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2018.10.02

【転校、転園】による子供の心のケア、親はどう対応すべき?


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転園、転校。それは、少なからず何らかの形で子どもの心に「さみしさや」「悲しさ」を残します。大好きなお友達や先生との別れ、新しい場所へ行く不安。
小さな子どもにとっては、「お家と保育園・小学校が世界のすべて」といっても過言ではありません。今までいた場所から違う場所へ行くことは、子どもにとって楽しい出来事が増え、世界も広がることになりますが、やはり大人が想像する以上に心がグラグラ動いてしまうもの。
子どもたちが転園・転校するときはどんな様子なのか、ママはどう対応したのかなど、ママたちの体験談をもとに紹介します。

保育園から幼稚園へ、引っ込み思案な娘にママがかけた言葉

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・転園のきっかけは?
通っていた保育園が、長女が卒園のタイミングで廃園になることが決定。園児募集がなくなってしまったんです。今2歳の次女と別々の所に通わせるのも大変なので、年中に上がるタイミングで、思い切って預かり保育のある幼稚園に転園することに(私の職場が3歳まで育休取得可能。長女の時はいいタイミングで保育園が見つかったので、1年で復帰しました)。

・転園をお子さんに伝えたときの様子
転園の1か月ほど前に、「幼稚園というところに通うことになったよ。〇ちゃん(次女)もいつか〇(長女)と一緒に通うためなんだよ。新しいお友達もたくさんいるからね」と伝えました。まだ年少だった長女はキョトンとしていましたが、ジワジワと分かっていったようで、保育園で夕方になると「仲良しのお友達と離れたくない」としくしく泣いていたようです。

・転園直後の様子
ずーっと引っ込み思案だった娘が、やっと馴染んで仲良しの友達もできたところだったので、転園は思っていた以上に大変でした。幼稚園の入園式はなんとか泣くのはこらえていましたが、終始笑顔を見せず…しばらくは毎日登園時は大泣き、教室に入っても午前中いっぱい涙が止まらなかった時期も。でも、幸い登園拒否にはなりませんでした。

・ママはどう対応しましたか?
あまり「友達と別れるのは悲しいよね」ということは言わないようにしました。幼稚園できっと楽しいことがある、それに保育園のお友達もこれからもずっと友達だよ、と伝え続けました。

・現在のお子さんの様子
転園から半年、たまーに泣きますが(あまり理由が分からない…)、元気に登園して、幼稚園での出来事をたくさん話してくれるようになりました。転園は可哀そうだったかなと後悔していましたが、保育園でのお友達との思い出も大切にしつつ、新しい友達とも楽しく付き合っているようなので、安心しています。〔Wさん、子ども5歳、2歳〕

引っ越しの関係で転園、号泣の日々

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・転園のきっかけは?
たまたま他区にいい物件があったため、思い切って一軒家を購入することに。年長に上がるタイミングでの転園は可哀そうかなと思いましたが、就学前の方がいいと思ったので。

・転園をお子さんに伝えたときの様子
娘はマイペースでケロッとしている性格なので、「ふーん、そうなんだ」という感じでした。でも、自分のお別れ会をきっかけに急にさみしくなってしまったらしく、毎日のように「やだやだ」と号泣していました。

・転園直後の様子
あれだけ号泣していたのに、新しい保育園に娘好みの、若い女性の保育士さんと男性の保育士さんがいたので、初日からウキウキで登園していました。先生大好きっ子なので、そこはラッキーというか、ありがたいというか…

・ママはどう対応しましたか?
号泣していても、いつもどおり接していました。抱きついてきたらギュッと抱きしめてあげるくらい。自分の中で気持ちの折り合いをつけることも大切だと思ったので…

・現在のお子さんの様子
転園直後から変わりません(笑)大好きな先生目当てに(?)相変わらずウキウキで登園しています。
〔Hさん、子ども6歳〕

小学校で3回の転校経験、メソメソ君がたくましく

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・転校のきっかけは?
主人の転勤です。長男が小学校に上がってから、頻繁に転勤があって…上の子が小学校2年生のとき、4年生のとき、そして最後は6年生の3学期の計3回、4歳下の子も同じような感じで、転園・転校。目まぐるしい転校生活となってしまいました。

・転校をお子さんに伝えたときの様子
長男は誰に似たのかナイーブな性格で、最初の転校のときは「やだ、新しいところには行かない」なんてメソメソしていました。地方へ行く不安もあったんでしょうね。しばらく友達には隠していたようです。下の子はケロッとしていた気がします(笑)。

・転校直後の様子
東京から地方へ行ったのですが、クラスの子がみんな「東京の話聞かせて!」という感じで、いきなり人気者になったようです。メソメソ君ですが、引っ込み思案ではないので楽しいスタートが切れたようです。

・ママはどう対応しましたか?
息子なりにいろいろ思うところがあったようですが、私はなるべく「悲しいね、さみしいね」という気持ちにさせないよう心掛けました。「新しいところはどんなところかな」と一緒に調べたり。2回目以降の転校のときは、「さあ、みんなでパパについていくぞ!」という雰囲気でしたね。引っ越し準備に追われ、家族全員悲しんでいる場合じゃなかったという感じ(笑)。

・現在のお子さんの様子
今はまた東京に戻ってきて、地元の公立中学校に通っています。3回の転校を経て、精神的にたくましくなったと思います。あのメソメソ君が「俺、どこでもやってけるかも」なんて言っています(笑)〔Tさん、子ども14歳、10歳〕

転園も転校も、子どもにとっては大きな大きな変化です。大切なのは、転園・転校前も、その直後も、しっかり子どもの心と向き合って、小さな変化になるべく気づいてあげること。そして、もし子どもが悲しそうにしていても、ママやパパが転園・転校させたことを後悔させるのではなく、新しい場所に対して子どもが「楽しみ」「行ってみたい」と思えるような言葉をかけてあげたいですね。子どもの不安を受け止めつつも、別れや出会いを経験することで成長していく子どもの姿を、温かくそして長い目で見守っていきましょう。

田崎美穂子

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