2017.06.03
【運転手に異変】通学路で起きた危険な暴走&機転の効く対応、その内容とは?
大阪府の通学路でおきた危険暴走
「通学路暴走動画 少年ら2人逮捕 殺人未遂の疑いで」というニュースがNHK NEWS WEBより報じられたのは5月27日のこと。その前日の26日には、「ネットに通学路暴走の動画=車内から撮影か、府警も捜査−大阪」というニュースが時事ドットコムより報じられていました。
この事件が起きたのは、大阪府門真市の住宅街。小学生や中学生が登校する通学路を、車が猛スピードで走行しながら、クラクションを鳴らしまくる様子を車内から撮影した動画が、インターネットの動画投稿サイトなどに投稿されていました。この動画を見た府警門真署は、殺人未遂などに当たる疑いもあると運転手らの割り出しを進めていたところ、建設作業員の少年(19歳)と、助手席に同乗していた会社員の東克斗志容疑者(20歳)が出頭し、逮捕となりました。
実はこの危険な暴走行為、法律に詳しい方に聞いてみたところ、これといって適用できる法律が実はなかったそうです。まず、暴走族などを取り締まる「共同危険行為」は2台以上の自動車または原動機付自転車が必要。また、クラクションを不必要に鳴らすことは「警音器使用制限違反」という道交法違反。……なのですが、この車ってクラクションをむやみに鳴らしていたことよりも、子ども達が歩く住宅街で暴走したことが危険だったため、「警音器使用制限違反」だとちょっと違うのかな? もっと罪は重いんじゃない? という気持ちが拭えません。
また、この事件の取材を行った毎日放送の記事「少年『学校にわからせたかった』 通学路暴走動画」(5月26日)では19歳の少年の父親が、「「日ごろから(中学生が)広がって歩いているから、ちょっとピッて(クラクションを)鳴らすくらいやったら、のけへん。学校に何回か話をしに行っていて、『わからしたろうと思って撮った』と(少年は)言っていた。『人はねたらどうすんねん?』と散々言っていて、本人も『ごめん、すみません』と」と話している姿が報じられています。
このコメントにネットは大炎上。確かに、車がきても避けない……というのは運転していると誰でも経験することでしょう。イライラしますよね。どけどけとも思います。急いでいるときは、「あー! もうっ!」なんて独り言が出ることもあるでしょう。
しかし、車は、極端ない言い方をすれば人を殺す事ができる道具。だから試験を受けて運転免許証を交付されているワケで……。
とはいえ、殺人未遂にはびっくり。でも、動画投稿サイトにアップするために、人に危害を加えるような危険な行為をすると、結構重い罪で逮捕されちゃうこともあるんですよ! という啓蒙、警告にはなったのではないでしょうか。
機転の利く添乗員のおかげで危機一髪!
……と、危険な暴走で小学生や中学生を怖がらせた輩がいるかと思えば、今度はコチラ。「運転手に異変、添乗員がハンドル操作 幼稚園バス事故」というニュースが5月30日、朝日新聞より報じられました。
これは大阪府八尾市で起きた事故。送迎バスが歩道に乗り上げたことにより、園児と乗務員計8人が負傷しています。ちなみに、このバスに乗っていたのは、5歳の男児6人と運転手の60代男性、添乗員の50代女性の計8人。つまり乗っていた人が全員負傷しているのですが、全員軽症だったということです。
なぜ、この事故が起きたのかというと、事故直前、運転手が意識を失ったような状態になったため。添乗員は事故後の調査で、「運転手の意識がないように見えた。歩道に人がいないことを確かめた後、バスを止めるためにハンドルを切って植え込みに衝突させた」と話しています。添乗員のとっさの判断と機転の利いた「植え込みを目掛けてハンドルを切る」という行動で、大きな事故から免れたといえるでしょう。