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2017.06.27

【PTAに入会をしない】という選択肢を選んだ私、その理由と結果はいかに?


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近年話題になっている「PTA」への入会可否。小学校に入学すれば、否応なしに入会する道のりを歩み、気づけば会費を支払っているという実態……。しかし、そのスタイルに疑問を持つ人は少なくないようです。

無論、私もその1人。4月から転校した学校で同じようにPTA入会の手紙を持って帰ってきた息子。考えに考えた末、私はPTA未入会という選択肢を選びました。なぜ、私がPTA未入会という選択をしたのか、その道のりをご紹介します。

「PTA」って何?強制?

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PTAとは、「Parent-Teacher Association」の略。直訳すると「父母と先生の会」となります。PTAの主な目的は、会員は、保護者と学校の先生。両者の協力のもとに、学校運営に携わり、子どもたちの教育環境を整えるなど、活動は多岐にわたります。

小学生ママを経験された方であれば、誰もが通るこの道。活動内容などは手紙で知らされるものの、入学したての新1年生のママの頭の中は「?」だらけな内容です。それにもかかわらず、入学すると同時に、「PTA会費集金」の手紙を子どもが持ち帰ってきます。(我が家の息子が以前通っていた小学校では、入学前の説明会時に手紙・PTAのしおり・PTA会費支払用封筒が手渡されました)

この4月に転校した息子。学校側に、「PTAの入会は、強制なのですか?」と問い合わせたところ、「任意です」との回答が。新しい学校で小学生の母親3年生となった私は、胸を張って学校側に聞くことができましたが、小学校に入学したてだとそうもいきませんよね。

ワーママの私もなんやかんやで役員に

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働いて常にバタバタしているライフワークのなか、”小学校入学”というのは一大イベント。「PTAの参加は任意です」という説明もあったかなかったか、今では記憶は定かではありませんが、言うなればそれくらい説明が薄く、そのまま流れでPTA会費を支払って、気づけばPTA会員になっていた小学生の母親1年生の頃の私。

PTAのしおりに目を通すと、PTA会長の役割、副会長の役割……と、役割ごとの仕事内容が記載してあります。しかし、その横には、これでもか!と言わんばかりに「仕事をしていてもできます!」の文字。

先輩ママから耳にした話によると、「仕事をしているので役員ができません」という人が多発したそうです。そうするとなり手がいない……。そこで「仕事をしていてもできます!」の文言がこれ見よがしにおどったわけです。

PTAは、報酬の発生しないボランティア活動と大差はありません。仕事をしていてもできますと書いてあっても、役員会議や作業等があるのは、平日の昼間。働いている人は、当然仕事を休まねばなりません。

職場によっては、そんな簡単に休みが取れないところや、子どもの学校関連の用事と申請しても、上司にしかめっ面をされることなんてざらにあり、半ば強引に午前休をとって、午後から慌てて出勤するなんていうママも。

どうでしょう、これが仕事をしていてもできると言い切れるものでしょうか。完全に仕事に支障をきたしています。ボランティアに参加するために、自分の給与を削って参加しているわけですから、それが本当に有意義なものかと言われれば難しい問題です。

我が家の息子は、以前の学校には2年間在籍していました。私も、息子が小学校に入学したときは、小学生の母親1年生なので、とりあえず様子見ということで1年目は役員に立候補はしませんでした。(本当に何もわからないので……)

しかし、先輩ママにいろいろ聞くと、”役員は早いうちにやっておかないと、後で回ってくるとつらい”とか”子どもが低学年のうちに済ませてしまうのがポイント”など、小学生ママ上級者でなければわからない情報を知ることができました。

小学校生活の後半戦なんて、入学したばかりに想像がつくはずありませんよね? ですから、”後で回ってくるとつらい”という言葉に半ば怯えた状態で、2年生に進級する際に、仲の良い同級生のワーママと一緒に役員を初体験することになったのです。

私はフリーランスなので、休みをコントロールすることは他のワーママに比べるとハードルは低かったのですが、一緒に名乗りをあげてくれた同級生のワーママは、フルタイムでお勤めのため、会議や作業があるときは、休みをとって参加するということもしばしば。

我々のやり方は、どちらか片方が出られるようにスケジュール調整をし、私がどうしても出られないときは、もう1人のワーママに出てもらい、そのママが出られないときは、私が出るというローテーション方式をとっていました。

