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2017.08.26

心の健康状態が測れる!?自殺防止に「こころの体温計」サイトが開設


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京都府の自殺相談が1.7倍に!?

8月24日、京都新聞より「京都府の自殺相談1・7倍に サイト開設など対策強化」というニュースが報じられました。

この記事によると、京都府が若者の自殺防止対策に力を入れているとのこと。

京都府の自殺者数(人口10万人当たり/2016年)は全国で42番目。しかし、20代に限ると全国19番目となり、若者での自殺が多いことがわかります。

そこで、若者の自殺防止対策のため、心の状態を自分で判定できる大学生向けのインターネットサイト「こころの体温計」を開設しました。

また、検索サイト(ヤフーとグーグル)の協力を得て、「死にたい」や「リストカット」など自殺を連想させる言葉を入力すると、京都府の相談窓口「自殺ストップセンター」のアドレスが検索結果の最初のページに、優先的に表示されるようになりました。その結果、7月末現在の相談件数が昨年同時期と比べて1.7倍に増えているそうです。

ちなみに<京都府の相談窓口>はコチラ↓

京都府自殺ストップセンター

●電話相談

0570-783-797(月曜~金曜/年末年始・祝日を除く)

※ナビダイヤル

※LINE相談電話も行なっています。IDは上記リンクのサイトでQRコードが掲載されています。

相談時間:午前9時~午後8時

相談対応者は、精神保健福祉士や臨床心理士

電話相談だけでなく、「面接」での相談も行なっています。

こちらは月曜~金曜(年末年始・祝日を除く)の午前9時~午後5時。予約制。

相談対応者は、同じく精神保健福祉士や臨床心理士。

他、「いのちのサポートチーム」というものがあり、 医療や福祉、経済問題などにおいて問題解決のための支援が必要な場合は、弁護士や司法書士、医師といった専門家がチームで支援にあたります。

さて、京都府の「こころの体温計」では、3つのテストを行うことができます。

1. 自らこころの状態を知る「本人モード」

2. アナタは困った時どう乗り越えますか? 困難の乗り越え方で分かる「ストレスタイプテスト」

3. アルコールとの付き合い方をわきまえているかどうかが分かる「アルコールチェックモードテスト」

それぞれ質問に答えるとこころの健康状態がわかったり、自分のこころがどういう傾向にあるか分かるというサイトです。

京都府の「こころの体温計」は、大学生用に質問項目が作り直されていますが、どの年代もチェックできる元の「こころの体温計」もネット上では公開されていますので、興味のある方はチェックしてみては?

「こころの体温計」はコチラ

日本の若者は自殺で亡くなる傾向が強い!?

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ちなみに、日本全体を見渡してみても、15~39歳の死因は事故やがんを上回って自殺が1位となっています。また、この結果は、他の主要国の同年代では、事故死のほうが多くなっており、日本の若者は自殺で亡くなる傾向が強いようです。

8月21日には、同じく京都新聞で、「LINEでいじめ相談、長野県 運営会社と協定」というニュースも報じられています。子どものいじめや自殺防止に取り組むため、長野県は中高生からの相談をLINE上で受けるモデル事業を9月に行うそう。他の自治体では、大津市が取り入れることになっています。今後、利用できる地域が増えていきそうですね。これは、モデル事業のため、9月10日~23日の2週間(午後5時~午後9時まで)の期間限定。長野県の生徒は、LINEで相談窓口のアカウントを登録すれば、カウンセラーなどに悩みを相談できるようになるそうです。

「貧困女子」などの言葉が生まれ、若い世代での貧困がメディアで取り沙汰されて久しいです。「貧困だ」「不幸だ」と煽るから、「自分は貧困で不幸なのだ」と思ってしまう部分もあるのではないでしょうか。貧困だったり、将来も収入が上がる見込みを得られないのは、ある一定の年齢層から下はほぼ同じような状況です。でも、「今が貧困だし、昇給もしないだろうから将来も貧困だろう」というのは少々悲観的すぎやしないかと思うんです。もっと言えば、単なる妄想だと思うんです。

今の時点で予想する未来があまり良いものではない状況だからといって、将来も同じとは限らないんですよね。

例えば、昨今、「空き家問題」が話題となっていますが、空き家で困っている自治体などは、すでに「タダでいいから住んでくれ」と若い世代を呼び寄せていたりします。場合によっては、助成金が出たりすることもあります。今後は、ますますそういった地域が増えていく可能性があるわけです。家にかかる負担がウンと減れば、収入が低くても暮らしやすくなるでしょう。

タダ同然で家を手に入れられれば、将来に渡って収入が大きく増えなくても、「ローンを返していく必要ない」ので、昇給を必要以上に望まなくたっていいワケです。

私たちの親世代の生活の成功パターンや、恋愛や結婚の常識は、もはや当てはまりません。

それに、生きやすくするための情報や生活を助けてくれるオトクな情報は、案外、身近なところにあったりします。不幸だとかに焦点を当てない方が、そういった情報が目に入って来やすいですよね。

相談窓口で相談をすれば、少しココロが楽になるでしょう。別の生き方を探しやすくなるかもしれませんね。

「こころの体温計」は、ココロが真っ暗になりすぎないように、ちょっと凹んだ時に、ココロの元気度をチェックしてみある…なんて使い方もできそうです。

<その他、様々な相談窓口>
◆相談窓口

・いのちの電話相談

0570-783-556(午前10時から午後10まで)

※ナビダイヤル

・自殺予防「いのちの電話」

0120-783-556(毎月10日の午前8時から11日の午前8時まで)

※フリーダイヤル(無料)

日本いのちの電話連盟HP

・東京自殺防止センター(NPO法人国際ビフレンダーズ東京自殺防止センター)

03-5286-9090(年中無休、午後8時~午前6時/毎週火曜日は午後5時~午前6時)

東京自殺防止センターHP

《参考》厚生労働省「平成28年中における自殺の状況

中山美里

中山美里

ライター、編集


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