2016.12.02
小規模保育卒園後の保育園が見つからない!【3歳の壁】にただ今激突中!その現状とは?
4月入園の願書を出し終え、ヒヤヒヤしながら結果を待っているママも多いと思います。
実は私もそのひとり。
息子が0~2歳児クラスまでの小規模保育園に通っているため、就学前まで預かってくれる園への転園を申請しています。
しかし!
目の前にでーんと立ちはだかっているのが“3歳の壁”。
待機児童や小1の壁に比べて知名度は低いですが、その難易度はかなりのものです。
3歳の壁とはなに?
3歳の壁とは、0~2歳児対象の小規模保育園を卒園後、別の保育園に入れず行き場を失うこと。
小規模保育園は、待機児童が特に多い0~2歳の受け皿としてどんどん増えています。
私もそれを知っていたので「じゃあ3歳からは入りやすいのね」と考え、家庭的で雰囲気が良いと思って小規模保育園を選びました。
でも卒園を間近に控え、血の気がサーッと……。
他園の3歳児クラスの受け入れ人数が、ものすごく少ないことが判明したんです!
一例をご紹介しましょう。
A保育園
0歳児クラス……6名
1歳2歳児クラスの合計……40名
3歳児クラス……23名1歳と2歳がそれぞれ定員20名とすると……
0歳→1歳の枠は14名
2歳→3歳の枠は3名
B保育園
0歳児クラス……9名
1歳2歳児クラスの合計……36名
3歳児クラス……20名1歳と2歳がそれぞれ定員18名とすると……
0歳→1歳の枠は9名
2歳→3歳の枠は2名
実はいちばん枠が増えるのは、0歳から1歳に上がるタイミング。「3歳から入りやすい」というのは単なる思い込みでした。
※地域や園によって異なりますので、近隣の保育園事情を必ず確認してください
小規模保育園からの転園は加点がつきますが、そもそも枠がなければ意味がありません。
入園結果の発表は1月末ですが、11月のうちから心配です。
親の都合を優先する保活の心苦しさ
3歳の壁を回避するために、いつでも転園できる準備をしておくことをおすすめします。年長まで通える保育園への転園希望を小規模保育園の在園中から出しておけば、年度内に入れるチャンスがあるかもしれません。
実際に息子の通う保育園では、転園する子が多くいました。他のママたちは、3歳の壁の厳しさを知っていたんだと思います。
でもこんなアドバイスをしておきながら、心の中はモヤモヤしています……。
確かに親の都合で考えれば転園もいたしかたありませんが、子どもの立場から見るといかがなものでしょうか?
慣れ親しんだ環境から離れるのはつらいでしょうし、息子も仲の良い子が転園してしまい「○○ちゃんは?」とさびしそうに聞いてきたことがあります。
あの悲しそうな表情、いたたまれませんでした。
子どもを優先すると保活は不利になると言われています。私も、息子が先生になついているからという理由で転園させなかった結果、3歳の壁に激突する羽目になりました。
だからペーパー離婚で偽装母子家庭になったり、4月入園に間に合わせるために1ヶ月早く帝王切開で出産したりという方々もでてきて、親の都合で激戦が繰り広げられています。
そんなママたちを責める声もありますが、悪いのは保育園事情。
「ここまでして働く意味があるのか」とママが罪悪感を覚えるのは、親目線でしか保育園を選べないことが原因かもしれません。
「育休2年」は焼け石に水!
育休を2年に延長する方針で話が進んでいるようですが、「それじゃない感」が満載。
3歳の壁のように、保育園が必要なタイミングは育休明けだけじゃありません。
ちなみに私は、子どもが1人しかいないのに保活はすでに3回目。
1回目は、育休明けのとき。
2回目は、転居のとき。
3回目は、3歳の壁(←今ここ)。
国は「1億総活躍」とか言っているけれど、本気で実現させる気あるのかな……。
保活の現実を、おエライさんにはもっと知ってほしいものです。
平田けいこ
ライター