それはずばり、【シングルマザー家庭への賃貸不可の物件】。これには賃貸オーナーさんがあらゆるリスクを懸念して、賃貸契約を許諾しないという背景があるのだと、潟沼さんは大変残念そうに語ってくださいました。シングルマザー家庭にリスクがあると決めつけるのは、賃貸オーナーの偏見じゃない?!とも思いたくもなるところですが…“あらゆるリスク”について考えてみると、オーナーさんが心配になるのも無理はないと少し納得できてしまいました。

まずは、家賃の支払いに対する不安。これは[シングルマザー=家計が厳しい]という考えが、まだまだ日本に根付いてしまっている現れでしょうね。実際には女性がバリバリ働ける時代なので、シングルマザーだって収入面は大丈夫!…と言い切りたいところですが、子どもが小さいと急な呼び出しや、仕事を休まなければいけないケースもあるのでそれが収入に影響する、というのもあり得ない話ではありません。

次に賃貸オーナーさんが不安に感じる理由が、トラブル。例えば、お子さんが一人で家にいる際に、火災などの事故が発生する可能性なども懸念の対象とのこと。また元夫とのトラブルも、不安材料になってしまうみたいですね。どれも「絶対にあり得ないです!!」とはいえないような不安点だからこそ、シングルマザー家庭としても受け入れなければいけない事情なのでしょうか。

これについて潟沼さんは、

「諦めずに話してみると、理解を示してくれるオーナーさんもいらっしゃいます!」

とホッとできる情報をくださいました。

シングルマザー家庭だからこそ、“暗い”はタブー

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部屋が借りれるか否かについては、理解あるオーナーさんとの出会い次第という安心情報を伺えたところで、次はシングルマザー家庭の部屋選びの基準について。

―【周辺環境】―

シングルマザー向けシェアハウスの運営者である潟沼さんご自身が、シングルマザーの暮らしやすい場所としてこだわったのが次の2つの条件だといいます。

◆緑がある・学校が近いなど、お子さんの心配のタネが極力少ない環境であること。

◆ママが無理なく仕事と家庭を両立できる場所であること。

これをふまえて実際に潟沼さんが運営されている【codona HAUS 浜田山】の周辺環境を見直してみると、

・都心からもほどよく近い[京王井の頭線浜田山駅]徒歩10分

・大きな公園が近くにあり緑も豊か

・保育園や学校も近い

と、まさに潟沼さんのこだわりの通り。お子さんにとっても働くママにとって暮らしやすい環境だと深く納得できました。

―【部屋の中】―

そして次に伺ったお部屋の中の条件についてのお話では、これまでとは違った強い想いが伝わる口調でこのようにおっしゃいました。

「お子さんと二人で暮らすとなると、暗いっていうのは絶対にNGですよね。」

その理由をさらに伺ってみると、

「シングルマザー家庭は子どもと母親だけになるので、静かになりがちですよね。なのに部屋が暗いと、気持ちにも反映すると思うんです。その点で言うと、古い部屋も暗いイメージがつくのでNG。だからcodona HAUS 浜田山は、光が入る部屋作りにこだわっているんですよ。」

なるほど…とまたまた納得していると、ふと気付いたことが。

リビングからお庭につながる窓が大きい!!なんならお部屋の一辺のうち、ほとんど窓。

取材当日はあいにくの雨模様だったのですが、それでも一般家庭の雨の日のお部屋よりもだいぶ明るく感じました。

―【人間関係】―

部屋選びの基準の最後は、シングルマザー家庭の人間関係について大事なこと。それは、“相談できる相手をみつけること”。

 

「例えばこのシェアハウスの場合、近隣に住む民生委員さんが手厚くサポートしてくれるので、自分が抱えている問題がわからないシングルマザーの方にも、それを整理して必要なことを教えてくれるんです。」

と潟沼さん。実際これが新しい道筋のきっかけになったことも多く、不安を抱えながら入居されたシングルママさんの笑顔につながったのだそうです。つまりママと子どもの暮らし、そして未来を明るくするためにも、気軽に相談できる相手が必要だということ。

またこれらの部屋選びの基準を改めてまとめてみると、一つの共通テーマにたどり着きました。【明るい】ということ周辺環境も、お部屋の中も、未来も。これこそが、シングルマザー家庭にとって大事な暮らしの基準なのではないでしょうか。

 

シングルマザーの部屋選びは『諦めずに、しつこく!』

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インタビューの最後には、これから新しい暮らしを始めるシングルマザーの方への応援アドバイスをお願いしました。

「とにかく、色々と諦めないでほしいです。部屋選びに限らず、窓口で冷たい対応をされたり、基準にあてはめるような対応をされて、落ち込むこともあるかもしれない。でもそれに対して、しっかり食い下がってみてください。すると、意外と風向きが良くなったりするんですよ。日常でも、しつこく言われたら手厚くせざるおえないことってよくあるじゃないですか!」

と自信を持ってお話してくださる潟沼さん。

しかし、これに対して私は…「しつこく食い下がるなんて、自分にできるかなー」とドキドキ。心がめげやすく慎重型で、石橋をたたき割って先に渡れないことが多いというエピソードを潟沼さんに打ち明けると、

「石橋をたたき割ったら作り直すくらいの意気込みでね!(笑)」

と笑顔で背中を押してくださいました。

「一つの不動産屋さんに家を貸せないと言われても、諦めずに二件も三件も廻ってみると、借りられる場所に出会うかもしれない。一回ダメって思っても、とにかく諦めないでください。」

【諦めない】このメッセージもまた、シングルマザーとして歩むために胸に刻んでおきたい言葉になるかと思います。

 

シングルマザーの暮らしやすさは自分で作るべし!

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今どきシングルマザーだからといって、暮らしやすさを妥協する必要はないと、潟沼さんは笑顔で[これからシングルマザーとして歩む方へのメッセージ]を続けてくださいました。

「私の周りにも離婚経験者の女性が多くて、率にして七割五分くらいほどいるんじゃないでしょうか。だからこそ思うのは、石を投げたらシングルマザーにあたるような時代だなと(笑)なので『私シングルマザーなの!』という宣言も気軽にできますよね。すると気楽に物事を考えられるようになるというか。それに、楽しいことを考えないと生活に張り合いもないじゃないですか。」

本当に、その通りだと思います。実際私の周りにもかっこよく生きるシングルマザーも多く、さらには彼女たちとそのお子さんたちはいつも楽しそう。そういった笑顔ある暮らしを作るためにも、潟沼さんが語ってくださった

  • 暗いはNG。明るく!
  • 粘り強くある心
  • 気楽に楽しく

というシングルマザーの暮らしにとって何より必要なことを、胸の中のいつでも取り出せるところにしまっておきたいと思います。

【記事まとめ】全国108万人!まだまだ増加中 シングルマザーという生き方

たかお みきよ

たかお みきよ

フリーライター/2歳児ママ

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IT企業でのコンテンツ運営担当の経験を経て、妊娠を機にフリーライターへ転身。現在子育て情報以外に、美容・旅・企業PRなど幅広いジャンルで活動中。 プライベートでは1歳の息子を子育て中のママです☆同じママとして、女性として、 皆さんの子育てとライフスタイルのヒントとなるような、心にとどまる記事を書いていきたいと思います♪


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