2025.02.06

多様なニーズを受け止めるオンライン大学が台頭！オンライン大学卒業生の採用状況や学習効果も解説

オンライン大学

「社会人だけれど大学に行きたいと思っている」「勉強のやり直しを考えている」という人もいるのではないでしょうか？今、大人の学び直しやリカレント教育の広がりによって「オンライン大学」が注目を集めています。時間の制約が少ないことや、場所に縛られない学修環境が整っていることから、需要が高まっています。

広がりを見せるオンライン大学

近年オンライン大学で学ぶ学生数は増加傾向にあり、2007年に開学した日本で初めてのデジタル大学「サイバー大学」は、卒業生を継続的に輩出し、現役在学生数は4,000人を超えています。さらに、2025年4月には、日本最大級の通信制高等である「N高校」「S高校」を運営するIT大手のドワンゴと日本財団が、新たに「ZEN大学」を開学されます。

90％以上の学生が成長を実感

「オンラインの学習で本当に成長できるの？」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか？ここではサイバー大学の事例を見てみましょう。サイバー大学では、在学生向けに能力測定テスト「GPS-Academic」を導入しています。2024年度の同テストにおける入学後のイメージ変化と成長実感に関する調査結果によると、85%以上の学生が入学後、自身の成長を実感していることが分かりました。

特に学習継続できている25歳未満の学生では、思考力やレジリエンス（困難からの回復力）、リーダーシップ、コラボレーション（他者との交流や協調性）が、経験総合の平均スコアが学年が上がるごとに向上していることが示されています。すべての項目が全国の受検者平均を上回っており、サイバー大学での学習効果の高さが明らかになりました。

参考：サイバー大学大学からのお知らせ

オンライン大学に対するイメージ第1位は「自律的に学ぶ姿勢が強い学生が多い」

サイバー大学は、過去1年間に採用業務を担当した経験のある1,100人を対象に、「オンライン大学卒業生の採用事情」に関する調査を実施。調査の結果、トップ3は「自律的に学ぶ姿勢が強い学生が多い（30.6%）」「ITリテラシーが高い学生が多い（27.1%）」「多様なバックグラウンドの学生がいる（23.6%）」でした。

オンライン大学卒業生を採用したことがある半数以上が、入社後のパフォーマンスを高く評価

また、オンライン大学卒業生を新卒または中途採用した経験がある443人に、採用後のパフォーマンスについて調査しました。その結果、「非常に良い」「良い」と回答した割合の合計が68.2%に達しています。

「即戦力として活躍できる」と評価している採用業務経験者も多い

さらに、通学制大学の卒業生と比較して、オンライン大学の卒業生をどのように評価するかも調査しました。その結果、「即戦力として活躍できる（23.5%）」と評価している採用業務経験者がもっとも多く、「リモートワークへの適性が高い（19.5%）」「柔軟性や適応力がある（18.4%）」といった回答も上位にあがりました。この結果からは、変化の激しい現代の労働環境に適応できる資質が評価されていると推察できます。

ただし、「通学制・オンライン大学どちらでも個人の能力次第だと感じる（17.5%）」や「どちらの大学出身者も評価に差をつけていない（16.9%）」という回答もあがりました。この結果から、企業が学歴に縛られることなく実力を重視した採用を進めていることがうかがえ、オンライン大学の卒業生にも評価される機会が増えていることが分かります。