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2025.12.24
子どもの自由な発想と表現力に思わず感動!『第24回ドコモ未来ミュージアム』授賞式

子育てをしていると、子どもの自由な発想にハッとさせられることがありますよね。
そんな子どもたちの表現力を、創作絵画という形でのびのびと発揮してほしいと、毎年ドコモが開催しているのが『ドコモ未来ミュージアム』です。
今回は、その授賞式にお邪魔し、心に残る作品の数々と出会いました。
ドコモ未来ミュージアムとは?
子どもたちの夢や未来を応援する『ドコモ未来プロジェクト』の一環として2002年から開催されているのが、『ドコモ未来ミュージアム』です。
“こんな未来になったらいいな”“こんな夢が叶ったらおもしろそう”と、子どもならではの自由な発想で絵画を応募することができます。
今年で24回目の開催を迎え、応募数は6万3815作品。厳正な審査を経て、この日登壇した審査員による最終審査会にて受賞作品が決定しました。
子どもたちの“未来”が詰まった受賞作品の一部をご紹介
『ドコモ未来大賞ゴールド』10作品(うち、最優秀作品賞として1作品を『文部科学大臣賞』に選出)、『ドコモ未来大賞シルバー』10作品、『審査員特別賞』5作品の、計25作品が選出されました。
ここでは、そのなかから『ドコモ未来大賞ゴールド』受賞作品の一部をご紹介します。
デジタル絵画部門 未就学児童の部
榎本咲那(えのもと・さな)さん/4歳/神奈川県
作品名:『何でも治せる鳥さんの未来の獣医師さん』

同居していたオウムちゃんがずっと元気でいられるよう、「何でも治せる獣医師さんになりたい」という夢を、はじめて挑戦したデジタルアートで表現した作品です。受賞については、「びっくりしたし、恥ずかしくなったけど、うれしいです。
工夫したところは、たあさん(亡くなったオウムちゃん)が大好きなので、ハートをたくさん描いたことです」と喜びを話してくれました。
絵画部門 小学校 1~2 年生の部
南湊介(みなみ・そうすけ)さん/7歳/大阪府
作品名:『どこでも行ける!ヤドカリ旅行』

夏休みに約1週間かけて描き上げたという力作。
「未来の旅行は、海の中にも、僕の好きな絵の世界の中にも、どこにでも行ける」というワクワクする発想が詰まった作品です。
南さんは、
「海の世界や恐竜の世界、夏休みに見たゴッホの絵の中にも入ってみたかったので、未来で行けるようになるといいなと思って描きました。工夫したところは、背景に僕の好きなゴッホの絵を描いたところです。難しかったのは、ヤドカリの模様の点々。みんなの願いが叶うと思うとワクワクするし、未来が楽しみになりました」
と、制作時の思いを語ってくれました。
デジタル絵画部門 小学校 5~6 年生の部
山端さくら(やまはた・さくら)さん/11歳/東京都
作品名:『ミライ都市の中心!モリモリの木』

「自然を見ていると心が安らぐので、未来の都市でも自然の美しさを感じられるような絵にした」という、山端さんの作品。今回で『ドコモ未来ミュージアム』への応募は3回目となります。
受賞については、
「また受賞できてとてもうれしいです。自分の絵の世界が広がっているような気がします。植物ならではの葉っぱのふかふか感を、優しい雰囲気で描きたかったので、何度もブラシを重ねたり、方向を工夫したりしました。生き生きとした色になるようにも意識しました」
と、表現へのこだわりを教えてくれました。
作品は、物語を先に考えてから描いたそうで、
「これから暮らしが発展していくと思いますが、自然に癒やされたり元気をもらえたりしたら、それが毎日頑張る力になって素敵だなと思いました」
と、未来への想いも語ってくれました。
「文部科学大臣賞」受賞者は8歳のユニークな作品に!

最優秀作品賞となる『文部科学大臣賞』には、松下羽稀(まつした・うき)さん(8歳)の『オムライスのうえでピクニック』が選ばれました。
オムライスの上でピクニックをするという、子どもらしいユニークな発想と、カラフルな色使いが印象的な作品です。
デジタル絵画部門 小学1~2年生の部
松下羽稀(まつした・うき)さん/8歳/和歌山県
作品名:『オムライスのうえでピクニック』

「一番大好きな食べ物のオムライスの上で、みんなでピクニックをするところ」を表現したという松下さん。
「自分の絵が選ばれてびっくりしました。そのあと、うれしい気持ちになって、みんなに話したくなりました。大好きなオムライスで、家族や動物たちと遊べたら楽しそうだなと思って描きました。いつかこの絵のように、食べ物の公園で遊んでみたいです」と、受賞の喜びを語ってくれました。
作品に込めた子どもたちの気持ちが未来を作っていく!
今回登壇した審査員からは、受賞した子どもたちに向けて、あたたかな激励の言葉が送られました。
早稲田大学 教育・総合科学学術院 教授の大泉義一さんは、作品をとおして感じたこととして、次のように語ります。
「みなさんの絵を見ていて、僕は大きく二つの気持ちに気づきました。
一つ目は、“こんな未来があったらいいな”という気持ちを作品に込めてくれたこと。
もう一つは、今の社会や世界が少し幸せじゃないと感じて、“いまのこれってどうなの?”と問いかける気持ちです。この二つの気持ちが、未来を作っていくのだと思います。これからも、そうした気持ちを大切にしながら絵を描いていってほしいです」
さらに、保護者に向けては、
「『ドコモ未来ミュージアム』はお子さんが主役です。でも、お子さんが主役になるためには、近くにいる大人が耳を傾けることが欠かせません。きっと保護者のみなさんは、お子さんの“こうなったらいいな”“いまのこれってどうなの?”という声に、真摯に耳を傾けてきたのだと思います」
と、子どもを支える大人へのメッセージも送られていました。
また、22年前の『第2回ドコモ未来ミュージアム』で準グランプリを受賞し、現在はアートディレクターとして活躍する鈴木友唯さんも、審査員として参加。
「みなさんが持っているワクワクする気持ちや、それを表現する力は、誰にも奪えないものです。これからも自信をもって、表現することをやめずに作品を作り続けてほしいなと思います」
と、未来へ向かう子どもたちの背中を押しました。
子どもの未来を広げるきっかけを
子どもたちの絵には、“正解”や“評価”を超えた、その子なりの世界の見え方や気持ちが詰まっていました。今回の授賞式をとおして改めて感じたのは、子どもの表現を伸ばすためには、“大人が耳を傾ける姿勢”も大切だということ。
忙しい毎日のなかでも、「どんなことを考えて描いたの?」「どうしてこの色にしたの?」そんな一言が、子どもの未来を広げるきっかけになるのかもしれませんね。






