2017.07.11
【保育園から幼稚園へ転園】入園前に気をつけたいこととは?
「規律や社会性を学ばせたい」「勉強もやらせたい」「幼稚園の盛んな行事を体験させたい」理由はそれぞれですが、保育園から幼稚園へ転園という選択肢も増えています。
とはいえ幼稚園は未知の世界。特にワーママにとっては「専業主婦も多そうだし、保育園とはまるで違うらしい」不安もある事でしょう。
まずは親の心構え、ここからスタートです!
なにしろ至れり尽くせりの保育園から、親の出番が一気に増える幼稚園へと転園するのです。幼稚園選びの際に、どれくらい父母会やお手伝いがあるのかを充分リサーチして「やっていけそう」な園に決めるのが失敗しない最大のコツです。同時に「幼稚園は親の出番が多いもの」と腹をくくりましょう。
実際に保育園時代から比べると、「そんなお手伝いや係があるわけ!?」と思わず唸るような場面に出くわします。
⁃ 土日中心だからと言われ畑係になった。芋掘りも田植え体験も親付き添いでお世話。手ぬぐいほっかぶりにサンバイザー姿、会社の人には絶対知られたくないかも!?
⁃ 年に3回も〝わが子がお世話になってる園舎〟お掃除当番が全員に回ってくる
⁃ 給食の幼稚園を選んだけど親の「給食当番」があるのは見落としていた。2か月に1度は回ってくるので半休取らざるを得ない。
⁃ 仏教系私立なのでお寺の行事や理事長講話の会に参加しないと白い目で見られる。
⁃ 夏休み対策はしてたけど、7月頭から「夏時間」で午前中保育になると入園してからわかって焦った。
それだけではありません。親側の子どもに対する姿勢やママ友の関わり方もやっぱり違います。
⁃ 朝のご挨拶当番に子どもがなったら「え、見にいかないの?」と他の親に驚かれた。見てたら会社遅刻しちゃう……
⁃ お遊戯会の衣装作りがスゴイ。キツネに選ばれたわが子、徹夜で尻尾と耳を作りました。
⁃ 園バスの「バス停ママ会」係ごとの「ママランチ」クラス親睦の「お茶会」どんだけ集まればいいんでしょう(涙)
⁃ お誕生月にママが出し物をやるって……平日昼間に練習日が設定され、みんなでダンスと歌の練習
⁃ 花見から始まってプールパーティーやらクリスマスに子どものお誕生会。幼稚園とは別に親が子どものために開催するイベントが多くて大変!
ワーママからすれば、専業主婦は「時間があるなぁ」なんて思いがちですが、絶対にそんなそぶりを見せてはいけません! 時間がある・なしではなく、子どもに対する「関わり方」に温度差があるのです。幼稚園に入れる時には、この「温度差」をしっかり把握して
ドライにフラットで「押し通す強さ」を持つ
あるいは
幼稚園生活にどっぷりハマる覚悟を持つ
どちらかを選んでブレない方がうまくいきます。
降園後の過ごし方に工夫が必要
さて、ワーママにとって幼稚園は降園後が大きな問題となります。幼稚園を選んだからには、例えば預かり保育があるとか、祖父母の協力、降園後のファミサポ利用など考えてはいるでしょう。幼稚園の預かり保育は意外と料金が高かったり、ファミサポも子どもとの相性が悪くて続かない事もあります。転園前に「降園後の過ごし方」をしっかり準備し確保するのが大事です。
ただ、幼稚園では一般的にはフルタイムのワーママは少数派です。ですから皆さん、誘い合っては近くの公園で遊んだり、誰かの家に呼んだり呼ばれたりします。こうしたコミュニティに全く加わらないでいると、情報が入ってきません。それに子どもが「○ちゃんと遊びたい」「公園に行きたい」と言い出す事もあるでしょう。
例えば保護者会。幼稚園は平日開催が多いので、この日は半休をとって、終わった後にみんながよく行く公園に勇気を持って行ってみる。行けば子どもは仲良く遊びますし、遊び出せば同じ園に通う親同士、グループが出来ていて入りづらく感じても、話しかけてみれば何とか馴染めるものです。
