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2020.10.26

なぜ子どもと夫は自分のモノを探せないのか?「ママ〇〇がないよ!」にイライラする!<ママたちの声>



お風呂から出てきた息子が「ママーッ! パンツがないっ!」と叫んでいます。ないわけがない。あるんです。新旧とりまぜて10枚程度はある息子のパンツ。ところが本人は特に気に入っている3枚があって、ほとんどそれをローテーション状態にして着用しています。なので叫ぶわけですよ。

「ないんだよぅ」
「引き出しの奥のほう、見た?」←キッチンから叫び返す
「ないんだってばー」

で、水滴をぽたぽたと廊下に落としながら歩いてくるので、ええい、雑巾がけするほうが面倒だわい!となって、あわててガスの火をとめ、野菜を洗っていた手を拭って飛んでいく。

むろん、私が引き出しをあけ、下着を数枚持ち上げれば、その奥にお気に入りのパンツがあるわけです。あるに決まってるんです。

「ちゃんと見たの? え? あんたには目ってもんがついてないの?
「あ~、あったねぇ」

たかが数枚の下着をひっくり返せば出てくるはずのパンツですよ。それをいちいち、母親を呼ぶ。夕飯どきの忙しい時間帯、プンプン怒りつつ、「かーッ、なんでちゃんと見ないで、ないない騒ぐかなーーーっ!」ともはや部屋に入った息子には聞こえないというのに文句をつける母。

子どもは聞いてなくても、ブツブツ言うのは母の特性というもんです。と、こんな話を友だちと飲んでるときに、口にしていると

「子どもだけじゃない!」

ハイボールのジョッキをがんっ、とテーブルに叩きつけながら、もうひとりのママが叫びました。

「なぜ、夫と子どもはつねにモノがない、見つからない、探さないのか」

さぁ、この小さいようで実は大きな火種になりかねない問題を検証していこうではありませんか。

新婚時代にやり過ぎた末の「ママお願いねオーラ」にイラっ!


Aさん。38歳。子どもは中2を筆頭に、一番下が小3という、2人の娘とひとりの息子がいる。

週末にやれ片付けも終わった、洗濯物も干した、ほっとしてソファに座ると横に座っている夫が言うんです。

「あれ? あの雑誌どこだっけ?」
「なに?」
「だから、あれだよ。あの雑誌、ほら、2ヶ月くらい前のやつ」
「だから、何の雑誌かって聞いてるんじゃないの」
「ゲームの攻略がのってるやつ!」
「それなら、自分で今朝、トイレで読もうとして持っていったじゃないの」
「あー、そうだっけ」

何がムカつくって、それで立ち上がらないわけ。ん?と思ってると、

「ティッシュがなくなる」
「あー、うん」
「ティッシュどこだっけか?」

だからティッシュはトイレの棚の中に在庫があるって知ってるでしょーが! そんでもって、雑誌もついでに取ってくればいいじゃないか! だけど、ソファにデンと座って、なんとなく「ママ持ってきてよオーラ」出すわけよ。その〝ママお願いオーラ感〟がムカつくわけ。

いっそ、「悪いけど取ってきてよ」と頼まれるほうがマシだわ。わたしがしてくれると思って、遠回しにさせようとする、その回りくどいやり方が習性のように身についているのよ! ああ、新婚時代、ウチは当時は共働きじゃなかった。その時に妻がなんでもしてくれるっていう、そーいうクセが今だに残ってんのよ。

「探せばあるじゃん!」「あ、ほんとだ」天然っぷりがイラっときます


Sさん。44歳。子どもは小学校3年生と保育園児。

ウチもね、「○○がないよぅ」パターン多い。

「あれ? この前届いていた釣りのカタログがない」って言うから、テレビ下の台に雑誌は積んであるよ、と言うと「でもないよ」と言うからさ、仕方なく私が行くと、あるわけ。パンツと同じパターンよね。ちゃんと見てないのよ、子どもじゃなくて、大の大人がだよ? 重ねてある雑誌の上から3つくらいしか見ていない。上のほうの雑誌をおろして、その下の雑誌をひとつずつ見ていけばいいのにやらずに「ない」と言うわけよ。

