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2022.08.03

「自由研究」どうする?なにする?先輩ママに聞いてみた!<学年別>



いよいよ夏休みに突入。毎年毎年「今年はどうしよう」と頭を悩ませる夏休みの風物詩といえば、自由研究。もちろんワクワク楽しみにしているお子さんも多いと思いますが、なかなか手がつかず最後まで残ったり、もうネタがない…と放り出したくなる親子の方が多いのではないでしょうか。
BRAVAでも何度か取り上げましたが、今回はそもそも自由研究とは何か、みんなはどんな自由研究をしているのか(ジャンル別、学年別のリアル体験談)を紹介します。
ちょっと変わった面白い内容もあるので、マンネリ化で悩んでいる方もぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

自由研究の宿題にはどんな意味が込められている?


自由研究ってなんで出されるんだろう?毎年同じように頭を悩ませるのはキツいし、毎年違ったネタは難しいし…と、自由研究に対してどうしても否定的な思いを抱いてしまう方もいると思います。ここでは、自由研究のおおよその歴史や意味など、自由研究とはなにかについて、簡単に解説します。
自由研究は、1947年にできた、戦後初めての「学習指導要領」に登場しました。当時、自由研究は「教科」と記載され、小学4年生から中学生の教科として、小学校では年間70~140時間(週2~4時間)を充てるよう目安が示されていました。戦後の教育の方向性が示される中で、「児童の個性の赴くところに従って、それを伸ばして行くことに、この時間を用いて行きたい」との目的で、自由研究という教科が設けられたのです。
文部科学省によると、自由研究は、
〝児童の自発的活動を促すために、児童が各自の興味と能力に応じて強化の活動ではじゅうぶんに行なうことのできない自主的な活動を教師の指導のもとに行なうための時間″
とされています。しかしその後すぐ、自由研究は教科から外されました。

現在、自由研究は学習指導要領で規定されるものではなくなりました。自由研究を出すのか出さないのか、あるいはその内容や量についても、各学校が決めるものとなっています。自由研究のルーツは、約20年前から増え始めた市区町村や都道府県が開催する「自由研究コンクール」といわれています。そこから、各学校も校内の展覧会に力を入れるようになり、自由研究を夏休みの宿題の定番とする学校が増えていったのではないか、ともいわれています。

制作系の自由研究


絵を描く、小さめの工作からかなり凝った大作など、いわゆる制作系の自由研究をいくつか紹介します。「これなら1日で終わりそう」「すごいものを作りたい我が子にピッタリ」など、ヒントをもらえそうです。

●卵の殻&貝殻アート(小学校1年生当時)
夏休みのある日、卵をたくさん使った料理をした後、「この殻、何かに使えないかな」とふと思いつきました。家にあるものをザザっと思い出し、空いた木箱、何年か前に拾い集めた貝殻も用意。「これで絵を描こう」と娘に提案すると乗ってきたので、まずは娘が木箱に下絵を描き、そこに大きめに砕いた卵の殻に絵の具を塗ったものと貝殻をボンドで貼り付けるだけ。
ボンドをつけるときや絵の具を使う時はフォローしましたが、ほぼ娘一人で仕上げました。なかなか見事なアートになり、学校でも褒められたそうです。
〔Oさん、子ども9歳〕

●きっかけはデパートのイベント(小学校3年生当時)
デパートの催事場で「万華鏡を作ろう!」というイベントコーナーがあったので、息子と一緒に参加しました。途中つまらなそうでしたが(笑)、できあがって覗くと「すげえ!!」と大感動していました。
「もっとすごいの作ってみたい」と意欲がむくむく湧いたようで、その翌日に一緒に文房具屋や100均に材料を買いに行きました。あーだこーだ言いながら、一人で黙々と作っていましたね。きっかけって、どこに転がっているかわからないものです。
2学期明け、「(学年の)みんなが『すごい』『きれい』って覗いてくれた」と嬉しそうでした。〔Yさん、子ども12歳、10歳〕

自作ビクビク音ゲーム(小学校6年生当時)
理科が大好きな息子。理科の授業で習ったことを参考に、6年生の夏休みは大作に挑みたい!と宣言。釘とコイルで迷路を作り、その間に電極通し、コイルにぶつかったら音が鳴るという仕掛け迷路を作っていました。
ちゃんとスタートとゴールもあって、数人で楽しめるゲーム風に仕上げていました。私は理科系はさっぱりなので、主人に色々聞きながら作っていましたね。息子と主人の距離感がいい感じになっているのは、この自由研究がきっかけかもしれません。
〔Fさん、子ども15歳、12歳〕

学習・実験(考察)系の自由研究


いわゆる調べ物や簡単な実験・考察など。子どもならではの視点や大人には考えつかないこともありそうですが、でもやっぱり小学生。無理なく楽しくできるものってあるのでしょうか。

