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2019.08.29

意外に壮絶だった!「ヘルパンギーナ」になった我が子のリアル体験記



7月下旬から8月にかけて流行る、手足口病とヘルパンギーナ。いずれも喉や口内に強い痛みが出るのが特徴です。その痛みは大人が想像するよりもはるかに強く、辛いそうです。今回は、あるお子さんとママの「ヘルパンギーナ発症~登園までの闘病記」を紹介します。
すでにかかってしまった、あるいはまさに今かかっているお子さんがいるママは「ああ、キツイよねー! でも、辛いのは皆同じなんだ」と共感しつつ、看護疲れをねぎらってほしいと思います。そしてまだ未体験のママ、「こんな感じなんだ…その時に備えて子どもが食べられるものを用意しておこう!」など、心の準備ができるかもしれません。

そもそもヘルパンギーナってどんな病気?


ヘルパンギーナは、いわゆる「夏の流行病」のひとつで、暑くて湿度が高い環境を好む「エンテロウィルス」というウィルスが原因。くしゃみや咳などの飛沫感染で伝染するので、保育園ではあっという間に広まるのは仕方ないこと。
ちなみに同じウィルスでかかる手足口病とは、症状(喉や口内にできる水泡の痛み。ハンパなく痛いらしい!)がとてもよく似ていて、専門医でも判断が難しいそう。大きな違いは、ヘルパンギーナは高熱が出るのに対し、手足口病は発熱なしか微熱。また、ヘルパンギーナは水泡が口内だけに出ますが、手足口病は口内および手足中心に全身に出るということ。いずれも特効薬はなく、熱を下げる解熱剤や痛み止めなど、対処療法しかありません。看病する側も切なく辛いものがありますね…
(参考:厚生労働省ホームページ

最初は夏風邪だと思っていたら…


今回は、あるお子さん(Tさん、子ども5歳男の子)とワーママのヘルパンギーナ闘病記を時系列でリアルに紹介します。

7月末のある夜、抱っこしたらなんか熱いな~と思い、計ったら8度5分! とはいえ普通に元気で食欲もあったので、病院は翌日でいいかな、と。
翌日は保育園を休み(私も仕事を休み)、朝イチで受診。「喉もそんなに赤くないし、軽い風邪でしょう。熱が下がったら登園オッケー」との診断でした。ただ、「もし保育園で手足口病とかが出てたら、後から出てくる可能性もあります」と。ガーン…でもこの時点ではまだ食欲もあったし、痛がる様子もなく午後には熱も下がっていたので、翌日強気に登園してしまいました…
しかーし! 夕方に熱でお呼び出し、給食もスープしか食べられなかったそうです。確かに、このときすでに少しだけグッタリ気味でした。あー、ごめんよぉ!

ヘルパンギーナだったぁ!


即再受診したところ、「舌の先にプツプツがあるので、手足口病かヘルパンギーナ。身体には発疹もないし、熱も高いのでヘルパンギーナの可能性高い」との診断でした。特効薬はないため、解熱剤と念のためダイアップ(熱性痙攣止め坐薬)を処方されました。
帰宅後、気が緩んだのか、一気に具合が悪くなっていきました。口内の痛みがひどいため
自力で何も飲めず、スポイトで麦茶や薄めたスポーツ飲料を飲ませました。
ひたすらぐったり横になり、大好きなipadも受け付けず。つばを飲み込むのも痛いようで、よだれがすごかったですね。「ちょっと自分で飲んでみる?」とコップを差し出すと、顔を背けて弱々しく泣く。笑いもせずしゃべりもせず、「このまま死んじゃったらどうしよう…」と私も泣きそうになりました。思わず小児科の先生に電話したら、「スポイトでも水分が摂れて脱水症状にならなければ、2~3日何も食べなくても大丈夫」といわれ、それだけでホッとしましたね。

発病2~3日目は正直地獄…


安心したのもつかの間、本人の痛みと辛さは増すようで、水を飲んでも泣き、何もしなくても「痛い痛い」と泣き、夜も1時間おきに泣き叫ぶ始末。寝ぼけているので、口より先に手が出て、何発も殴られましたね(泣)熱は37度台まで下がっていましたが、痛み止めも兼ねる解熱剤を飲ませていました。
相変わらず何も飲めず食べず、まるで生まれたての動物の世話のように、スポイトでお茶やウィダーインゼリーを少しずつ飲ませていました(苦笑)その度に嫌がって泣くので、一緒に私も涙ぐんだり…
それでも、3日目の午後くらいから、飲める量が倍くらいに増え、やっとコップから水分が摂れるように! たったこれだけでのことで感動して涙(笑)「よし!今だ!」とばかりに、ウィダーインゼリーや溶かしたバニラアイスを飲ませました。でも、まだ身体に力が入らないらしく、無表情でグッタリしながら絵本やipad…
夜中は痛むのか、怖い夢を見るのか、1時間おきに泣き叫んでいました。正直地獄でしたね…

4日目、回復の兆し!!


発病から4日目、朝から自力で起き上がり、自らコップでガブガブとお茶を飲み始めました。午前中には好物のふわふわロールケーキ(噛まなくても食べられる柔らかさ)をひと切れペロッと平らげました。まだ少し口内の痛みはあったようですが、それより空腹が勝ったようです。本人も私も食べられたことが嬉しくて、2人で泣きましたね。
しっかり座ってテレビを観たりおもちゃで遊べるようにまで回復、夜中に泣き叫ぶこともなくなりました。まさに、ようやく地獄の日々から抜け出した、という感じでした。たった2~3日のことなんですけどね…

5~7日目:元気爆発・爆食の週末を経て、無事登園!!


回復の兆しを見せた翌日から、反動なのか、めちゃくちゃ動き回るわ、3食もおやつもすべておかわりするという元気&爆食ぶり。とはいえ、週明けには絶対登園してほしかったので、週末は家で缶詰状態でした。「ビニールプールに入る!」「公園に行く!」と騒ぐ5歳児の気をそらすのも、これまた地獄(笑)
体力も食欲も戻ってくれたのは本当に嬉しいのですが、元気になったらなったで、それも大変だったかも。まさに「インフルエンザが治って元気なのにどこにも行けない、登園できない」状態と一緒です(笑)

ヘルパンギーナや手足口病はなんとなく知っているし、流行しているというニュースもたまに耳にしますが、実際になってみると、こんなにも辛いものなのですね…大人がかかると、もっと辛いそうですよ。
今回お話をうかがったTさん、看護休暇と有休を使ってほぼ1週間仕事を休んだそう。でも、「思い返すだけでも辛いけど、子どもが普通に生活できることに改めて感謝できたし、私自身『なんでもかかってこい!』という自信と免疫がついて強くなった気がします」とおっしゃっていました。
実際にお子さんがかかってしまったら焦るし不安になってしまうと思いますが、この記事を読んで、「大丈夫。よし、子どもが口にできそうなものを買っておこう!」とドーンと構えていただけたら幸いです。

田崎美穂子

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