「・・・あるじゃん」
「あ、ほんとだ」

この返答がマジ多いと思わない? 「あ、ほんとだ」本当も嘘もへったくれもないし!と忙しい時や疲れている時はイライラするったらありゃしないわ。

「ドライバーの小さいやつがない」これも、リビングの浅い引き出しにセットがいれてある。「あるでしょ~、引き出しのどこかにあるから」でも「え、ないよ」「だから、セットになってるプラスチックの箱みたいやつ!」「あー、それあるけど、マイナスのドライバーだけない」

・・・前回、使ったのはあんたでしょーが!と思って「わたしはいじってないよ、あなたがこの前、使ってたでしょ、戻さなかったの?」と言うと「えー、そうだっけ」。そうだっけ、じゃなくて、だから探せばいいじゃない。でも、探さない。引き出しちょっとゴソゴソっとやって、おしまいよ。

「ママ、マイナスドライバーどこだろうね」

わかった、わかった、わかりました。わたしが探せばいいんでしょうが。探してあげなきゃいいんだろうけど、なにしろ見つかるまでずーっと「ね、どこだろうね」「いつだっけなぁ、使ったの」「ママ、見てないの?」語り続けられるのを聞いているのが耐えられないの。それでもって、なぜか夫って、探すのがヘタクソなのよ。引き出しにないのなら、ドライバー使った場所はどこか、そうだ、お風呂場でシェーバーの調子悪くて開けてみたんだっけ、だったらお風呂場探すでしょ? そういう当たり前の段取りをやらないまま「ないなぁ、どこいっちゃんたんだろうなぁ」って。

耐えきれずに立ち上がって、お風呂場に行き、シェーバーが置いてある棚の中身を少し横にずらしていくと、出てきたわけよ、ドライバーがね。で「あのさー、本気で探してる? あったよ、ほら」というと、「あ、ほんとだ」って。だから、ほんとも嘘もへったくれもないっつーの!

見つからなければママのせい!?


その場にいたのは、わたしも含めて4人のママ。さあ止まらなくなりました。

水筒がないって言う、下の子がさ。水筒って案外髙いし、まさかなくしたの? 学校? 帰り道は持ってた? 矢継ぎ早に聞けば、持って帰ってきたはずだ、だって帰り道飲んだもん、と言う。じゃ、家のどこかにあるはずでしょ。で、ランドセルから子ども部屋から、玄関か? 服脱いだ時におろしたのか? とあちこち探し回って汗だくで。
その間、子どもは同じところばっかり、ウロウロしてるだけ、なんの役にも立たないし。それでひとまず、とにかく洗濯機回すかと思って体操着の袋もったらやけに重い。「あああああ、コレだ!」と思ったら、そうよ、袋の中に水筒つっこんでたわけよ!

 

夫が、なんかやたら不機嫌なの。「ないなぁ、おかしいなぁ」って。面倒だから聞き流してたわけだけど、そしたらタンスをひっくり返しはじめたの。せっかく畳んでいれてあるのによ? 何がないのよ?と仕方なく聞くじゃない。そしたら「綿素材のオレが気に入ってる靴下」その靴下がどれかは私もわかってるから、ここ最近洗濯してないなと思って「最近見てないわよ、洗濯物には出てなかったわよ」と言うと「おかしいなぁ、ないなー」ってバタンバタンあちこち開けてはブツクサ言う。「おかしいよなぁ、お前洗濯したの忘れてない? 別のとこにしまったとかさ」まさかの私のせいにし始めたのよ。

はぁぁぁ?って感じで、でも「あのねぇ、洗濯したらだいたい覚えているわよ、干してるんだから」「じゃ、何か間違えてない? いつもの引き出しに入れてないとかさ」・・・ずーっとそう言われ続けると、だんだんちょっと私も記憶があやふやに思えてきて、いや、あの靴下は他のと違うし、畳んだら絶対にいつもの場所にしまうんだけどなぁと思いつつ、しょうがないから夫と一緒に寝室のタンス全部チェックし始めたけど、ないわけ。そしたら夫がなんて言ったと思う?