●1日2文字、毎日コツコツと(小学校1年生当時)
年長の頃から少しずつ漢字に興味を持ち始めた息子が、「なんで(この漢字は)こういう形になったんだろうね」言っていたのを思い出し、「今年の(1年生の)夏休みは漢字の形がどうやってできたのか調べてみたら?」と提案してみました。
漢字の成り立ちや隠れた意味、他の読み方などを、1日2文字ずつ、毎日コツコツやっていました。「自分の感想とか疑問とかも書き足してみたら」などアドバイスしたくらいで、漢和辞典を片手に一生懸命調べていましたね。例えば「山」という漢字だったら、漢字になる前の絵なども調べていました。
1日2文字と決め、無理なくできたのも良かったと思います。
〔Sさん、子ども10歳〕

●10円玉綺麗になるかチャレンジ(小学校3年生当時)
図書館で借りた本の中の、「銀はこれとこれでピカピカになる、実験してみよう!」というような内容からヒントを得たのですが…
手近なところで、「10円玉を綺麗にしてみよう!」と、いろいろなもので洗ったり浸けたりしていました。主に調味料や洗剤類(もちろん危なくないか見守りました)などで、「これできれいになるんだ!」「結局これが一番ピカピカになるね」など、1週間くらいかけて、楽しそうに実験していましたね。表記の仕方や写真の貼り方などは主人と相談していましたね。私はテーブルにビニールを引くなど、汚れ防止をするくらいでした。
〔Uさん、子ども11歳、8歳〕

●液体の凍る早さ、溶ける早さ(小学校5年生当時)
どこで知識を仕入れてきたのか、どうやって思いついたのかわかりませんが、「今年はこれやるわ」と、液体(醤油、酢、ケチャップ、マヨネーズ、オリーブオイルなど、食べられるものメインで12種類程度)が凍る速さと溶ける速さを計測していました。
100均で買った製氷皿にいろんな液体を入れ、15分~30分おきに冷凍庫から出して確認していましたね。家にあるものでできるし、見ていて私も意外と面白かったですよ。結果凍らないものもあったりして、新しい発見もあったし。家にあるもので簡単にできるし、けっこうおススメです。〔Hさん、16歳〕

見学系の自由研究


学習系と少し被るかもしれませんが、工場に見学に行った、ちょっと変わった博物館に行ってみたなど、いつもとは違う「家族イベント」を自由研究にするケースも。

●揚げパンが好きすぎて!(小学校2年生当時)
揚げパンが好きすぎる娘。どこの学校の給食でも必ず出るけど、どこで作ってるんだどう…と娘と一緒に調べたところ、神奈川県に見学できるパン工場を発見!車で2時間もあれば行けるところで、乳幼児から見学OKだったため、当時2歳だった息子も連れていける!と、夏休みに見学を決行することにしました。給食でよく食べるパンの製造ラインを見学することができ、子どもも「こうやって作るんだ!」と目を輝かせていました。
帰宅後すぐにもらった資料や記憶をもとに「パン工場新聞」作りに取り組んでいました。写真などの素材を用意したり、「こう書くと見やすいよ」とちょっとアドバイスしたくらいで、3日間ほどかけて一人で頑張って仕上げていました。
余談ですが、工場には小学校をイメージして造られた直売店があり、懐かしい気持ちで大人も楽しめましたね。〔Tさん、子ども13歳、8歳〕

●かなりニッチな寄生虫博物館(小学校4年生当時)
虫好きな息子は、1年生~3年生はカブトムシや蝶々、トンボ、蜂など、自由研究はすべて虫。4年生も虫だろうな~と思っていたら、「今年は寄生虫にしようかな」と言い出しました。内心「うへぇーー!手伝いたくない!行きたくない…」と思いましたが、せっかくの意欲、潰すわけにもいかず、行きましたよ「寄生虫館」。写真撮影もOKだったので、嬉々として撮りまくっていました。説明板を読んで感動したり、メモったり。「人体にかかわる寄生虫」コーナーがかなり気に入ったらしく、自由研究のメインにしていました。
私はただ一緒に行ってちょっと楽しんだだけですが、子どもの「好き」に付き合うことも、自由研究のサポートになると思います。〔Sさん、子ども12歳〕

自由研究は、なんとなく「やらなきゃ」「やらされてる」という思いで取り組みがちですが、「好きなこと」「知りたいこと」を「自由に」「身近にできることで」楽しく取り組めるべきものだと思います。
すごいことをしなきゃ! ほかの人がやってないことをしなきゃ! と考えすぎないこと。最初は真似から始めても、自分なりのやり方を見つけたり、新しい発見をしたりすることだってあるのではないでしょうか。そう、それも自由!(もちろんパクリはNGですが)

また、今はコロナ禍でなかなか「見学系」は厳しい状況にあるかもしれませんが、子どもに学ぶ場を提供したいと、さまざまな対策や工夫をしながら開催しているところも多いようです。「なんも思いつかない!」という方は、調べて足を運んでみては。

田崎美穂子

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