2017.03.01
職場での挨拶・子供の話、手土産・・・育休明け【初日職場復帰】のポイントとは?
育休明け「職場復帰」初日って緊張しますよね。あれこれ準備していても不安なものです。「最初にみんなへの挨拶って何を言えばいいの?」「挨拶メールは誰に、どんな風に書けばいいの?」「手みやげ持参が普通?」小さな事のようですが意外と気になっていませんか?
育休明け「復職の初日挨拶」で失敗しないポイント3つ
・短く簡潔に話す
・常識的な挨拶だけにとどめる
・直属の上司とは挨拶以外に話す時間を作る
「初日一発目は緊張しましたね。とにかく笑顔で、ご迷惑もかけるかもしれませんが頑張ります!と挨拶しました。子どもが病気する事もあるかもしれませんが、と宣言してしまうと、子育てを理由に逃げ道を作っているような印象を与えてしまうんです。ごく短い普通の挨拶が良いと思います」(Aさん/33歳/金融)
「自分が独身時代の時ですが、育休明けの女性が子どもを得て世界が広がりました、この経験を仕事に活かしたいみたいな話をしていてけっこう多くの人がシラ~っとなった事があったんです。出産したらエライのか、みたいな。挨拶は定型的なものが一番です。復職当初は「何事も無難に、目立ちすぎず、低姿勢」が基本」(Hさん/29歳/事務職)
「挨拶そのものは同じ部署の人に向けて、育休明けというより普通に再就職した感じで話しましたよ。ただ直属の上司とは、面談の時間をもうけてもらい、ここで保育園での呼び出し時の対応や、半休を取る場合などについて詳しく相談しました」(Aさん/37歳/IT企業)
似たような意見を私も多く聞いてきました。「余計な事は言わない挨拶」と「できれば上司とは事前に話し合いの場を持つ」のが復帰をスムーズにいかせるコツですね。
それから「手みやげ」問題もよく話題にのぼります。必須、とは思いませんが、気持ちの部分ですし、ちょっとした菓子折りを持参する方がいいかもしれません。もらってイヤな気持ちになる人はいないでしょうし、とりあえずお菓子をもとに周囲の人と話すきっかけにもなったりしますから。
出産祝いを頂いたら、個人には当然内祝いでお返ししますが、部署など複数でしたらタオルハンカチのような1,000円以内のギフトで特に内祝いもつけず「出産の時はお祝いありがとうございました」の言葉を添えて渡す方法がいいかもしれません。
いずれにしても、「育休明け」というキーワードをはずして「戻ってきました」の復職だけをフォーカスするのがポイントです。
職場復帰の連絡メールの書き方ポイント3つ
・子どもの様子や描写はいらない
・これまでの感謝と今後の挨拶を中心に
・なるべく短くまとめる
挨拶と同じですが、メールは文字で残るのでより気をつけた方がいいですね。よくあるのが、
育児休暇から復帰した○○です。
無事出産し、子どもは今8ヶ月、小さい方なのですがとても元気でよく寝てくれる子なので助かってます。
この「1文」が余計なんですね。
出産報告にせよ、子どもの年齢や様子にしろ、本人としては「今こんな感じです」と書いているつもりかもしれません。でも「微笑ましい」と感じてくれる人は少ないですし、中には気に障る人がいないとも限りません。
「件名:復職のご挨拶」
本日付けにて育児休暇より復職いたしました。
休職中には皆様にご迷惑をおかけいたしまして申し訳ございませんでした。
今後はなお一層努力してまいりまので、何卒よろしくお願い申し上げます。
一番短いパターンかと思いますが、これを基本としてあとは取引先宛なら「同僚の××と共にまた担当させて頂きますのでよろしくお願いいたします」「携帯番号やメールアドレスは下記の通りで以前と同じです」などをつけ加えます。他にも「○○の部署で××を担当させて頂きます」など業務上で必要な事項を加えればよいと思います。
職場での世間話で「子ども」は禁句!?
さて、職場復帰当初は、新しい顔ぶれもいたりして「雰囲気」に慣れるまで時間がかかる事もあります。円滑に業務をこなす為にも、同僚と世間話をする時に復帰直後のワーママとして、気をつけておくべきところはあるのでしょうか。
「復帰当初の事ですが、これから子どもの病気などで迷惑をかける事もあるだろうと思って、わざと話をしていたんです。ところが男性社員のひとりから〝子育中で大変だとかは理解してるから、何度も言わなくていいよ〟と穏やかですがビシっと言われてしまいました。女性の目ばかり気にしていましたが、中には男性で「結婚していない」「子どもが欲しいけどできない」という事情に悩んでたりする場合もある。それ以降、聞かれない限りはこちらからは子どもの話はしないようにしています」(Kさん/30歳/メーカー)
「子どもの話は聞いてくれているようで、聞き流されてますよね。考えてみれば、私も独身の頃、既婚者が子どもの話をしていても〝わー、可愛いですねー〟と棒読みで返していたような……。そりゃそうですよね、自分に関係ないし関心もない事だし。それより、若い子や独身の子たちの話を積極的に聞いて刺激を受けるくらいの方が周囲とうまくいくと思います」(Fさん/36歳/製薬会社)
「同じワーママでも、身内が側にいる人もいればシングルもいる。〝同じだから悩みや愚痴が話し合える〟とは思わない方がいいかも。特に職場では、母である事をなるべく出したくない人もいますから。復帰後の数ヶ月はとにかく周囲の状況をまず理解するのが大切。私は復職して2年以上たちますが、本当に自分と似た考えの人以外には、同じ働くママとも特に子どもの話はしませんね」(Eさん/40歳/化粧品関係)
要するに職場には様々な立場の人がいるという事です。まず上司、同僚、後輩という関係があります。男性と女性でも違うし、既婚者と独身でも違います。さらに子どもがいても、働き方や職場での対応については、それぞれの考えがあります。
体験談にもあったように「職場復帰したら、まず全体の空気を読む」のが大切です。例え前と同じ部署であっても、全員が同じ人であっても、「あなたが変わった」=「出産してお母さんになった」以上は、以前と同じような人間関係を築けるかは未知数です。
「常識ある社会人として」入社直後に教わった通りに基本に徹しましょう。アットホームな歓迎会があり、そこで子どもの話を聞かれたら楽しい子育てエピソードを披露すればいいのです。復職当初は本当に大変ですから、つい子育ての愚痴や不満、どれだけ大変かをアピールしたくもなるのはわかります。でも、それをやってしまうと、例えその場では言われなくても「だったら辞めれば」という冷たい視線が混じることも珍しくはありません。
親バカ自慢も子育ての苦労も、夫婦同士でおしゃべりに興じるのが一番です。だって、どれほど大変かも、同時にどれだけ可愛いかも、誰より理解しあえて共感できるのは、ママとパパ、なんですから。家事分担も大切ですが、「もう大変なんだから!」と気持ちをぶつけた時に、パパがちゃんと受け止めてくれる。わかってくれるのが大切です。そうすればこそ、会社は会社と割り切り、むやみに子どもの話をして失敗する事もなくなるでしょう。パパにはぜひ、「ママの話を受け止めて共感する」この姿勢をぜひ持ってほしいですね!
大橋 礼
ライター
年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。