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2020.02.25

不妊とは?不妊の原因と検査内容を夫婦で知っておこう!


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結婚して、好きな人との穏やかな暮らしが始まって、仕事も順調で、でもなんとなく落ち着かない……互いの両親も、周囲の人々も、「そろそろ赤ちゃんは?」と訊きたそうなそぶり。
そんなとき、ふと「不妊症」という言葉が気になったことはありませんか。日々忙しく生活しているとあっという間に時は過ぎてしまい、同じぶんだけ年齢も重なっていきます。

最近は妊娠・出産に対する関心も高まっており、多くのカップルが事前に「不妊の可能性」や「よりよい環境での妊娠」についてインターネットを中心に調べています。たとえば「葉酸を事前にたくさん摂っておいた方がいいらしい」「男性なら亜鉛不足は良くないらしい」など、さまざまな情報をチェックしています。
妊娠を意識する年齢の女性の多くが、「不妊」について気にしていることがわかりますね。
ではそもそも不妊って、どんな状態のことなのでしょうか。

不妊とは?不妊症に悩む人は3組に1組
不妊は、日本産科婦人科学会によって「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないもの」と定義されています。
一定期間の実質的な時間は、数年前まで2年とされていました。でも現在では1年になっています。つまり、赤ちゃんが欲しいと夫婦で願ってから1年経っても授からない状態、それが「不妊」です。
日本のカップルのうち、3組に1組は「自分たちは不妊症かもしれない」と悩んだことがあるというデータがあります。そしてその半数、6組に1組が、実際に不妊治療を受けているのです。
先ほど「1年間赤ちゃんができない状態が不妊」とご紹介しました。でも、もっと早く対策をスタートするカップルもいます。
女性に子宮内膜症や生理不順、卵巣嚢腫、子宮筋腫など女性器系の病気がある場合や、男性に大人になってからの高熱の経験など、精巣の機能に不安がある場合は「もしかしたら私たちは赤ちゃんができにくい体質かもしれない」と考え、産婦人科を訪ねることも少なくないようです。

平均初婚年齢の上昇も不妊の原因の1つ
前項でご紹介した不妊の原因の中に、男女ともに「老化」が入っていることに気付いたでしょうか。
男女ともに、高齢になってから妊娠を希望することも不妊の原因のひとつとなっており、その割合は少ないものではありません。年齢を理由に不妊治療を断念するカップルもたくさん存在し、高齢での妊娠を選択する人の増加、不妊や少子化などに大きな影響を与えているとされています。
現在、日本産科婦人科学会では、35歳以上の初産について「高齢出産」と呼んでいます。ひと昔前までは30歳以上の初産が高齢出産と呼ばれていましたが、現在は結婚年齢が30歳を超えています。そのため、35歳からの出産が「高齢出産」と呼ばれるようになりました。
国際規格では35歳以上の初産に加え、経産婦さんの40歳以上の出産を高齢出産と呼んでいます。
なぜ「高齢出産」と呼んで一般的な出産と差別化しているかというと、それだけリスクが高くなるからです。妊娠自体しにくくなってくるとともに、男女とも体力や精力などが衰え始めます。ともに健康であれば出産することは可能ですが、不妊に悩むカップルの数も増えてくるのです。
ではなぜ高齢での妊娠に踏み切ろうとするカップルが多いのでしょう。

近年、平均初婚年齢が上昇していることは、ニュースなどで見たことがあるのではないでしょうか。2017年の男性の平均初婚年齢は31歳。女性は30歳というデータが出ています。
約40年前の1975年には男性が25歳、女性は24歳でした。しかし2000年には男性が28歳、女性は27歳となり、2006年には男性が30歳を超えます。そしてついに女性も30歳を超え、男女ともに「平均的に30歳前後で結婚する」時代が到来しました。
平均初婚年齢が高くなっている理由は、いくつか考えられます。

・女性の社会進出が盛んになり、社会的に自立している人が増えた
・雇用形態の多様化で収入に高低差ができ、結婚する経済的余裕のない人が増えた
・価値観が多様化し、結婚する人生を選ばない人が増えた
・医学の進歩とともに高齢出産が多くなり、そのため結婚に焦りを感じなくなった

それぞれ「あー、わかるわー」と思われるのではないでしょうか。社会的に自立し仕事に打ち込んでいる女性は、誰かに扶養してもらう必要がありません。また自由な時間が多いほど、仕事にかける時間も増えるので、結果的に出世に結びつきやすくなります。

その一方で企業間、正社員と派遣社員など、収入には大きな高低差がつき、家族を扶養する余裕はもちろん、引越しや結婚式などの費用が用意できない人々も増えています。男女共働きで結婚後も暮らしていければよいかもしれませんが、時代がどんなに進んでも出産をするのは女性です。いずれは女性が産休や育休をとって、世帯の収入がガクっと減ってしまう時期がやってきます。それを考えると不安で結婚できないという人が少なくない時代となっています。

