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2022.11.16

小学5年生・6年生「その態度!なに?」もうひとつの反抗期と親の対応



小学校にもすっかり慣れて、晴れて上級生となった5年生、6年生。いよいよ勉強も難しくなり、親も中学・高校と「今後の進路」が気になりだす時期です。ところが、この時期になって子どもがやたらと親に抗う様子をみせることも、実は珍しいことではありません。
体つきは大きくなったものの、ふと見え隠れする幼さ、成長段階における自我の強さ、これまでとは違う様子に戸惑いながら、時には「なんなん!その態度はっ!」と親の堪忍袋の緒が切れてしまうことも。小学校高学年でやってくる反抗期、どう対応したらよいのでしょうか?

小学5年生・6年生「ちょっぴり早くやってきた反抗期」とは


反抗期は一般的に、幼児期のイヤイヤ期である「第一次反抗期」、そして思春期に多い「第二次反抗期」とわけて語られます。また、小3〜小4では自我が強くなる傾向があり、この時期は「中間反抗期」とか「ギャングエイジ」と呼ばれていますね。
私たち親がよく耳にする「第二次反抗期」は必ずしも中学生のみが対象ではありません。

思春期とは
 子どもは思春期(概ね小学校高学年~高校生)を迎えると、成長ホルモンや性ホルモンの分泌が盛んになり、体は大人の体へと急速に変化し、第二次性徴も始まります。性的な衝動や攻撃的な衝動が高まり、みな落ち着きがなくなり、そわそわしたり、イライラし始めます。
引用:反抗期について/公立学校共済組合関東中央病院

少し成長が早い子であれば、小学校高学年から親に対する反抗的な態度が激しくなることも珍しいわけではないようです。
また親の感覚で見ると、いわゆる思春期に関わる反抗期というよりも、小3から小4に多いといわれる「中間反抗期」が高学年に至るまで続いている、あるいは高学年になって「仲間意識が強くなる」「親に対する自己アピールが激しくなる」「勉強が難しくなったり友達関係が複雑になったりストレスや不満がつのって、それが家庭での反抗的な態度につながる」こともあるように思えます。
いずれにしても体も大きくなり、知恵や知識や情報を蓄えた小学校高学年の子どもが、思わぬ反抗を見せて親が「どうにかなりそう!」と頭を抱えるケースはよくあること。

反抗期をどう分けるかは専門家に任せるとして、ここでは実際に「小5・小6でわが子の反抗期っぷりにほとほと手を焼いた」ママ・パパたちの体験談をもとに見ていきましょう。

小5・小6「わが子の態度にブチギレ!」体験談

「うざ」のひと言にキレる
ほんの少し前まで甘えて膝にすり寄ってきていた息子が、小学校5年の夏休み頃から態度が豹変した。きっかけはゲームばかりしているのでゲーム機を取り上げた時。本当に自分の息子かと思うくらい、形相がかわって「うぜー!」と声を張り上げたのには驚いた。
それ以降、態度が悪くなり「学校からお便りきてなかった?」と聞いただけなのに「うざ」、朝起こしに行くと「マジうるさい」と、こんな感じ。毎朝、子どもを送り出すと正直ホッとするくらい、息子とのやり取りが大きなストレスに感じます(Hさん)

 

娘と母の相克
兄弟姉妹で比較するのはよくないとはわかっていますが、おとなしめの長女は基本的にあまり反抗しないし、末っ子の息子はおおらかでわかりやすいのですが、次女は理屈っぽく、いちいち反論してくる。5年生の終わりくらいから反抗がエスカレート。こちらが苛立って「は?よくわからない」と答えると「ママってさ、そういう投げやりなとこあるよね」「歳とってきた証拠?」などと、本当に嫌味なことを言うので娘ながら怒鳴りつけたくなるのを何度、我慢したことか。気が合わないところがあるとはいえ、料理好きの次女とはふたりでケーキ作りをしたり、親子料理教室に参加したり、小学校3年生くらいまでは、けっこううまくいっていたのに、です。
「反抗期を抜け出したら、逆に親子関係が前よりもうまくいくようになるよ」と先輩ママに言われて、それがちょっと救いにはなっていますが、でもどうなることやら(Aさん)

 

なんでもかんでも「不機嫌」を母にぶつけないで!
高学年になってからは不機嫌モードに入ると、こちらが爆発しそうになるくらい娘の態度が悪くなるので参っています。嫌なことがあったのかと聞けば無言か、わざとらしく大きなため息をつく。かといってこちらが無視していると、気づいてほしげに「不機嫌オーラ」をさらに出しまくる。イライラすること、この上ない。その態度にイラつくパパが、娘を叱るなり諭すなりしてくれればいいのに、さらにパパも不機嫌になり「あ〜あ」とか「仕事から帰ってきてこれかよ」とか聞こえよがしに言うのが、もっとイライラする!全部、わたしのせいですか!!!(Mさん)

 

よくわからない反抗期に不快な感じと不安が残る
うちの娘はもともと口数が少ないタイプで、それが前にも増して、むっつりと何も話さなくなった。こちらが何か話しかけても、うなずくか「わかった」だけ。食事の時以外はすぐに部屋に閉じこもるので「中学になるまでは部屋のドアは寝る時間まで開けておくこと」と言うと、ちらとこちらを見て嫌な感じにちょっと笑って肩をすくめました。
一般的な反抗期とは違いますが、こういう態度も親としてはカチンとくるものです。他のママには「それは反抗期のうちに入らないわよ、ラクなほうだよ」みたいに言われますが、これは反抗期ではないの?だとしたら、反抗期がないのもそれはそれで不安だし、声にだして言い返すような「わかりやすい反抗期」のほうが、逆に「そういう時期なんだ」と納得できるような気がするのですが。なにか、しっくりこない、いつまでもくすぶっているような不快感と不安感がなくなりません……(Rさん)

