2015.10.11
保育園見学に持っていきたい「ここは知りたい」チェックリスト
いよいよ保育園見学!
でも保育園選びに必要なチェックポイントでは、様々な情報が飛び交っていて何を重要視していいかわからない…。
そんなお悩みママさんも大丈夫!
保育園見学での定番ポイントから、見落としがちなポイントまで、見学先保育園の「ここは知ってほしい」というポイントを一挙にご紹介していきます。
要ミーティング☆パパ&ママの【保育園に求めるポイント】
あなたは大事なお子さんが通う保育園に、どのようなことを求めますか?
安全性はもちろん、通園に便利であることなど日常的な条件も大切ですが、何よりも大切に考えたいのは【家庭の教育方針に合っているか】だといいます。
実際、株式会社ベネッセコーポレーション運営する[子育てインフォ]の「園選び・園見学のポイント – 保育園編」というページでも、『園選びの前に考えておくこと』として下記のポイントが第一に書かれていました。(以下原文のまま)
今までの子育てで大事にしてきたこと、これから大事にしていきたいこと、などの家庭の教育方針を明確にしておきましょう。
[引用:子育てインフォ(株式会社ベネッセコーポレーション)「園選び・園見学のポイント – 保育園編」]
また【家庭】の教育方針となると、ママだけではなく、パパと一緒にこれからの教育についてしっかり話し合うことが必要となりますよね。上記で紹介したサイトのチェック事項においても、『夫婦が納得いくこと』が前提とされていました。
実際私自身も初めての保育園見学の際には、教育方針を話し合う必要性と直面し、主人と一緒に子育て・教育など、子どもに関する話を改めて真剣に話し合いました。すると、意外にも子どもの教育に関する考え方が夫婦間で違っていたんですよね…。
結果的にはお互いの考えを尊重しながら方向性が決まったのですが、正直こういった機会がなければ、わが家の教育方針はすれ違っていたかもしれません。
またその延長として、それ以外の保育園に求めるポイントについてもしっかり話し合いました。こちらも普段子どもを可愛がるばかりと思っていた主人が、私だけでは気付けなかったことを考えていたことで『我が家ならでは』のチェックポイントを見つけ出すことができたように思えます。
こう考えると、改めてご家庭ならではの【保育園に求めるポイント】を夫婦で考える時間は、保育園見学前の最重要ミッションなのかもしれないですね。
基本情報を忘れない!この目でしっかり確認したい【安全と安心】
地域の自治体が発行する保育園一覧。
ここには保育室や園庭の広さなどの基本情報が書かれていますが、実はこれ、子どもの安全性を考えるとなかなか見逃せません!
チェックリストにこだわるばかりに、これらの情報の念入りな事前チェックを怠ってはいませんか?
例えば保育室一つをとってみても、厚生労働省発行の「児童福祉施設最低基準の条例委任について」という資料に記載してある最低基準の面積は、下記の通りだと記載されています。
【0・1歳児を入所させる保育所】
[乳児室]1.65㎡/人
[ほふく室]3.3㎡/人
【2歳以上児を入所させる保育所】
[保育室]1.98㎡/人
[遊戯室]1.98㎡/人
こういった情報と、保育園の基本情報として記載されている保育室の広さ、各年齢に対する定員といった情報を比較してみましょう。すると、その保育園がどの程度の[余裕]ある保育をしてくれているのかを確認することができますよね。
また園庭がなく近隣施設や公園で代用している保育園があります。
私自身も気になる保育園の中にそういった基本情報を事前に確認して見学に行ったことがあるのですが、実際の経路を自分の足で歩いてみると、交通量の多さや遊具の安全性への懸念がでてきたという経験も…。
だからこそ、事前に基本情報から気になるチェックポイントをリスト化することは、声を大にしてオススメします!
そして毎日過ごす保育園だからこそ、見学に行くママ自身の目で、園内の清潔さ、段差などあらゆる危険ポイントの安全性を目で見て確認することも決して忘れてはいけないチェックポイント。
こうすることでケガや事故の可能性がある心配点をクリアにすることができ、安心して任せられる環境だと判断できるのではないでしょうか。
知っておきたい【保育士の配置基準】。わが子を見てくれる保育士さんは何人?
