2016.04.01
保育園で流行りやすい病気って? 季節で見る病気まとめ
いよいよ4月から気持ちも新たに親子で楽しい新生活のスタート! と思って張り切っていたら…
保育園から「お熱です」とお呼び出しの嵐が始まります。
出勤途中、まだ会社にたどり着いていないのに電話で呼び戻されるなんてことも。
飛沫や接触で感染する病気がほとんど。脅すわけではないですが、保育園はたくさんの子どもたちがいるので、あっという間に広がってしまうのです。そう、言ってみれば病気の百貨店。
では、いつどんな病気が流行りやすいのか、主なものを季節ごとに紹介していきたいと思います。
春に流行る病気
園児同士、または園児→親にどのように感染するのでしょうか?
主な感染経路は下記になります。
飛沫感染…患者の咳やくしゃみによって病原体が飛び散り、これを直接他の人が吸い込んで伝染する
空気感染…飛び散った飛沫が空気で運ばれたのち、そのただよった空気でほかの人に伝染する
接触感染…皮膚の直接接触、または医療従事者の手や医療器具、その他手すりなどの物体の表面を介しての間接接触で伝染する。
・溶連菌感染症
感染経路…飛沫、経口
症状…発熱、咽頭痛、喉の赤み、かゆみのある赤くて小さな発疹が出ることも。
登園までのめやす…適正な抗生物質治療後、医師の判断において伝染の恐れがないと認められてから。
・はしか(麻疹)
感染経路…空気、飛沫、接触
症状…発熱、風邪症状から始まる。解熱する頃、頬粘膜に白い斑点(コプリック斑)が出る。ふたたび発熱し、耳の後部から全身にかけて赤い発疹が広がる。
登園までのめやす…解熱した後3日経過してから。
・風疹(三日ばしか)
感染経路…飛沫
症状…ピンク色の発疹が顔や首から全身に広がる。耳の後部や首のリンパ節腫張と痛みが出ることも。
登園のめやす…発疹が消失してから。
・おたふく(流行性耳下腺炎)
感染経路…飛沫、接触
症状…片側ないし両側の耳の下の腫れと痛み。
登園のめやす…耳の下やアゴの下、または舌の下の腫脹が出てから5日を経過し、かつ全身状態が良好になってから。
文面だけ読むと「うわっ、こわいっ!」なんて思ってしまいますが、罹っている間、子どもは意外にケロッとしていることも多いのです。冷静に「あ、発疹出た出た」など観察しつつ受診してください。
夏~秋に流行る病気
・手足口病
感染経路…飛沫、接触、糞口(便に触れること)
症状…手の平や足の裏、口の中に水疱ができる(体にできることも)。
登園のめやす…発熱がなく、全身状態が良好であれば登園可。
・ヘルパンギーナ
感染経路…飛沫、接触、糞口(便に触れること)
症状…高熱、のどに小さな水疱ができて痛みをともなう
登園のめやす…急性期を過ぎ、医師の判断で伝染の恐れがないことが認められてから。
・プール熱(咽頭結膜熱)
感染経路…飛沫、接触
症状…高熱、咽頭炎、結膜炎(目やに、充血)
登園のめやす…主要症状が消えた後2日を経過してから。
・とびひ(伝染性膿痂疹)
感染経路…接触
症状…湿疹や虫さされなどから細菌感染を起こし、水ぶくれができて、それが全身に広がっていく。
登園のめやす…患部を覆えば登園可。
なんだか似たような症状のものが多いですよね。夏は毎日のようにプール入るし、秋になっても暑い日は汗をかくため肌がじゅくじゅくしやすいので、上記のような病気が流行るそうです。
冬に流行る病気
・インフルエンザ
感染経路…飛沫、接触
症状…発熱、咳、鼻水、頭痛、関節痛など。
登園のめやす…発症した後5日を経過し、かつ解熱した後3日を経過してから。
*登園の際、医師が書いた登園届の提出が必要
・RSウィルス感染症
感染経路…飛沫、接触
症状…発熱、鼻水、咳、悪化すると呼吸困難になることも。心疾患のある子どもは重症化しやすい。
登園のめやす…呼吸器症状が消失し、全身症状がよくなってから。
言わずと知れたインフルエンザ。予防接種をしておくと罹った際に重症化しないですみます。小さいお子さんは重症化すると命に関わることも。
季節を問わず罹る病気
・マイコプラズマ肺炎
感染経路…飛沫、接触
症状…発熱、長く続く咳。
登園のめやす…急性期を過ぎ、医師の判断で伝染の恐れがないことが認められてから。
・感染症胃腸炎(ノロ・ロタ・アデノウィルス)
感染経路…糞口、接触、食品媒体
症状…吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱。
登園のめやす…嘔吐、下痢の症状が治まったら。
・突発性発疹
感染経路…飛沫、経口、接触
症状…高熱が解熱した後に全身に赤い発疹ができる。
登園のめやす…発熱などの症状が治まり、医師の判断で伝染の恐れがないと認められてから。
ママ友から家族中がノロウィルスに感染し、聞くも無残見るも無惨(!)な話を聞いたことがあります。
本当に大変そうでしたが、自分が罹りながらもママが身をていして家族を看病した武勇伝が今でも家族の絆となっているそうです。
成長すれば身体も強くなる!
「なにそれ? 聞いたことないぞ」って病気が多いですよね。大丈夫、年中にもなれば、かなり詳しくなります(笑)
インフルエンザを筆頭に、罹ってしまうと完治して登園できるまで時間を要する病気も多く、ママは育休との兼ね合いでかなり大変。でも、小さい頃病気に罹れば、それだけ免疫力も増すもの。
年中~年長になるころにはかなり身体も強くなり、滅多に熱も出さなくなっていきます。
「罹ったらどうしよう」と怖れすぎず、おばあちゃんに頼ったり、病児保育やファミサポなどをうまく使いながら、「これも保育園に入って受ける洗礼よね」くらいに思って乗り切りましょう。
田崎美穂子
mamaライター