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2018.11.29

【2019年4月労働基準法が改正】働き方改革による会社員パパ・ママへの影響は?


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働き方改革の一環で、いよいよ2019年4月から70年ぶりに労働基準法が改正されますが、会社員のママやパパがいる家庭の場合、少なからずその影響を受けるのではないでしょうか。
企業の人事担当者の方は、今ごろ就業規則の見直しなど、その対応に追われている人もいるかもしれませんね・・・。
一方で、法改正をにらんで、早めに改正に合わせて就業規則を変更した職場もチラホラ見かけます。
そこで、今回は、労基法改正前に前倒しで「働き方改革」を導入した職場で働くママさん、パパさんたちの感想をまとめて紹介します!

休日出勤に対する「振替休日」が取れるようになった

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Aさん家族
夫(40歳、会社員)、妻(38歳、パート)、子ども(6歳、4歳)

<労基法の改正ポイント>
月100時間未満の残業時間の上限規制を導入

<実際に変わった点>
夫の職場では、休日出勤に対する「振替休日」が取れるようになりました。
それまでも制度上はありましたが、取れる雰囲気ではなかったので取っていませんでした。それが、残業時間上限が入ることが分かり、人事課から必ず「振替休日」を取るようにとの指示が出て、格段に取りやすくなりました。
夫が月に何日か振替休日で平日に家にいてくれると、普段のワンオペ育児・家事の重責から妻が解放されて、夫婦関係も良くなりました。

という変化があったそうです。
ただ、残業時間の上限はつきましたが、実際の過労死認定ラインは「月80時間」なので、「月100時間未満」で本当に従業員の健康や安全を守れるのか、という議論はありそうな気がします。

有給休暇の義務化で長期旅行が可能に

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【事例2】Bさん家族
夫(36歳、会社員)、妻(38歳、フリーランス)、子ども(5歳)

<労基法の改正ポイント>
★年10日以上の有給休暇がある人は、年5日以上の有給休暇取得が義務化。
★違反した場合、経営者は、従業員1人当たりにつき最大30万円の罰金が科される

<実際に変わった点>

夫の会社は「連休」と「お盆」は操業せず、強制的に休みになるため、夫の休みに合わせると、いつも交通機関が混雑して、料金も高い時期にしか家族で出かけられませんでした。それが、有給休暇の義務化が導入されたことで、今年は、何でもない時期に夫が5日以上の休みを取ることができたので、財布にも優しく、人も少ないシーズンに、ゆっくりと家族で観光地を旅行することができて、とても良い思い出になりました。

とのことでした。かなり強い罰則規定があるので、法律の実効性は高そうです。
ただ、Bさん家族のように「閑散期の何でもない時に家族全員で旅行ができる」のは、子どもが未就学児の時期に限定されそうですね(小学生以上になると、気軽に授業を休んで出かけるというのは難しい気がします)。

子供の長期休みに合わせて早めに帰宅できるように

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【事例3】Cさん家族
夫(44歳、公務員)、妻(40歳、会社員)、子ども(10歳、5歳)

<労基法の改正ポイント>
★フレックスの精算期間が1カ月から3カ月に延長可能に。

<実際に変わった点>
妻は、これまでもフレックスで働いていましたが、1カ月以内の時間精算になっていました。それが、3カ月単位になったことで、夏休みや冬休みなど、子どもが長期休暇中は、毎日早めに帰宅するようにして、長期休暇後は、毎日少し遅くまで働くことで労働時間を調整できるようになり、子どもの長期休暇中の様々な問題がだいぶ解決されるようになりました!

学校の長期休暇は1カ月以上あったりするので、このように3カ月単位で労働時間を調整できるようになれば、会社員のパパ・ママは本当に働きやすくなると思います。ただ、この場合、仕事に対する個人の裁量度合いや、外部的な要因で決まる繁忙・閑散期とうまくマッチさせるなどの工夫が必要かもしれません。

いかがでしたでしょうか。
今回の「働き方改革/労基法改正」、いろいろな見方ができますが、夫婦どちらか1人だけでも、働き方や休暇の取り方が変わると、家族全体に影響が出るんだな~ということを改めて感じました。

これから、実際に改正労基法が全国的に施行されて、日本全体の従業員の働き方が変わると、もっとたくさんの波及効果が見えてくると思います。
いろいろな組織で頑張って働いている皆さん(特にワーママさん)が、もう少し楽に息継ぎしながら、無理せず長く働き続けられる職場が増えることを心から願っています。

市口芳江

市口芳江

4歳の子どもを育て中。保育園には足を向けて眠れません。


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