2015.11.25
【トラブルになるまえに】ママ同士の付き合いを断捨離しませんか?
5人に1人のママが、ママ友トラブルに悩んでいる!?
子育てをしている限りなかなか避けては通れないのが、ママ同士の人間関係。
とはいえ、毎日家庭と仕事の両立に忙しいワーキングママ達は、ママ友同士で行動する時間も少ないので、トラブルに発展することもない!なんて客観的に考えている方も多いのでは?
いえいえ!ママ同士が親密にならなくても、子どもを通じて交流が必要になることも。だからこそママを悩ます“ママ友トラブル”は近年の育児課題の一つとなっているのではないでしょうか?
実際、日本法規情報株式会社が発表した「ママ友間トラブル意識調査」でも、5人に1人のママが「ママ友と何らかのトラブルで悩んだことがある」と回答しているといいます。
また、気になるのは[悩んでしまう理由]。
その1位が『育児に関する考え方の違い』次いで2位が『教育に関する考え方の違い』なのです。つまり、お互いの考え方という解決が難しい部分で折り合いがつかなくなってしまっている状態が、多くのママを悩ませていることとも取れますよね。
同じ年代の子どもを育てるママ同士と言っても、子どもの持つ個性はそれぞれだし、育児・教育の考え方が違うのも当然のこと。それで溝が生まれてしまうのは仕方ないことかもしれません。
一方で「自分の考えとは少し違うな?」と思っても、円滑な人間関係のため相手に合わせてしまうのもすごく理解でき、それゆえにママ同士の付き合い方で悩んでしまうというのも納得できます。
しかし、本来助け合い支え合う存在でありたいママ友との付き合いで悩まされるのは、時間がもったいない!
有意義なママ友関係を保つためにも、自分の時間を守るためにも、時にママ友との関係の整理、つまり断捨離をすることも必要なのではないでしょうか。
育児方針の違いで起こるママ友トラブル?!
育児・教育方針の違いがきっかけとなったママ友トラブルの例として、インタビューにご協力頂いた中学生の長男を持つママ・Sさんのエピソードをご紹介します。
長男が初めて自宅にお友達を連れてきた時、ロールスクリーンを破られちゃったんですよね…。でも使い古したものだったし破れたことはそんなに気にならなかったんですが、その子が『ごめんなさい』を言えなかったことが気になりました。
そのため一応お母さんにも報告をしたんですが、保険での弁償を希望されて、我が家側でも保険申請に必要な写真を撮ったり、購入日や購入店を記載する書類を書いたりなどの手続きが発生。正直とても面倒で…だからそれ以来我が家では『友達をお家に連れて来るのは厳禁』とルールができました。
Sさん宅の物を壊してしまったこのお友達も悪気があったわけではないと思いますが、すぐに「ごめんなさい」とでてこなかったというのは、この子が本当に悪いことをしてしまったと感じているかが心配…。もちろんたまたまかもしれませんが、この子のママも“保険での弁償”と形式的な対応に…。
話しを聞く限りだと、このママは子どもに”悪いことをしたと言い聞かせること”よりも、“弁償して問題を解決すること” に重きをおいているように思えました。そしてSさんも、その考えに自身の育児方針とのギャップを感じたと言います。
とはいえ、物を壊してしまった子のママが形式的な対応をしたことが間違っていたとも言い切れません。なぜなら、それも家庭それぞれの育児方針。
だからこそSさんファミリーでは、『自宅にお友達を連れ込まない』というルールを子ども達と共有し、育児方針の違うママ同士が関わり合いを持たないことでトラブルの予防をしたのです。
それぞれの育児方針を把握したり、必ずしも共感することは難しいからこそ、“そもそもママ同士が関わらない”ための対策をするというのも、忙しいママの時間を浪費しないためには有効なのではないでしょうか?
保護者トラブルに保育士が挟まれる?!無意識に起こしがちなトラブル傾向とは…
では次に、保育士さんから見る、保育園ママたちの人間関係についても紐解いていきましょう!