近年では保育園事故のニュースも多く目にします。その理由の一つとしてあげられているのが、園児に対して保育士の人数が足りていないということ。
内閣府発行の「保育の現状」という資料には、認可保育園における保育士の配置基準が下記のように示されています。
◆乳児3人に対して【保育士1人】
◆1・2歳児6人に対して【保育士1人】
◆3歳児20人に対して【保育士1人】
◆4歳児30人に対して【保育士1人】
認可保育園であれば、このように法令で定められている基準がありますが、無認可保育園ではこの基準を満たしていない状態で保育が行われていることもあるといいます。
これについてはBRAVAでも「保育士が足りない!無認可保育園で起きた悲劇」という記事でも、インフルエンザにかかった2歳の男の子が病院搬送後に死亡してしまったという事故を紹介しています。(元参考資料:改善勧告に従わない認可外保育施設「トムインターナショナルスクール」について)
この事故の朝、男の子は元気に通園したのですが、保育中に発熱。園のスタッフが保護者に確認した上で解熱剤の座薬を投与しました。
しかし、保護者がお迎えに行くと男の子はぐったりした状態。救急車で搬送されることとなったのですが、救急隊が最初に男の子に接触した時点で「呼吸なし」「心静止」と判断されていたのです。
そして一番に問題と捉えるべき点は、この事故発生時、保育資格を持つスタッフが一人もいないという状態であったこと…。
私は一児の母としてこの事故の背景を知り、強い憤りを感じました。またそれと同時に、安全だと考えたい保育園で、安全を保つべき保育士が足りないという事態が起こりえることに動揺を隠せません。
しかし昨今の待機児童問題において、無認可保育園を選ばざるを得ない方も多くいるのも受け止めるべき事実。とはいえ、無認可だからといってすべての保育園で人数がたりないというわけではありません。だからこそ私達保護者は、園児に対して保育士が本当に足りているのかをチェックすることが重要なのではないでしょうか?
また人数が足りているからと言って、安心しきれませんよ。いくら人数が整っていても、体制に余裕がなく、安全な保育環境を保てていない場合も…。
例えば見学の際、園にある【おもちゃ】をチェックしてみてください。
私の友人が保育士をしている園では、おもちゃのメンテナンスをしっかり行い、安心して遊べるおもちゃに整えておくことが、園児に対する丁寧な対応につながると考えているといいます。つまり逆を返せば、おもちゃがボロボロな状態であれば、そこまで手が回りきれてないということ。
私はこの理念を聞いた時、深く納得すると共に、ぜひこのような園に子どもを預けたいと思いました。
なぜなら、子どもが手にするもの目にするもの、一つ一つに対して目を配れるということが、この園の[余裕]であるように感じたからです。
そしてこういった保育園全体の余裕ある体制が、あらゆる安全性につながるのではないかと思います。
わが子がこの保育園で楽しく過ごす姿、想像できますか?
ここまで保育園をあらゆる角度からチェックする必要性をご紹介してきましたが、本当にしっかりチェックすべき点は【子どもたちの笑顔】だといいます。
園児たちが本当に楽しく過ごしているかというのを確認するための何よりの証拠になるのが【笑顔】。
実際わが子の笑っている姿をみることが一番ホッとするというママさんも多いことでしょう。そういった意味でも、園児の表情やのびのび遊んでいる様子をしっかり確認できることが、ママさんにとって何より安心できる情報かと思います。
そして保育士さんと子どもとの会話がどのように行われているか、声の大きさに耳を澄ますことも忘れずに。保育士さんと子どもたちとの関わりをしっかり見て、安心してきてくださいね。
また今回の記事の中でご紹介した以外にも、緊急時対応・食育などあらゆるチェックポイントがありますが、チェックリストばかりに目を向けず、気になった点はその場でしっかり質問することも重要に!
パンフレットで知ることができるような情報ではなく、現場の声と状況を確認することが、保育士さんへの信頼の確認につながるのではないでしょうか。
【実際にみるべきチェックリスト】
◽️ 家庭の教育方針と保育園の方針・取り組みが合っているか
◽️ 園内全体・保育室・園庭などに安全性が気になる箇所はないか
◽️ 子どもが十分に動き回れる広さが確保されているか
◽️ おもちゃ・園庭遊具などの清潔さや安全性、メンテナンスが整っているか
◽️ 給食の提供方法や衛生面、アレルギー対応。食育についてどう考えているか。
◽️ 常勤看護婦さんの有無。またはケガや病気の際の対応法
◽️ クラスの園児に対する担任保育士さんの人数
◽️ 園スタッフの有資格者や常勤・臨時職員の割合
◽️ 子どもと保育士さんとの関わり・会話
◽️ 保育士さんの身だしなみ
◽️ 園児が笑顔で過ごしているか
【参照資料】
子育てインフォ(株式会社ベネッセコーポレーション)「園選び・園見学のポイント – 保育園編」
BRAVA(株式会社エスタイル)「保育士が足りない!無認可保育園で起きた悲劇」
NHK解説委員室 時論公論(日本放送協会) 「保育所事故を繰り返さないために」
たかお みきよ
フリーライター/2歳児ママ
IT企業でのコンテンツ運営担当の経験を経て、妊娠を機にフリーライターへ転身。現在子育て情報以外に、美容・旅・企業PRなど幅広いジャンルで活動中。 プライベートでは1歳の息子を子育て中のママです☆同じママとして、女性として、 皆さんの子育てとライフスタイルのヒントとなるような、心にとどまる記事を書いていきたいと思います♪