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2017.06.06

【中学受験】メリットとデメリットはズバリこれ!進路を考える上で大切なことって?


ズバリ、今回は中学受験のメリットとデメリットを探っていきましょう(前回まで中学受験をする理由を紹介した記事はこちら、受験準備にかかる費用などを紹介した記事はこちら)。そして最後のおさらいとして「中学受験を通して考えたいこと」についてお話ししたいと思います。

中学受験をするメリットとは

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・受験を通して「頑張った」達成感を持てる
・高校受験をしなくてすむ
・中高一貫して勉強のカリキュラムが出来ている中で学べる
・似たような環境で育った家庭の子どもが集まる安心感

受験勉強はとても大変です。でもそれだけの「学習をやりきった」子どもは「やれば出来る」という大きな成果を手にします。

中学受験をするという事は、高校あるいは付属なら大学まであるわけで、とにかく「もう受験をしなくてすむ」わけです。その為、部活ややりたい事に集中できるといったメリットもあります。

さらに私立校というのは、それぞれカラーや学校の特色があります。当然、受験前に学校見学などをして「ここがいい」と思った学校を志望します。つまり「同じような考えをしている、似たような環境の家庭」の子どもが集まるとも言えます。これが親にとっては安心というのも事実ですね。実際に私立校は「面倒見が良く、雰囲気も良い」という親の期待に応えてくれるものはあります。

「私立は教育に関して熱意を持っている親が多く、ワーママとか地元育ちとか関係なく、この学校を選んだという共通点から親しくなれるので良かった」中学受験させたママ友の言葉ですが、子どもではなく「母にとってのメリット」として一理ありますね。

中学受験をするデメリットとは

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・お金がかかる
・入学してからもお金はかかる!
・受験に関する親のサポートが大変
・公立のように様々な家庭や環境を知るチャンスが少ない
・通学に時間がかかり地元の友達と疎遠になりやすい

なんといっても中学受験はお金がかかります。毎月、塾の引き落とし明細を見ながらため息がもれましたよ。入学してからの学費はともかくとして、特に受験準備に通う塾の費用は経済的な余裕が一定以上ないと、かなり厳しいと思います。

デメリットというよりも、考え方だと思うのですが「公立には様々な子がいる」という点がキーワードになります。例えば、中にはいわゆる素行が悪いというか、一昔前で言う「不良」がいるかもしれません。私立でしたら「退学」させて終わりですが、公立中学は義務教育ですから、そうした生徒がいたとしても学校側の対処次第です。

しかしそれが全て悪いわけではありません。実際の社会には色々な環境で育った、いろいろな人がいるのが当然です。子どものうちから自分の家を含めて、様々な家庭の事情を理解していくのも、成長の経験として大切とも考えられます。私立中へ進学すると、「社会の側面」を知らないまま大きくなるマイナス面もあります。

また受験する中学は家の近所とは限りません。中には1時間以上かけて通学する子もいます(交通費・定期代もバカになりません!)。公立中に行けば、小学校からずっと慣れ親しんできた地元の友達との交流も続きますが、中学受験してしまうと、ほとんどの子が地元との付き合いが途切れてしまいます。

共働き家庭だからこその「中学受験の醍醐味」とは

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ちょっと言葉の選び方が適切かどうかわかりませんが、共働き家庭だからこそわかる「中学受験をする」醍醐味というのがあるように思えます。

ワーママにとって「子どもとガッツリ、ペアを組んで何かに挑戦する」機会というのはそうありません。受験も考えてみれば、親子で「チャレンジする」共通の目標を持つ事です。受験を通して親子げんかも多くなるでしょうが、そのケンカする時間も実は「濃密なコミュニケーションの時間」と捉える事もできるでしょう。

その結果として、行きたい学校があり、環境も抜群の志望校へ通わせられるのであれば、中学受験は決して悪い選択肢ではありません。

中学受験は子どもの希望以上に親の考えで主導されるものです。夫婦間での「受験」に関する考えと、そこから結びつく「子どものやりたい事と進学」「大学までの進路」「就活」までを見据えた相談が必要になります。話し合う事で、今まで知らなかった夫の、妻の「子どもに持って欲しい友達関係」「学校や進路」ひいては「将来」の希望や理想を改めて認識できるでしょう。

大げさなようですが「受験を通して家族がひとつになれた」と後から感慨深く語る親も実際に多くいます。

中学受験だけでなく「進路・将来」を親子で模索するのが大切

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私は上の子で中学受験自体は失敗(不合格)しました。行きたい学校はひとつしかなく、それ以外なら「地元の中学で今まで通り野球中心で頑張りたい」という息子の希望を通したのですが、これは塾のセオリーから言えば「最も合格しづらい」よくないパターンです。すべりどめ、チャレンジ校など複数を受験させ、行くにせよ行かないにせよ「ひとつの学校からは合格をもらう」のを塾は勧めます。確かに、不合格だと落ち込みますし「受験に失敗した」などと思うのは、あまりよくないようにも思えます。

しかし、長男は公立中に進む事自体に全く問題はありませんでした。合格発表を見た時は(当時は学校の壁に張り出されていたのです)、正直なところ親子ですっかり落ち込んでしまいました。でも、ほんの数日でさっさと気持ちの切り替えがつきました。

公立中に進み、親が選んだにも等しい付属高校を受験して合格し、やれ良かったと思ったら、最後の最後でどんでん返し、長男は本当は将来やりたい事があるから、と私がほとんど泣いて「このまま付属大学へ」とすがりついたにも関わらず(正直、それまでかけたお金や手間はなんだったんだ、一応は名が通った大学へ、という親のエゴが強かった……)、彼は自分で選び抜いた専門学校へと進み、そうして今、やりたかった仕事についてとても充実しているように見えます。

だとしたら、中学受験は意味がなかったのでしょうか?

あれこれ迷い、悩みながら、「これがわが子に一番良いのではないか」と進路を求めていくのが親です。それが結果的に違ったとしても、「違うみたいだ」と気づいたわが子の成長こそが、受験や進学を通して親子で培ったものだと思うのです。

子育ては「過程」です。わが子が成長してゆく道筋の中で、親が「こっちにしたら」と方向を示すのは当たり前です。それを又、きっちりこなしていく子も優秀なら、「違うんだ、こっちに行きたいんだ」と主張する子も優秀なのです。

中学受験しようか、どうしようか、と考えるタイミングがきたら。それは、親が本気で「そろそろ、わが子の将来を考えてどうするべきか」と立ち止まって考えるチャンスです。今、受験をする・しないを決定するのが重要なのではなく、「どんな子に育って欲しいのか、それにはどういう道筋が一番良いのか」親なりに考える機会だと思ってみて下さい。

そして、親が望んだり密かに期待していた通りにはいかなかったとしても、一番大切なのは

子どもがこれからどうしたいか真剣に考え、その気持ちを親に伝えられるようになり、自分の道を選んでいける

子どもの歩む力を育んであげることだと、思います。

大橋 礼

大橋 礼

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。


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