2017.02.02
PTA役員にならなくても、必ず回ってくる小学校の「お当番」とは?
働くママにとって、子どもが小学校に上がるとまず頭を悩ませるのが「PTAの役員どうしよう…」だと思います。確かに、役員になってしまったら大変と聞きます。週1~2回は必ず学校に行って作業をしたり、学外とのかかわりも多かったり、長男の小学校では「フルタイムで働いていてもできます! 」なんて言われましたが、とても無理。
申し訳ないなあ、と思いながら6年間過ごしました(汗)でも、ほぼ全員のママがかかわる「お当番」というものがあり、これは必ずまわってきました。これで少しは罪悪感がぬぐえた気がします(苦笑)。ただ、希望制なので、割と簡単な当番や休日できる当番は人気が高く外れやすいのですが(それまでの「誰が何をやった」というデータを元に、なるべくやったことない人を割り当てるのです)…
この「お当番」、小学校ごとに異なるようですが、どこの公立小学校でもなにかしらあるようです。今回は、長男(12歳、6年生)が通う公立小学校で、実際に私がかかわった「お当番」をご紹介します。
ベルマーク仕分け、集計
その名のとおり、学校で集めたベルマークを点数やマークごとに仕分けし、集計する作業です。年に何回かありますが、実際参加できるのは、年に1人1回。
児童や先生がコツコツ集めた大量のベルマークをひとつひとつはさみできれいに切り取り、点数やマークごとに台紙に張り付け、点数を集計します。
平日の午前中2時間程度の作業なので、働いているママは有休あるいは半休を取らなければなりませんが、快適な室内(主にPTA室)で知らないお母さんともワイワイ情報交換しながら楽しくできるので、割と人気の「お当番」でしたね。
このお当番は、同じ区内の違う小学校や他区の小学校のママと話していても「あるあるお当番」なので、ほぼすべての小学校にあると思います。
スケート教室付き添い
年に1度、11月ごろに小学校内で応募して集まった3年生~6年生の児童を、スケート教室に引率する「お当番」です。都内のスケートリンクに連れて行くのですが、基本的に自分の子どもが参加しているママが多いですね。
電車で移動するため、車内で騒がないよう、事故がないよう、と気は遣いますが、子どもたちが楽しくスケートを教わっている間、親は暖かい部屋で見学しながらゆったり話もでき、けっこう快適なお当番でした。
なにより休日なので、仕事を休む必要もない。人気の高いお当番でしたが、ラッキーにも(?)子どもが4年と6年のときと、2回やりました。
校庭の花壇の整備
これは正直けっこうつらかったです。梅雨明けの暑い日ということもありましたが、日差しが強い中、黙々と校庭の花壇の雑草をむしる作業。ベルマークやスケート引率のように快適な室内でワイワイ話しながら、というわけにもいかず、しかも平日。「会社休んで私なにやってんだー」なんて思いましたが、子どもたちに「○○(私の息子)のママ、頑張ってー!」なんて声をかけてもらったのは嬉しかったですね。
つらいながらも、いい汗かいてなんとなくスッキリしたし、きれいになった花壇を見て「私も少しは学校の役に立ったかな」という充実感も味わえました。
ラジオ体操引率
引率といっても、朝子どもと一緒にラジオ体操に行き、参加している児童を見守るだけのお当番。「朝6時半学校校庭に集合」とかなり早く、終わるのも7時前。帰宅後、出勤までバタバタしてしまうのが難点ですが、これこそ会社を休まずにできる! そしてなにより一緒にラジオ体操第一・第二をするので、身体にもいい(笑)言ってみれば、1年に1回だけラジオ体操をしに行けばいいお当番なので、一番楽なお当番と言えるかも。
本読み聞かせ
今まで紹介したお当番はすべて学校全体で募るものでしたが、この「本読み聞かせ」は、クラスごとに、しかも学期ごとに募集するお当番です。自分の子どものクラスの教室で、授業が始まる前の8時半から15分間ほど、本を読み聞かせするお当番です。
毎日ではなく、毎週金曜日が「読み聞かせの日」。子どもたちはいったい誰のママが来るのか、けっこうワクワクするようです。ママのほうも「子どもたちがちゃんと聞いてくれるか」「その本知ってる~と言われたらどうしよう」とドキドキ(笑)読む本はママ自身が図書館などで選んで持参するんです。実は選ぶときからけっこうドキドキだし、学年が上がるにつれ、本選びが難しくなっていきます。でも、それも醍醐味。
今はフリーランスですが、フルタイムで働いていた時も9時半出勤だったので、8時45分に読み聞かせを終え、ダッシュで出勤すれば間に合いました。働いていても仕事を休むことなくできる。それに面白い当番だったし、毎学期1回必ずやっていました。
地域パトロール
公立小学校には、必ず「地域班」というものがあります。住んでいる地区ごとに班に分かれ、集団登校や集団下校などもこの地域班で行います。その地域班の中での当番が「地域パトロール」。2人一組で、1か月に1~2回パトロール(通学路の見回り)を行います。不審者や危険なことがないかを見回ります。
当番月というのがあって、その月の中で1回やればいいので、パートナーと日程を調整してできる。とても融通が利くお当番でしたね。
今保育園のお子さんのママは「へえ、こんな役割があるんだ」「これならできそう」と思っていただけたのでは。また、すでに小学校のお子さんがいるママは「あ、ウチの子の小学校と同じお当番がある、今度やってみようかな」と思ったものがあるかもしれません。
私も最初は「保護者会や個人面談以外にも仕事休まなきゃいけないのか~」なんて消極的な気持ちで参加したお当番もありましたが、やってみると案外楽しいものです。
「毎日子どもがお世話になっている学校に少しでも恩返し」「どうせやるなら楽しく、ついでに他のお母さんから情報ももらっちゃおう」。そんな気持ちでお当番を引き受けられたらいいんじゃないかな、と思います。
田崎美穂子
mamaライター