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2019.06.19

どうする?どうなる?子供のプログラミング教育【教育改革2020】



前回の英語教育に引き続き、今回は「教育改革2020」の目玉の1つである「プログラミング教育」について考えてみたいと思います。

「プログラミング教育」とは?


「プログラミング」という単語を聞くと、「プログラムそのものをつくる」、つまり、プログラム言語を勉強したり、動かしてからバグを見つけたりする学習をするのかな??という考えが反射的に浮かびますが、文科省のサイトを見ると、いろいろ幅がありつつも(←現場の裁量が大きい。自治体や学校によって差が出そう・・・)、「各教科の中でプログラミングの働きや論理的思考を紹介する」ことと、「各教科とは別に、プログラミングそのものの楽しさや面白さ、達成感などを味わえる題材などでプログラミングを体験する」という、2つの学習目標が掲げられています。

小学校ではどんな授業をするの


では、実際に小学校でプログラミングはどのような授業をするのでしょうか。
上述の文科省サイトで『家庭科』の例を見ると、「自動炊飯器に組み込まれているプログラムを考える活動を通して、炊飯について学習する」と書かれています。また『音楽』の例では「様々なリズム・パターンを組み合わせて音楽をつくることを、プログラミングを通して学習する」と書かれています。『算数』の例は「プログラミングを通して、正多角形の意味を基に正多角形をかく」とあります。
よく分かりません(“正多角形の意味を基に正多角形をかく”って??)が、小学校の先生は、文系・理系問わず、あらゆる教科を通じて「プログラミング」を子ども達に教えなければならず、なかなか大変そうなです。
さらに、こうした「各教科へのプログラミングのとけこみ」とは別に、子どもたちに「プログラミングそのものの面白さや達成感を教える」ことも書かれています。そうなると、1人1枚の専用タブレット&無線wifiが必須の気もします(もしくはLANがつながったPC教室)が、そこらへんはどうなるのでしょうか。
このように小学校の授業内容には不明な点が多いながらも、新聞(読売・6/7夕)をみると、「全大学にAI課程-文理問わず統計・プログラミング」という見出し記事が1面トップに掲載され、これから育つ子ども達は、文系でも理系でも、全員がプログラミングや統計(ex.ビッグデータ解析)などの「AI(人口知能)の基礎知識」を、常識として身につけなければならない時代が来ているんだなと思います。

子供の遊びを横目で見た感想


ところで、子どもが遊んでいる“プログラミング脳を鍛える”らしい無料アプリのゲームを見てみると、画面に出ている様々な矢印を選び、制限時間内に宝箱(ゴール)にたどりつくものだったり、散らばっているレールを組み合わせて汽車が通れるようにするものだったり、普通のゲームにしか見えません。ゴールへの道は複数あるけれど、より簡潔に、より素早く見つけることができたら高得点を得ることができ、難易度が上がるにつれて、時間制限や障害物などの条件がどんどん厳しくなっていくものが多いです。これが本当にプログラミング脳を鍛えるのに役立つのでしょうか。
また、我が家には「レゴ(LEGO) ブースト クリエイティブ・ボックス 17101」という、レゴでロボットを組立て、専用アプリをダウンロードして動作を指定し、ロボットを動かすおもちゃがあります。子どもはたまに思い出したように遊んでいますが、仕組みも分からず、単にロボットの動作をアプリ上で指定しているだけで、これが「プログラミング」とは言えないような気もします。

「プログラミング」より、まず「算数」「理科」の基礎学習が重要では・・・?


どうも「プログラミング」に関連づけられるゲームやロボットで子どもが遊んでいる様子を見る限り、原理や仕組みも分からずにただ遊んでいるだけで、これがどのように、将来の「AIの基礎知識」につながるのか、見当がつきません。
タブレットゲームやロボットで遊ぶより前に、まずは、その土台となる「数字の仕組み」や「論理的思考」を着実に身につける方が大切で、それは結局のところ、従来からある「算数」や「理科」を、小学校で今まで以上に丁寧に勉強することに尽きるような気がするのですが、どうでしょうか。

プログラミング関連の習い事、花盛り!?


それでも、やっぱり気になる「プログラミング教育」。そんな親の気持ちを見透かしたように、最近、近所には「プログラミング」と称する習い事が雨後の筍のように増えています。子どもが来年から通う予定の民間学童保育でも、スクラッチソフトを使った「プログラミング」の習い事がオプション選択できるようになっています。子どもは、プレ会員(学童を予約している未就学児)向けの体験イベントで気に入ったようで、来年から習う気満々ですが、プログラミング教育そのものをきちんと理解していない親としては、何となく気休めレベルの習い事?くらいに捉えています。

幼少期からのてこ入れ、デジタル化時代の生き残りをかけて


話は変わりますが、先日、「ソニーが、AI(人口知能)の専門スキルがある新人の初任給を年収730万円に設定した」というニュースをテレビで見ました。学校を出たばかりの(もしくは学校なんか出なくても)ペーペーの若者に、求めるAIの専門スキルさえあれば、日本企業も年功序列の賃金カーブを無視して、ぽーんと年収730万円を払う時代になったんだな~と、驚きました。
ふと世界に目を向けると、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)等のグローバルIT企業が利益を総取りしており、AI分野は欧米企業がかなり先行している印象を受けます。そう考えると、資源なき日本の子どもたちが、デジタル化時代のビジネス市場で生き残っていくためには(あるいは搾取される側に回らないためには)、小学生の頃から「プログラミング」を学び、AI知識の底上げを図っていくことは、意味があるように思えます(ただし、総論賛成でも、各論の「小学校で、実際に何を学ぶのか」がよく見えない分、いろいろ懐疑的になりますが・・・)

いずれにせよ、(20分の自動停止付きと言え)頻繁にタブレットでゲームに興じる子どもの丸まった小さな背中を見ると、アナログ派の母としては、将来、引きこもってゲームばかりやっているような“子ども部屋オジサン”にならぬことを祈るばかりです。

市口 芳江

市口芳江

4歳の子どもを育て中。保育園には足を向けて眠れません。


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