チマチマやるよりも、いっそ「土曜日にたこ焼きパーティーしませんか?」と同じクラスのママを誘って大々的なイベントにしてしまうのも手。この日は「ホステスだ、サービスだ」と割り切って、子どもと幼稚園のママ仲間に日頃「平日はなかなか参加できないけれど」ホントは一緒に遊びたいのよオーラを出しまくりアピールするのをお忘れなく。
当然ながら、幼稚園は長期の夏休み・冬休みがあります。この時期のお預かりも事前にきちんと考えておきましょう。幼稚園が長期休暇の保育をしていないのなら、民間プリスクール等を早めに選んで予約する必要があります。
具体的な「幼稚園入園」準備について
幼稚園というのは、保育園とはまた違った意味で「準備するモノ」が多くあります。公立は比較的ラクですが、いわゆる地元の私立(お受験ではないが私立の幼稚園)だと、制服から体操着、バッグからコップ入れまで指定されている場合も多いです。また自分で用意するようなモノは多くのママが「手作り」します。幼稚園によって独自のもの
⁃ 歌の絵本カバー
⁃ お絵かきバッグ(工作がある日専用のバッグ)
⁃ 絵本バッグ(毎月絵本の配布があり、その日に持参する)
⁃ カスタネット入れきんちゃく
なんていうのもあったりします。入園前の説明を受けたら、もうその日から揃え始めるくらいの気持ちでいましょう。手作り品もネットでオーダーで乗り切れるでしょうが、2月は激混みで指定日に間に合わないなんて失敗談も。特に保育園に通いながらだと、保育園の為の日々準備に追われて、つい後回しにしがちです。
そして思った以上にお金がかかることも念頭に置いておきましょう。私立の幼稚園でも補助は出るでしょうが、入園金はまとまった金額になりますし、準備にアレコレ費用が出ていきます。入園してからも、遠足でバス代が別途請求されたりする事もあります。そして親同士のお付き合いやランチ会などの出費もバカになりません。イベントも多いだけに写真購入代も結構なものです、「見えないお金」がかかることも頭に入れておきたいですね。
入園日までに「親子ともに」慣らし運転
子どもにも保育園のお友達と「バイバイ」して、新しい幼稚園に行くことを少しずつ話しておきたいですね。実際には子どもは順応性が高く、この年齢であれば新しい環境にもすぐに慣れますから、あまり心配はしなくて大丈夫ですが。どちらかといえば、ママの方が心配です。「保育園とは違う」と心の準備をしておきましょう。
幼稚園の「慣らし保育」は、1時間もしないでお迎えなんて日々が続きます。お弁当を食べて通常の2~3時帰宅になるまで大抵1週間から3週間くらいかけます。
ワーママとしては、この慣らし保育の間もけっこう大変です。特に最初の数日は1~2時間で退園するので、多くのママたちがそのまま近くで「お茶」します。ここで声をかけられてお誘いにのらないと、なかなかコミュニティへの参加ハードルが高くなりがち。可能であれば、この時期は休みをとって、ママ友関係のスタートを切っておくと後がラクです。そして変化とギャップに驚くであろう初日、2日目あたりこそ子どもとの時間を充分に確保しておきたいですね。親子共に「慣らし運転」です。
ところで、幼稚園へ転園をするなら、早めに保育園には話しておきましょう。例えば幼稚園では入園前に「1日保育」プレ保育体験があり、そこへ参加したら当然ながら子どもは保育園で喜々としてお話してしまいます。先に先生に伝えておかないと、ちょっと気まずい思いをするかもしれません。
色々な理由で幼稚園への転園を決めたのですから、準備も入園も「大変だけど、今だけだから」ひとつのイベントとして楽しむくらい、開き直っていきましょう!
大橋 礼
ライター
年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。