「まさかお前、捨てちゃったとか?」

なんで、モノが見つからないと、すぐに私のせいになるんだろう。まず自分がどこかにやってしまったか、って考えるのが普通のはずなのに、ママがどこかにやったに違いないという思考がまったく理解できないわよ!

で、どこにあったと思う? 夫のゴルフバッグの中よ、雨ふって靴下替えた時に入れっぱなしだったわけ。そんなお気に入りで大事なら、濡れた靴下、すぐに洗濯籠にいれろやーーっ!と叫び出しそうになったわ~。

片付けても見つからないものは見つからない


このネタをずーっと黙ってきいていたのがMさんです。小学生の子どもがひとりいます。あーだこーだと次々とでるリアルエピソードに「そうだそうだ!」と意気投合している中、ふと彼女を見たら、遠慮がちに
あー、ウチはなんか違うんだよねと言うのです。

よく夫に言われるの。僕は片付けない、でも資料がどこにあるか、先週届いたDMがどこにあるか、すぐに見つけ出せる。お前は何でも片付けるけど、捜し物はいつも見つからないね、って。

えええええ? 他3人でポカンとしていると、彼女はヘヘヘと笑ったのです。

モノがあふれているのが苦手なんだよね、だからとにかく、どこかにしまっちゃう。でも、あらゆるものをしまっちゃうから、思い出せなくなっちゃうんだよね~

そう言われてみると、「来週のPTA講習会のお手紙がどっかいっちゃった。何時からだっけ?」「学芸会用に配られた、家で作っていくぴらぴら飾りのテープ、なくなっちゃったんだ。同じようなの売ってないかな? 先生に言えばくれるかな?」そんなLINEがしょっちゅう入ってくるのは、彼女でした。

しかし、私は彼女の家に行ったこともありますが、モデルルームのようにきれいに片付いていましたよ。ダイニングの上には学校のプリントもDMもチラシまでも山積みになり、食べかけてクリップつけてあるけど、何日前のか思い出せないポテトチップはキッチンの棚におきっぱなし、フィルムはがして分別ゴミにしようと思ってたまってしまったペットボトル、あちこちに「生活の品」が氾濫している我が家とは正反対の美しく整えられた部屋に、わたしは「できる人はできるんだよなぁ、仕事してるとかって言い訳できないよなぁ」と心の中でため息ついたもんですが。

不思議だよねー、探すのうまい人と下手な人がいるって。わたしはどこかにちゃんとしまうけど、必要なものが見つからないや。

のんびり答える彼女に、残り3人、思わず唖然。ああ、自分たちの文句「あるある」ネタだと思ってたけど、やっぱり、色々な人がいるんだなぁと思いました。

しかし、今朝も夫に

「おれのベルト知らない?」
「知らん」
「えー、ここにかけてなかった?」
「だから、かけてあったかも知らないし、どこにあるかも知らないよ、あなたのもの、触ってません!」

思わず不機嫌に怒鳴った私に、「ふーん」と言ったあと、小さな声で

「おかっしーよなー、ここに置いたのに」

私が絶対にどこかに動かしたと決めつけているのがミエミエの夫。もう少し時間があったなら大喧嘩になっていたことでしょう。我が家では、まだまだこれからも「○○がない」でひと悶着が続きそうです。身の回りのことは自分できちんと始末する。そんな簡単なことを、子どもはおろか、夫にも、ああ、本音をいえば、自分自身もできていない現実。

ラベリングとかして、きっちりわかるように片付けている収納のプロ、そのテのテレビ番組はじまると、かじりつくように見ている私です。見ているだけで実際にやるかどうかは、また、別の話。ですよね?

※この記事は2019年5月に公開されたものです。

大橋 礼

大橋 礼

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。


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