小学5年〜6年の反抗期を乗り越えた先輩ママ・パパの体験談

反抗期には必ず終わりがある
5年のクラス替えをした後から気分のムラが激しくなったように思います。上機嫌のときもあれば、むすっとして口をきかない時もあり、いちいち気にしていたら親の神経が持ちません!おとなにも機嫌の波があるように、いろいろ学校でも大変なんだろうなくらいで、基本的には普段となるべく同じ態度でいました。明らかに苛ついていて、様子がいつもよりおかしいぞ?というとき以外は、「はいはいはい、成長したね、反抗期きちゃったね」と胸の内で思いながら、「誰もが通る道」と自分に言い聞かせて、なるべく子どものことばかりに集中しないよう気をつけました。子どもをつぶさに観察して一挙一投足まで見守っていたら、よけいに親のイライラが増すからです。振り返ると、たかだか1年程度のことですが真っ最中は本当に長く感じる。でも反抗期には必ず終わりがありますから。(Yさん)

 

嵐がすぎるのを待とう
低学年の頃と比べると、口も達者になり、アレコレ知恵をつけてくるので、ちょっと注意しただけでものすごい口答えをしたり、乱暴な言い方をしたり、こちらの神経に障るような言い方をするので、イライラしました。子どものイライラに自分のイライラも増す中で、激しく親子で言い合いをしている時に夫が帰宅。後から「気持ちはわかるけど、相手は子ども。同じレベルで言い合いしないで、受け止めてあげよう」と諭されました。
思春期の反抗期が少し早めにきちゃったんだと思いこむようにはしていましたが、正直、こうすれば「イライラしないですむ方法」はありません。よく思春期である中学の反抗期が大変と言いますが、うちの子の場合、中1のときは中学への緊張感があり、中2では受験が視野に入ってきて、実はあまり反抗期らしき反抗期はなかったです。どこかのタイミングで反抗期はやってくるわけで、早いか遅いかの違い。嵐がすぎるのを待ちましょう(Eさん)

 

発散できる習い事に挑戦させてみては?
学童が終わり、高学年になると放課後一緒に遊ぶ子もいなくなって、ずっと家でゲームしているか動画見ていた息子。ゲームを注意したり、あまりにひどいのでネット環境を切ったりすると、ギャーギャーわめくか、逆に涙ながらに訴えてくる。それで理由を説明しようとすると「あーーー、ムカつくー」と騒ぎ出す。見かねた夫が「なんか発散することがあるといいんじゃないか」と、サッカーやバスケなど運動系の体験や見学をいくつかさせたものの、反応なし。息子が視聴している動画をのぞいた夫が「格闘技を見てた」と言うので、試しにとキックボクシングの少年クラスを体験させたら珍しく「やってみようかな」と言うので通わせてみました。週2回、たっぷり体を動かすのがよかったのか、相変わらずゲーム三昧ではあるけれど、やたら言い返してきたり、情緒不安定?みたいな態度はかなり減ったので良かったです。
たまたまプチ反抗期のタイミングが終わる時期だったのもしれませんが、家にこもりがちでイライラがひどいタイプの子だったら、何か外で行うことに挑戦させてみては?(Iさん)

多くのママ・パパが手を焼く「小学生の反抗期」


当たり前ですが、大人はみな「子供時代」があります。
親自身も振り返ると、多少の差はあるでしょうが自分の親に反抗したり、文句をやたら言っていた時期もあるでしょう。あるいは本当はとても親に対して苛ついていたけれどグッと抑えて外に出さなかったという方もいるでしょう。
常に「うちの家族は最高!ママもパパも優しいし、わが家は愛であふれている!」なんて思っている子どもはほとんどいませんよ……。だいたい家族だからこそ、ちょっとしたことでもカチンときたり、年がら年中そばにいるから気になってしまい、余計なひとことからケンカになることだって多いものです。
よく反抗期がきたら「ドンと大きく構えて、子どもの気持ちを受け止めよう」と言われます。でも、受け止めきれません!受け止めきれなくても、それでいいじゃないですか。

子どもの個性はひとりひとり違います。親の性格もひとりひとり違います。正解がない以上は、とにかく「わが家なりに(わたしなりに)こうしよう」と、子どもの気持ちを受け止めようとする、理解しようとする、その「なんとかしてみよう」とする姿勢だけでも充分な気がします。どーんと構えて、すべて受け止められたら素晴らしいけれど、それができなくても大丈夫。

体験談でも、みんなイライラしながら、それぞれのやり方で子どもの心に触れようとする努力をしています。ぶつかりあいながらコミュニケーションをとろうとする親子関係もあれば、互いにちょっと遠ざかって時間をかけて新しい「親と子の距離感」を築き上げていくこともあるでしょう。

まだまだ子どもと思う小学校時代の反抗期に手を焼く親は多いもの。ちょうど親離れ子離れのタイミングへと向かうプロセスのひとつと思って、なんとか「ひと山」乗り越えていきましょう。

大橋 礼

大橋 礼

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。


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