仕事、妊娠、出産、子育て、夫婦関係…働くママを応援| BRAVA(ブラーバ)

2017.09.13

兄弟姉妹を【平等に愛せない】ママの本音と解決法とは?


0dfee46fda67108184da1c9190362b32_m
お腹を痛めて産んだ子ですから、何人いようが「どの子も大事、どの子も可愛い」といいます。でも実際にはどうでしょう。以前、私も3人の子持ちママ友に「どうやっても真ん中の子とは合わないのよ、可愛いと思えないの」そんな相談を受けた事があります。

意外と悩んでいるママも多い「兄弟・姉妹平等に愛情を注げない」という悩み。今回はママたちの本音に迫ります。

「どうしても真ん中の子と合わない」ママ友の悩み

47710d0bef2747cd6dc52b5074631bf9_m

彼女の家族構成ですが、上ふたりは女の子、末っ子は男の子です。

「上の子は聞き分けがよく、末っ子は甘えん坊。でも真ん中は何考えているかわからないところもあって」

3人の子育て、途中に夫の単身赴任も重なり、彼女が最も大変だった時期です。真ん中の女の子が

「ママさ、私のことが一番キライでしょ!」

と叫んだのに、彼女自身大きな衝撃を受けたそうです。

そんなつもりは全くなかった——と彼女は言います。分け隔てなく育てているし、家族のルールも家事分担も子どもの年齢にあわせて平等にやらせている。でも。

真ん中の子にだけ、言葉がキツいような気もするし、末っ子の面倒に追われながら「お姉ちゃんはよく手伝ってくれるのに」と、つい口にしていたかもしれない。そう言えば、コップを倒して割った時、お姉ちゃんに対しては「しょうがないよ、わざとじゃないから」と言い、お姉ちゃんは素直に謝り、すぐに自分で片付けた。でも真ん中の子がコップを割ると「なんでちゃんと持ってないの!テレビ見ながら歩いてるからだよ!」と怒鳴り、「わざとじゃない!」と言い返す子に「すぐ言い返す!そういう所が可愛くないのよ!」と怒鳴り返してしまった、と・・・。

その後、彼女は努めて気をつけるようにしたそうですが、それは努力と忍耐が必要なの、と言いました。同時に「こんなコトを言ったら絶対イケナイとはわかってるの、でもホントに今だけ言わせて。あの子とはなんかどうしても合わないのよ」彼女は途方に暮れたようにつぶやきました。

多くのママパパにある「平等にできない愛情表現」

5bc73969b5aa3ee520f2e907514395af_m

実はこうした「兄弟姉妹」の中で、「よくないとわかっているが、心の奥底でこの子は可愛くないと思ってしまう」そんな悩みや葛藤を持つママも少なくありません。

よく下の子がカワイイというけど、私は下の娘と意味もなく衝突しては(かわいげがない子!)などと思ってしまう。長女はなんていうか愛嬌があり、話していても笑ってばかり。でも下の娘とはすぐ口げんかになってしまう。で、あるとき気づいたんですが、下の子は自分に似ているんです。いつも不機嫌で無表情だった私の幼かった頃に激似してる。もしかしたら、昔の自分を見ているようでイライラしてしまうのかもしれない」(Nさん/6歳女児・7歳女児のママ)

 

結局、何かと上の子を叱ることが多い。朝の忙しい時間、夕方帰宅してからの時間、一番〝今はやめて〟という時につっかかってくる。年齢的なものがあると理解しているけど、ママママと追いかけてくる下の子が天使に見えてくるいっぽうで、上の子は面倒くさいと思ってしまう。そんな自分が猛烈にイヤになる(Yさん/3歳男児・11歳女児のママ)

 

兄弟ふたり、お兄ちゃんは生意気盛りになってきたのですが、反抗されても可愛いと思ってしまいます。下の子は頭痛で座っていると「大丈夫?」と声もかけてくれる優しい子なのに、なぜか上の子ばかりが気になってしまうんです。しまいには、何かと私になつく下の子が(面倒、うるさい)とさえ思う瞬間もあり、こんな私は母親失格だと思うのですが、でもなぜか、どうしても、比べてしまえば上の子ばかりが可愛いんです・・・(Aさん/5歳男児・9歳男児のママ)

子どもにもママにも「個性と相性」はある

d1104218cae830aba54460ad4ba3043a_m

兄弟姉妹を全員、平等に接するというのは、実はなかなか出来ることではないんですよね。

多くの場合、「成長するにつれて変わる」ようです。年齢による反抗期を過ぎ、成長に伴い、子どもの方が親に対する接し方を変えてくる事もあるので、こちらの気持ちも変化するわけです。

とはいえ、相性というのは大きなもので「なぜだかわからないけど」どうしても気が合わない、「この子とはうまくいかない」というパターンもあります。子どもにもそれぞれ性格や個性があるわけですし、何より忘れがちですが

ママにも個性がある

わけです。だから、性格の合う・合わないといった「相性」は、わが子に対してでも、あって当然なんですね。

私に相談してきた彼女は、やがて最後に

「ウチの母親もそうだった。あなたは素直じゃない、本当に可愛くない、○子(妹)は誰にでも好かれる子なのに、と何度も言われた。だから余計にふてくされて、親の嫌がるような態度をとったし、家でも笑わなくなって、その分、天真爛漫な妹が家中のアイドルみたいだった」

と、ポツリポツリと口にしました。あれほどイヤな思いをしたのに、結局私は同じ事を自分の娘にもしているのよね・・・と。

手がかかる子ほど可愛いと思う人もいれば、素直な子を良い子だと思う人もいます。相性の問題にからんで、子どもの成長と年齢も関係するでしょう。仕事上でトラブルを抱えていると、余計に「子どもが可愛く思えない」という気持ちが芽生えてしまうのは、後から思えば一時的ではあっても、やはり決して少なくない出来事です。

親も人間なんだから、と言えば簡単ですが。

平等に接する、という考え方も一度捨ててみてもいいのかもしれません。「それぞれの子ども達、ひとりひとりを別々に見るように」意識するだけでも違うかもしれません。比べてしまうのは、他人の子とだけでなく、実は兄弟姉妹でもあるんですね。そしてわが子だからこそ、「自分との相性」が大きな問題にもなります。

兄弟姉妹の子たちを持つママパパが、1度は感じる葛藤かもしれません。できるだけ、子どもにその「気持ち」が悟られないように行動するべきだし、ましてや言葉で差別的に攻撃するような事は避けるべきでしょう。徹底的に他の兄妹と差別して貶めるような追い詰め方だけはしないように、努力し我慢するのは必要です。

でも、「なぜか、この子とは合わない」そんな風に思ってしまうママやパパ、実は沢山いるんです。本音の本音は心にしまっておき、やがて時と共に、親子の関係、兄弟姉妹の関係も変わっていく時期を待ちましょう。

私のママ友、真ん中の娘は25歳と比較的早くに結婚しました。手のかかる子だった、なかなかうまくいかなかった。でもやっぱり、気が合わなくても大切で愛するわが子には変わりはなく、だからこそ「お姉ちゃんの時より泣けてしまった」結婚式になったようです。

大橋 礼

大橋 礼

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。


, ,