しかし、結論をいえば「仕事を休むのがつらかった」の一言です。

私が悩んだ挙句決断したのは「未入会」

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今年の4月から息子は固定級に転籍のため、越境通学をしています。そのため、転校先のコミュニティにはほとんど関わることがなく、私が仕事をしていることもあり、学校や保護者の方々との関わりがほぼないに等しい現状です。

思ったとおり、転校早々、PTA入会可否の手紙を持ち帰ってきた息子。かねてよりPTAの入会については疑問を持っていた私は、すぐに提出せずに、担任の先生にPTAに入ることのメリット、デメリット、入らないことのメリット、デメリットを聞きました。

メリット:学校やその他保護者を含め、ともに学校運営に携わることでコミュニケーションがとれる

デメリット:卒業記念品など、行事で発生する記念品はPTA会費のなかで予算組みをされているから、入会していないと実費になる可能性がある

無論、学校によっても異なるかもしれませんが、もしこれが、越境通学ではなく、自宅も転校先付近に引っ越し、慣れない土地で生活をするのであれば検討材料になったかもしれません。

しかし、息子の学校の固定級の生徒は、息子と同じように越境通学をしている子どもも少なくなく、また、通常級の保護者と接する機会もほぼないに等しいため、そのコミュニティに根ざす必要性は感じられませんでした。

また、そんなにコミュニケーションをとりたければ、とる方法なんて他にもたくさんあります。それより何より、デメリットのハードルの低さに驚きました。小学校生活のなかで、記念品をもらうのって何度あったか覚えていますか? 私は、運動会の参加記念品と卒業時の記念品くらいしか記憶にありません。(はるか昔の話ですが……)

だとすれば、実費になる可能性があるというのは、デメリットとしては、私にとってなんてことのないことでした。PTA会費の金額があまりにも高額で支払いたくないということではありませんが、”無意味に支払う必要もない”というのが私の出した結論です。

なぜなら、学校運営に携われる時間もなければ、役員になるわけでもなく、PTAに入るという手段でコミュニケーションをとるという選択肢は、私のなかでなかったからです。

どうせなら、そのお金で息子とファミレスでちょっと贅沢にデザートまでしっかり食べちゃおう!というほうが、よっぽどワクワクします。

PTA未入会から2ヶ月以上経った今

4月に転校し、新たな小学校ライフを満喫する息子。PTA未入会の決断を下し、早2ヶ月以上が過ぎようとしている今、状況的にどうなっているかというと、「未入会でも何ら問題なし」です。

私の場合は、息子が越境通学でその地域のコミュニティに根付いていないということもあります。しかし、もしも周りのママがPTAに未入会だったとしても、「〇〇さんのお宅、PTA入らなかったらしいわよ?」と話したり、友達関係を絶つなんていうことありますか?

もしそれが現実にあったとしたら、私は、そういう考えをお持ちの方の気持ちを理解することは難しいでしょう。

「選択の自由」そして「NOと言える心」

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各家庭、事情は様々です。ひょっとしたら、PTA会費を支払うのが苦しいご家庭だってあるかもしれません。「未入会」とはっきりと宣言しなければ、入会しないんですか?PTA会費は〇〇円ですと、集金を迫られます。

PTAは基本任意入会が原則です。自然な流れでなんとなく入会扱いとなり、会費も払い、役員決めに悩まされるという負のルーティーンが繰り広げられる保護者の小学校ライフが一般的となっているなか、未入会という選択肢は”変わり者扱い”されるコミュニティもあるかもしれません。

しかし、働いている親からすれば、仕事を休まなくてはならないこともあり、実質的損益も発生します。無言の圧力で「入らなければならない雰囲気」をひしひしと感じますが、そこは各家庭の事情も様々。我が家のような1馬力の家庭は、仕事を休む損害は、ダイレクトに生活に響きます。

だからこそ、自分自身の置かれている状況をよく考え、入会するか否かの選択、そして、やっぱり無理だと思う場合は、NOと言うことも自分を苦しめない1つの選択だと思います。

PTAに未入会だからといって、子どもが変な扱いをされるわけでもありません。もし、PTAの入会に疑問を持たれる方は、1度きちんと検討されるのも1つだと思います。

黒木絵里

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