また価値観も多様化しています。
「パートナーはいるけれど結婚はしない」
「ひとりで仕事に打ち込む」
「子どもは産むけれど結婚はしない」
「同性同士のパートナーなので結婚できない」

など、さまざまな人生模様が当たり前になってきています。個性的な人生を送ることは珍しいことではなく、自分の考えを貫いて生きることは当然の権利と認められるようになってきました。昔のように「一般的な」という言葉でくくれる人生を送る人が、少なくなっていると言えるかもしれませんね。

不妊症は原因がはっきりしていないこともあるため検査が重要
不妊と診断されたカップルのうち、11%、つまり10組に1組のカップルは「原因がわからない」というケースです。男性にも女性にも、不妊を引き起こす明らかな原因がないのに、なぜかなかなか妊娠しないというケースです。
そのほかにも、不妊を引き起こしている病気はわかっても、その原因がわからないということもあります。
原因がわからないと、治療ができるのか不安になりますよね。でも、現在ではさまざまな治療方法があり、さまざまな妊娠方法が研究され続けています。
産婦人科では原因がわかるまでさまざまな検査を行います。基本的な検査は「6大検査」と呼ばれています。不妊治療の最初の一歩です。

・基礎体温
・頸管粘液検査
・フーナーテスト
・子宮卵管造影検査
・経腟超音波検査

この5つが女性側の検査です。

女性の場合は月経周期に合わせて検査を受けなければなりません。排卵前に受ける検査・排卵期に受ける検査・生理中だと受けられない検査などいろいろあるので、だいたい1ヶ月ほどはかかります。仕事をしていてなかなか受診できないという女性の場合は、検査だけで何ヶ月もかかってしまうことがあります。不妊治療の負担は女性の方が重いとよく言われますが、検査ひとつとってもこんなに差が出てしまうのです。
次の章で不妊検査について詳しくまとめていきます。

不妊検査ってどんなもの?不安や疑問を解消して夫婦で受けに行こう

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不妊症かもしれないと不安になったら、まず思い浮かぶのは「不妊検査を受けた方が良いのかな」ということではないでしょうか。不妊検査は、その名の通り不妊症かどうかを判別するための検査です。といっても、インフルエンザや他の病気のように、粘膜や血液を採っただけでは不妊かどうかはわかりません。

不妊検査とはどんな検査なのでしょうか。多くの人が不安に感じている不妊検査の実態と、不妊検査にかんする時間とお金の話、そして基本的な不妊検査の受け方、いつどこで受けるべきかなどをご紹介します。

不妊検査ってどこで受けるの?
不妊検査はどこで受けるのかご存知でしょうか。多くの方が産婦人科、と答えると思いますが、正解です。といっても産婦人科だけで行っているわけではなく、現在は不妊外来という不妊専門の治療を行っているクリニックもあります。不妊検査はどこの病院でも受けられるというものではなく、また自治体の健康診断などでわかる病気ではありません。

まずは婦人科系の病気の診断や検査ができる医師がいるクリニックを探さなければなりません。さらに婦人科系の検査には内診用の超音波検査機器など特殊な機器が使用されるため、産婦人科を訪れることをおすすめします。女性の不妊検査は長く時間がかかってしまうこともありますし、そのまま不妊治療に移行することも考えられます、口コミなどを参考に、通いやすく相性の良い医師やクリニックを探すとよいでしょう。

不妊検査は女性だけが受けるものではありません。男性側が受けなければ意味のない検査もあります。男性は産婦人科や不妊外来でも不妊検査を上受けることができます。男性が単独で検査を受ける場合は、産婦人科にはちょっと行きづらいですよね。そんな時は、泌尿器科や男性専門のクリニックなどでも検査を受けることができます。事前にクリニックや病院に連絡し、不妊検査を受けることができるかどうか確認しておくと安心です。

不妊検査の基本「6大検査」を詳しく解説
不妊検査には、基本の「6大検査」と呼ばれるものがあります。一般的なものなので、それぞれを詳しくご紹介します。

基礎体温
基礎体温は、朝起床する前、目覚めてすぐに身体を動かさずに測った体温です。普通の体温計ではなく、婦人体温計というメモリの細かい体温計で測る必要があります。今は管理アプリや体温計にデータが蓄積できるものもありますが、病院でチェックしてもらう時には昔ながらの紙に書いた折れ線グラフの方が見やすいそうです。
基礎体温表では、きちんと排卵が行われ、その後黄体ホルモンがしっかり分泌されているかなどの重要な情報を知ることができます。
基礎体温は少なくとも生理から生理までの1周期分は必要です。できれば2~3周期分合った方が診察に役立つため、できるだけ早く、できれば普段から基礎体温を付けておくことをおすすめします。月経前症候群が重い方などは、排卵の時期を知ることで不調の兆しをチェックすることもできます。

