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2016.10.23

【視覚障害者が事故死も・・・】弱者に優しくない交通事情、ママだからこそ忘れてはいけない気持ちって?


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視覚障害者がホームに転落する痛ましい事故

10月16日、産経WESTより「視覚障害者の男性が特急にはねられ死亡 一体なぜ…? 大阪・柏原市の近鉄大阪線」というニュースが報じられました。この記事によると10月16日に、大阪府柏原市国分本町の近鉄大阪線河内国分駅で、大阪上本町発鳥羽行き特急電車に40代ぐらいの男性がはねられて死亡したとのこと。

運転士などによると、男性はホーム端付近の線路内に倒れており、非常ブレーキをかけたが間に合わなかったと語っています。男性がホームの端にいて特急と接触したとの情報もあるようです。この駅のホームには、転落防止用の柵などは設置されていませんでした。なんらかの原因があって、線路に転落し、電車にはねられてしまったということでしょう。

なんとも痛ましい事故です。

視覚障害者は駅のホームをどのような気持ちで歩いている?

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この事故が起こる約1週間前の10月10日には、「危険はらむ駅のホーム JR三ノ宮駅全盲者同行ルポ」という記事が神戸新聞で掲載されていました。

これは、全盲で兵庫県立盲学校(現視覚特別支援学校)元教諭の古賀副武さんと、神戸新聞の記者がJR神戸線三ノ宮駅のホームを歩き、ルポしたものです。

視覚障害者が白い杖をパチパチとならしながら歩いている姿を見た事があるかと思いますが、その方たちが、どのような気持ちで歩いているのかは意外と知られていません。

記事によると、杖をつくパチパチという音がうるさいと言う人がいたり、慌ててホームを走っている人が白い杖を跳び越えたりと、たった1回のルポであるにも拘らず配慮のない人と遭遇しています。

特急電車などが通過する際には、風圧があるため、吹き飛ばされそうになる恐怖も味わっていることが分かります。黄色い点字ブロックが敷かれているのは、ホームのかなり端の方。列車が通り過ぎる際には、内側によけるそうですが、あまり内側によけすぎると点字ブロックが見つからなくなってしまいます。そのため、よけるといってもそれほど大きく除けられるわけではないのでしょう。

また、点字ブロックの近くに柱が立っていることもあり、こういう手狭な場所に人が立っていると、視覚障害者はよけようとしてホームの端により過ぎ、転落しそうになるとのことです。実際、古賀さんは約20年前に山陽垂水駅のホームから落ちたことがあるそうです。

子どもがいるお母さんなら、ベビーカーを押して駅のホームを歩いたことがあるかと思います。電車に乗ったこともあるでしょう。電車から降りるなり我先にとものすごい勢いでエレベーターをめざす人、スマホを見ながらフラフラ蛇行して歩いている人、電車に飛び乗ろうとホームを走りぶつかってくる人……いろいろな危険な人がいます。

子どもが産まれる前までは、体が不自由な人や高齢者、小さな子どもを連れた人がどのような気持ちで公共の交通機関を利用しているか、あまり考えたことがないかもしれません。

でも、一度、妊婦になったり、赤ちゃん連れで行動したりすると、世の中って危険がたくさんあって、大変だと感じることも非常に多くなります。

きっと、この「弱者になったときの気持ち」って忘れちゃいけないんだと思います。この時感じた恐怖や大変さを覚えておくことが、高齢者や身体障害者など「これからもずっと怖さを味わったり、大変な思いをしたりしながら交通機関を利用する人」に優しくなれる秘訣なんじゃないかなと思いました。

古賀さんは、「求めるのはホームドアの設置と、周囲からの声掛けです」と訴えていました。

忙しい毎日を過ごしていると、つい、自分以外の人の姿が目に入らなくなることがありますが、一度は“優先席にどうぞ”にカテゴライズされたことのある私たちですから、その時のことを忘れずにいたいものですね。

【記事まとめ】ママニュー7Days

中山美里

中山美里

ライター、編集


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