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2017.03.18

「将来を悲観して、子どもを守るため心中」2児を手にかけた母の姿から思う事


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厚木市で起きた悲しい事件

『子ども守るため』心中 2児殺害の母親に懲役10年求刑」というニュースが3月14日、神奈川新聞で報じられました。

これは、2016年2月13日に起きた事件。その日、「将来を悲観し、心中しようとした」と自首してきた母親の話を元に、神奈川県警厚木署の署員が午後4時頃自宅を尋ねたところ、この家に住む7歳の長女と5歳の次男が倒れているのを発見しました。2人は、搬送先の病院で死亡が確認されましたが、一緒に警察を訪れた長男にも首を絞められた跡があった、という事件です。母親は、逮捕後、3カ月間、鑑定留置されていました。長男の首を締めたところ、「やめて。死にたくない」と言われ、殺害しなかったとされています。

子どもの殺害理由について、母親はこのように語っています。

「一人ひとりの個性を尊重し、良いところを伸ばそうと心がけてきた」しかし、育児のほとんどを担ってきたものの、夫婦関係がこじれてしまったのをきっかけに、心中という考えに取り憑かれ、子どもたちに手をかけてしまったとのこと。法定で、子ども3人との思い出を語る被告は多弁だったとのことで、きめ細かく子どもたちを見守る育児をしてきたのだろうことが、ニュース記事でも表現されています。

検察側の求刑は懲役10年、でも…

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ニュース記事によると、検察側は10年を求刑し、弁護側は懲役3年、執行猶予5年の判決を求めて結審しています。

毎日新聞によるニュース「母に懲役9年 『確固たる殺意、残酷』 地裁支部判決 /神奈川」では、安藤祥一郎裁判長は「確固たる殺意に基づき残酷」と指摘、「心神耗弱の原因は夫の不倫にあって、非難の度合いが低減するものの、被害者にとっては理不尽かつ身勝手な動機」と弁護側の主張を退けたとありました。また、殺されかけた長男について、「母親に殺されかけ、妹と弟を奪われた悲しみ、困惑は深く、責任は重い」としています。そのための懲役10年の求刑。

ところで、この事件、一体なぜ起こってしまったのでしょうか。

発端は2015年9月頃にあります。不貞を疑われる言葉を夫の携帯電話から見つけ、女性の生活はガラリと変わりました。

“家事がままならなくなり、寝込むことも増える中、離婚を切り出された。ハローワークに足を運んだが、3人の子どもを抱えた専業主婦に正社員の壁は厚い。次第に同居する義理の両親ともうまくいかなくなった。実の両親が住む団地への転居も考えたが、これから大きくなる3人を考えると手狭となるなど断念した。

死のうと考えた時、ソーシャルワーカーとして働いていた被告の脳裏に浮かんだのは、親に虐待され一時保護所に避難した子どもの姿だった。「嫌なことをされても『母親に会いたい』と泣いていた。いたたまれなかった」。3人だけ残しては死ねない。一緒に生きる道ではなく、心中を選んだ。「子どもを守るため」だった。“

という絶望の日々に追い込まれていました。私は専業主婦になった期間がないので、再び社会に出る難しさというのは分からないのですが、3人の子持ちの女性が一家を養っていけるだけの金額を稼げる職を得る難しさは分かります。

また、2015年12月28日には、悩んだ母親が児童相談所に電話をかけて相談をしています。その時の記録では、女性の家庭環境(夫と3人の子ども、そして父方の祖父母(女性にとっては義父母)と同居の2世帯7人暮らし)のほか、「長男に反抗的態度があり、手を挙げてしまう」「子どもの前で夫婦喧嘩をしてしまう」との相談があったとされています。児童相談所では、長男に対し「身体的虐待」、長女・次男に対しては「心理的虐待」として受理した後、何度か連絡も取っていました。

で、父親は一体何を……!?

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で、このニュース記事を読んで思ったのは、「父親はこの間何を…?」ということ。「まさかそんなに悩んでいるようには思えなかった」とでも言っているのでしょうか。

とても真面目そうな母親なので、夫の不貞に対しては、かなり責めたかもしれないし、2002年に結婚していますから結婚歴も13年と長いので夫婦関係がそもそもこじれていた部分もあったのかもしれません。とはいえ、それとこれとは別の話。

義父母とも関係が悪くなっていったとのことですから、夫と夫に味方する義父母という図式が見えそうです。もはや家の中は四面楚歌。

「離婚してもなあ…。この夫じゃ、すぐに養育費なんて払わなくなるに違いない。だって、支払っている割合って20%だもの。しかも、金額だってたかがしれているし……」

なんて思いもあったのでは? と思います。

妻を殺人者に変貌させ、罪もない子どもが2人も亡くなっているその根っこには、夫の不貞があるわけですが……。

殺人者になるまで追いつめられることもなく、ましてや殺されることもなく、ただただその苦しみの外で傍観していた夫は、今何をどう思っているのでしょうか。

 

<参考資料>

神奈川県ホームページ「厚木市における2児殺害事件について」より

【記事まとめ】ママニュー7Days

中山美里

中山美里

ライター、編集


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