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2017.08.17

今さら聞けない【キャリアパス】って?自分の働き方に迷っているママへ


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キャリアパス、という言葉を聞いたことがありますか? キャリアパスとは、簡潔に言えば「目標とする仕事・職種・ポジションに至るまでの道筋」ですね。
今、自分の将来が見えない、働き方に迷いがある。そんなワーママたちに、キャリアパスを中心に「こんな考え方もできるよ」という紹介します。

キャリアプランとキャリアパスの違い

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キャリアパスと同様によく耳にするのが「キャリアプラン」です。

キャリアパスは一般的にはその企業内での「どういった職務につき、ポジションを狙っているのか」を目標とし、例えば○○になるために××のスキルや経験が必要である、と考えます。ゴールに向かっての具体的な道筋ですね。

ちなみに企業側が「キャリアパス」という言葉を使用した場合には若干意味合いが違います。昇進のモデルケースや社員育成のパターンを明確にして、社員のモチベーションをアップさせる意図で使うことが多いですね。

ここで言うキャリアパスは個人の視点で、自分が目指そうとしている職業のポジションに向かっていく「予想図」です。

いっぽう、キャリアプランは「どう働くか」ワークスタイルを含めた人生計画といったところでしょうか。

要は言葉遣いなのでどちらでもいいのですが、ワーママとしては「これからのキャリア目標とそれに向かって必要なステップ」をきちんと把握するのが大切だと思います。

ワーママ「キャリアパス」の具体例を紹介

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一般的にキャリアパスといえば「5年」「10年」と区切り良く考えますが、ワーママの場合は「子育ての節目」でわけるとわかりやすいのではないでしょうか。

Aさん:30歳(現在育休中/来年4月から復職予定/大手製薬会社総務部)

復職予定は来年ですが、子どもが小学校に入る時期を「ゴールの目安」としています。つまり6年計画ですね。

Aさんのキャリアパスのゴールは「一般事務職からスペシャリストである英文事務アシスタントとなり、開発支援事業部への異動」です。

英文科卒業で英語が得意なこと、現在の一般事務に将来性が見いだせないこと、専門職となり年収がアップすること、さらに40代50代の先輩女性社員が実際に現場で今も働いていることから、具体的な目標としました。

例えば、Aさんは育休中に「実用英語技能検定」を取得すると「異動の希望」に対して「スキルアップ」をし、会社にアピールする材料となります。時短中は「現職でまずは子育てとの両立に慣れる」のがワンステップですが、さらに次のステップを踏まえて準備しながらキャリアアップをプランニングしています。

結婚後も働く以上は「収入もキャリアも欲しい」その希望を具体化したのがAさんのキャリアパスです。

キャリアパスを描くメリットとデメリット

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・ゴールが明確になりモチベーションがアップする
・長期的に「自分が何をするべきか」がわかる
・希望にあった将来のキャリアを実現しやすくなる
・現在の自分を客観的に見られる

「今よりもっと高い給料が欲しいなぁ」という漠然とした希望を持つ人は多いけれど、それを実現させる為に目標を作り、逆算して「必要なスキルや経験」を考えることによって、キャリアの「道筋」がきちんと見えてきますね。同時に現在のポジションをしっかり見つめ直せます。これがキャリアパスを描くメリットです。

しかし、キャリアパスだけに縛られてしまうと、デメリットもあります。そもそもキャリアパスを描こうとしても

「何をしたいとか、どうなりたいといったものが浮かばない」

実はそんな人は沢山いるんです。

例えばAさんのように、社内でロールモデルとなる先輩ママを見つけて、そこから具体的な目標を考えてもいいかもしれません。お給料アップしたい、なら、どんな職種や部署なら「実際に年収がアップするのか」リサーチして、そこから自分にマッチしている仕事がないか探してみる方法もあるでしょう。

キャリアパスを描く上での最大のデメリットは

・育児では「思ったとおりにいかない」ことがとても多い

点です。

実際にキャリアパスを描いたところで、子育ては思ったとおりにいかないもの。子どもの病気、2人目の妊娠、女性を取り巻く環境は自分の意思とは別に変化する事が多いのです。

こうしたデメリットを踏まえた上で、では、私たちは「どんなキャリアパス」を描くのが最善なのでしょう?

ワーママは「ゆるく」目標を描いてみよう

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私は「キャリアパスはいつでも変更すればよい」と考えるようになりました。実際に働きながら子育てをしていると、様々な事が起きます。子どもだけではない、介護の問題や夫が転職するとか給料が下がるとか、子どもの受験なんかも絡んできます。

だから、キャリアパスを描くのは大切だけど、その都度「必要に応じて」プランを変えていくのは「失敗」ではなく「順応」するのだと考えます

「下の子はどうも病弱で、思った以上に手がかかる」

それならそれで、「ではいっそ、異動を希望して、単純作業で定時帰宅が普通の部署へ」「派遣社員として働く」キャリアダウンと考えるのではなく、適応すると考えればいいわけです。病気になる確率がぐんと減る3歳以降を新たなスタート地点として、キャリアパスを描けばいいんですね。

夫の転勤に伴い、単身赴任ではなく「家族一緒にいることを優先した」選択肢もあるでしょう。その為に自分のキャリアを捨てるのではなく、「英文事務職の資格を持っていれば、別の土地でも専門職として経験値を積むことは出来る」前向きに捉えれば、企業は違ってもキャリアパスのゴールとしては同じとも考えられます。

女性の強み「順応性と柔軟性を活かして」

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子どもの頃から明確な目標をたて、コツコツ積み上げていくのが苦労ではないタイプもいれば、おおざっぱだけど「直感を頼りに」その都度、好きなこと、やりたい事を選んで充実感を得られる人もいます。昇進や昇給、管理職ポジションを「成功」と捉える人もいれば、給料に関係なく「やりたい事をやれる」のが人生の成功と考える人もいるでしょう。

残念ながら、自分の性格にピッタリとマッチした仕事に就ける、理想通りの会社に入れるとは限りませんし、働き方を選ぶどころか「働かせてくれる場所があるだけ有り難い」のが現実かもしれませんね・・・。実際、90%以上の人が現在の仕事についても、多少の差はあれ、何らかの不満は抱えているでしょう。

だから、女性ならではの「順応性と柔軟性」を活かして、「今現在の状況で」やれる事をやる。だいたい「子育てと仕事の両立」と言いますが、両立も何も、両方を完璧にこなすなんて、土台無理な話です。「やれない事は諦める」のも、ひとつの正しい選択だと思います。

キャリアパスはあくまで「道筋」です。手探りで行き当たりばったりで進むよりも、道標を頼りにした最短ルートを把握しておけば、途中でちょっと休憩をしても、別の道を選ばざるを得なかったとしても、軌道修正がしやすいような気がします。

働き方に悩んだら、子どもの成長や家族のライフプランと併せて、自分のキャリアパスを描いてみませんか。

ポジティブになれる「キャリアパスを描く」のが、働き方の迷いを解消してくれるきっかけになるかもしれません。試す価値はあると思いますよ。

大橋 礼

大橋 礼

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。


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