今回数名の保育士さん達にお話しを伺ったところ、保育園にお子さんを預けているワーキングママさん達は朝のお見送りもお迎え時間も異なるため、あまりママ同士の関わり合いは少ないということでした。そのためママ友グループの派閥争いというケースもあまりないよう。
しかしその一方で、間接的なママトラブルは、ところどころに存在しているようです…。その中でも、これは人ごとじゃないから気をつけたいなーと感じたエピソードを二つご紹介したいと思います。
【保育士・Kさんの体験談】
最近保育園では、個人情報関連の問題が時々発生しますね。 こないだは、ある保護者の方がお子さんの発表会の写真をSNSにアップしてしまい、それに気付いた他のママさんが保育士に『他の子ども達も写る写真をSNSにアップすることは問題なのではないか』と相談をされたということもありました。この時は園全体が注意を促したことで同様の問題は起きなくなりましたが、最近は物騒なので、保育士達もこういった個人情報に関係する問題は特に気をつけていますね!!
SNSの写真アップ問題は、以前某芸能人ママがブログにアップしてしまったことで、芸能人ママのお子さんが通う保育園のママ達から批判を受けたという事例も耳にしました。気軽に現状を報告できる現代の便利ツール・SNSが保護者トラブルに発展してしまうとは…。
悪気はないけどこのような無意識のマナー違反でのトラブル。きっと誰しもが意識をもたなければいけないことですね。
【保育士・Nさんの体験談】
乳児だと「お友達に噛みついちゃう」なんてことも結構あるけど、基本的には保護者同士のトラブルにならないよう、誰に噛みつかれたかは報告しないようにしています。でも2歳くらいになると、お子さんがママに噛んだ子の名前を言っちゃうこともあるんですよね。 中にはお互い様って考えてくれるママさんもいるんですが、そうじゃない人もいるんです。そういうかたはほかの保護者とあまり仲良くできていないようでした。
これも乳児を抱えるママさんならば、案外“あるある”のケースなのではないでしょうか。この保育士さんがおっしゃるように、次は自分の子どもが噛んでしまう側になるかも知れないので、思わぬ子ども同士のトラブルが発生した時には、一定レベルのことであればお互い様と思える心の余裕が、ママ同士の円満な付き合いにとっても大事なのかもしれませんね。
これらの2つのケースのように、直接的に関わらない場合でも、保護者同士のトラブルはありえること。
そしてその狭間でトラブルを未然に防ごうと取り組んでくれる保育士さんに感謝しつつ、ママやパパ1人1人も「現代ならでは」「乳児ならでは」などと観点を変えながら、自身が無意識にモラルに反する行為をしてしまわないよう注意を払うことも保護者トラブル発生を防ぐのではないでしょうか。
そして、そうすることでママ同士の関係に無駄なヒビが入ることを防ぐことができ、本来大切にしたい共感できるママ友を失うこともないと思います。
支え合えるママ友を大切にしながら断捨離を
では最後に、ここまでの「ママ同士の付き合い断捨離ポイント」を振り返ってみましょう。
① お互いの家庭の育児・教育方針の違いを尊重し合うこと
② 自らの家庭方針を見つめなおし、それを家族でしっかり守ること
③ 悪気はないけど加害者になりかねない可能性のあるトラブルをしっかり意識すること
④ 直接的にママ同士が関わる機会がなくても、あらゆる観点からトラブル発生の可能性を考えて行動すること
そしてこれらを総合して言えることは、忙しいママ同士のお付き合いだからこそ、共感できるママ友を見極めるためにも、自分の育児への考えをしっかり持つことがママ友を断捨離する第一歩になるのではないでしょうか?
何かとトラブルも懸念してしまうママ友付き合いですが、同じママだからこそストレスや悩みを共有・共感し、助け合うための存在として大切にしていきたいものですね。
【参考】
日本法規情報 法律問題意識調査レポート 「ママ友間トラブル意識調査」(日本法規情報株式会社)
「ママ友」の友人関係と通信メディアの役割
― ケータイ・メール・インターネットが展開する新しい関係 ―
研究開発室 宮木 由貴子(株式会社 第一生命経済研究所)
たかお みきよ
フリーライター/2歳児ママ
IT企業でのコンテンツ運営担当の経験を経て、妊娠を機にフリーライターへ転身。現在子育て情報以外に、美容・旅・企業PRなど幅広いジャンルで活動中。 プライベートでは1歳の息子を子育て中のママです☆同じママとして、女性として、 皆さんの子育てとライフスタイルのヒントとなるような、心にとどまる記事を書いていきたいと思います♪