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2015.08.13

【在宅勤務】保育園の入園に不利?あの大都市に直接聞いてみた


出産後、すぐに保活に励むママが大勢います。

待機児童問題はワーママを悩ませる1番の問題

子どもを保育園に入れるため、ママたちはあの手この手で少しでもランクを上げようと必死です。

私もそのひとりですが、現在住んでいる横浜市で保活をして驚いたことがあります。それは、在宅勤務だと勤務時間と日数がどんなに多くてもBランク止まりだということ。以前住んでいた自治体ではこのような区別はなかったため、びっくりしました。

しかし調べてみると、在宅勤務が“格下”扱いなのはわりとよくある話だと判明。幸い私は希望の保育園に入れましたが、これは在宅ワーカーとして看過できない問題です。さっそく横浜市にメールで質問をしてみました。

家にいるなら、子どもの世話“くらい”できる?

仕事をしながら子ども見るなんてとても無理ですね

家で仕事をしながら、子どもを見るなんてとてもできません

横浜市からの回答は、「物理的に家にいられない居宅外労働者のほうが、ランクが高くなる」「利用調整を行う際、自宅にいることができない居宅外労働者を相対的に優先する」という内容でした。
なんだか「家にいるなら、子どもの世話“くらい”仕事をしながらでもできるでしょ」とも聞こえるのですが……。

在宅勤務にはフリーライターなどの自営業者と自宅で仕事をする会社員という2パターンがありますが、いずれにせよ静かで集中できる環境が必要です。テレビ電話を通じて部下に指示を出す管理職や、顧客からの電話を受けるオペレーターもいるくらいですから、家の中を子どもが走り回っているようでは仕事になりません。

それに在宅とは言っても定期的に出社をしたり取材に行ったりと、家を空けることもあります。主な仕事場が自宅かそれ以外かだけで区別される制度には、疑問を覚えます。

家事すらままならないのに、仕事ができるわけがない!

一緒に家にいるだけで、ママ見て〜、ママ来て〜が連発されます。

一緒に家にいるだけで、ママ見て〜、ママ来て〜が連発されます。

子どもがいると、ちょっとした家事でも大仕事です。お皿を洗おうとしたら「ママー」と呼ばれ、洗濯物を干そうとしたらきょうだいゲンカが始まり、サラダを作ろうと手を洗った瞬間におもらし……。

ほんの数分で終わる家事が、20分も30分もかかることも珍しくありません。 こんな状態では、仕事の時間を確保するのは至難の業。実際、どうしても休日に対応しなければならずにメールを打っていたら、1歳の息子がキーボードに触ろうとしたり、あやうく送信ボタンをクリックしそうになったりしてもう大変!

でもなにより、息子の「遊んで」オーラをなだめながら仕事をするのがつらかったです。

在宅勤務の普及の妨げに

在宅勤務を選ぶことで保育園に入りずらくなるとは

在宅勤務を選ぶことで保育園選考に不利になるのなら…と無理して遠距離通勤をする人も少なくない

国は「すべての女性が輝く政策パッケージ」の一環として在宅勤務(テレワーク)を推奨しています(リンク先のP3を参照)。
確かに私も在宅ワーカーになってからは子どもとの時間が増え、生活満足度が上がりました。在宅勤務という働き方は、子育て中のママにはぴったりだと思います。
でも現状は、在宅勤務を選ぶと保育園の選考に不利になり、仕事を辞めざるを得ない可能性が上がります。家庭と仕事を両立しようとした結果、退職する羽目になるなんて、本末転倒ですよね。

国は在宅勤務を推しているのに、自治体は在宅ワーカーのランクを下げて保育園に入りにくくしているのも、おかしな話です。

こんな状況では、仕事を続けるためなら遠距離通勤でも耐えようと思うはずです。不必要な通勤のせいで疲弊しているワーママは、実は多いのではないでしょうか。

子育ては片手間にできるものじゃない!

在宅勤務の扱いを知り、「子育ては仕事の片手間でもできる」と思われているという印象を受けました。

こんな誤解がまかり通っている理由のひとつは、子育ての現状を知らない“オジサン”たちが、机上の空論やイメージで制度を作っているせいではないでしょうか。

議員の一定数以上を女性にするという案もありますが、実現するかどうかは不透明です。せめて必ず投票に行くなど、私たちもできるところから声を上げていかなければいけないと思いました。

平田けいこ

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