超音波検査
産婦人科で行う超音波検査は、内診と外診に分かれ、この場合は内診、つまり経腟超音波検査になります。膣に挿入する特殊な超音波検査機を使って、お腹の中から子宮や卵巣の状態を詳しく検査します。
卵胞がしっかり発育しているかどうかや子宮内膜の厚さを調べるほか、子宮筋腫や卵巣嚢腫などの病気が隠れていないかチェックします。

子宮頚管粘液検査
子宮頚管という子宮の細長い部分には、子宮頚管粘液という粘液が分泌されています。精子が子宮へ泳いでいくことをサポートする粘液ですが、バイオリズムで粘液の状態や量が変化します。排卵の数日前に検査を行い、粘液の状態を調べます。粘液の状態から、卵巣の状態や排卵時期などを推測できます。

子宮卵管造影検査
子宮から卵管へと造影剤を注入して撮る特殊なレントゲンです。子宮に奇形がないか、卵管が詰まっていたり癒着していたりしないかなどが分かります。この検査で痛みを感じる人もいますが、卵管に造影剤を通すため通りがよくなり、この検査だけで妊娠しやすくなる人もいます。

フーナーテスト
3~4日間禁欲したあと、医師に指定された検査日の朝に性交渉を行ってクリニックへ行き、受ける検査です。子宮頚管にいる精子の動きをチェックすることで、妊娠のしやすさを確認します。検査のタイミングが合わない場合は、何度か受ける必要があるケースも出てきます。

精液検査
男性が受ける検査です。数日間禁欲したあと、マスターベーションによって採精します。精液の量をはじめ、精子の数や奇形率・運動率・どのくらい質の良い精子がいるかなどを検査します。

これが基本の6大検査と呼ばれるものです。病院によっては必ずしもすべてを行うわけではありません。またすべての検査が1日で終わるわけではないので、だいたい1ヶ月、タイミングが合わないと数か月間通って検査を受けるケースもあります。その他に、必要であればさまざまな検査を行います。次項ではその他の検査をご紹介します。

基礎検査以外のさまざまな検査
クリニックや病院によっては、6大検査のほかにもさまざまな検査を行っています。

通気検査
子宮卵管造影検査の代わりに炭酸ガスを卵管の中へ通し、卵管の詰まり具合などをチェックする検査です。やはり卵管の通りが良くなり、妊娠しやすくなるメリットもあります。

血液検査(ホルモン検査)
血中のホルモンを調べるための血液検査です。
卵巣から分泌される卵胞ホルモンと黄体ホルモンが、排卵や月経などをつかさどっています。これらのホルモンの働きのほか、甲状腺系のホルモンや、性腺刺激ホルモンなどの検査も行います。

抗精子抗体検査(血液検査)
何度かフーナーテストを行っても良い結果が出ない場合に行う血液検査です。女性の身体に精子を外からの侵入者として攻撃する抗体があると、精子をうまく受け入れることができません。そのため、抗体の有無をチェックします。

尿検査
尿の中に出る黄体化ホルモンをチェックすると、排卵時期を予測できます。
クラミジア・感染症検査
クラミジアなどの性感染症などがないか調べる検査です。

ほかにも医師の判断でさまざまな検査を行う可能性があります。最初に受診するときに、不妊検査についてクリニックがどのような考えを持っているか、きちんと説明を受けましょう。

不妊検査は夫婦で受けましょう!
不妊検査は、夫婦で受けることが大切です。女性の方がたくさん検査を受けなければならないのですが、WHOの調査では、男性にも不妊原因がある夫婦は全体の5割近くにのぼります。女性だけが検査を受けても、男性側の不妊原因の有無や特定ができません。

また不妊検査を夫婦で受けることにはいろいろなメリットがあります。まず、最初に一緒に検査や不妊・不妊検査に関する説明を受けることで、これから長く通うことになるかもしれないクリニックの方針を夫婦で共有することができます。妻が「この病院はちょっと合わないな、ここで不妊治療はしたくないな」と感じた時も、その気持ちを夫に伝えやすいですよね。

また、万一「不妊ですね。治療が必要です」と診断を告げられた時、ひとりでは茫然としてしまったり、パニックになったりして冷静に話を聞くことができない場合もあります。そんなとき、二人で話を聞くことで、今後必要になる検査のことや、不妊治療の方針・計画など、医師と冷静に話ができる可能性が高くなります。

なにより、不妊だと告げられた時の気持ちを共有することで、これから互いに励まし合い、頑張ることができるようになるでしょう。二人のきずなを強めるためにも、不妊検査は初回と、検査結果が出る時は夫婦でクリニックを訪れることができると良いですね。

といっても、男性と女性では受ける検査の量が違うため、結局女性の方が何度もクリニックに通わなければならないケースがほとんどでしょう。検査の中には痛い思いをするものや、性交渉後そのままの膣の中を見られる検査など、女性にとってつらいものもいろいろあります。男性はその気持ちを慮って、メールでも良いので「一緒に行けないけれど、気持ちはひとつだよ」という思いを伝えてあげてくださいね。

※この記事は2018年6月に公開されたものです。


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