2018.03.27
感情的に怒って後悔!そんなとき子供にしてあげてほしいこととは?
今、子育てまっただ中のあなた。朝から晩まで怒ってばかりいるかもしれません。「今日もやっちゃった、あんな感情的に怒らなくてもよかったのに」悔やむこともあるでしょう。
でも、大丈夫。子どもは親に大きな信頼と愛情を持っています。その愛情はどこからくるのでしょうか?
生まれた瞬間、ママやパパの喜びと幸せに満ちあふれた腕に抱かれて、赤ちゃんはこの一瞬で山ほどの愛情を小さな心にためこんでいるような気がするのです・・・
子供を怒ってばかりいるママだけど・・・
子どもを衝動的に怒鳴りつけたり、抑えられない怒りをぶつけてしまった後、親は後になって深く落ち込みます。しかし、本音を言えば、こんなことの繰り返しです。
私は年の差兄弟を育てていますから、下の子の時はもうだいぶ落ち着いて子育てを出来るはずだと思っていました。若い頃と違い、怒りをコントロールできるはずだと思っていたんです。
ところが、実際はどうでしょうか。
2歳、3歳になるとどこへ連れて行っても落ち着きがなく、買い物もままならずに、何度子どもを怒鳴りつけたことでしょう。
それからずっと、怒らない日なんてなかったかもしれないくらい、小さいことまで含めたら、必ずやひとこと、ふたことは説教をしている毎日です。
「ママ大好き!」それでも子どもは親を信頼するもの
怒鳴られたり、怒られたりしながらも、子どもはしばらくするとケロっとして「ママ~!」と思いっきり力をこめて抱きついてきます。
親の不機嫌を察し、顔色を見るような年齢になってきても「ママ」「ママ」と追いかけてくる。やがてプチ反抗期がやってきても、怖いニュースを見れば「ママ」と手を握ってくるし、体調を崩すとドアの隙間から顔をだして「ママ、だいじょーぶ?」と声をかけてくれる・・・。
子供はどうしてあれほどの「親に対する絶対的な信頼」を持っているのでしょう。ママが感情まじりに叱ったとしても、何か失敗をしでかしても、ママ嫌い!と口にしても、ほんの少し時間があけば「ママ、ママ」と姿を探し出します。
それは科学的とか医学的とか証明できないでしょう。でも私はこんな風に思うのです。
長い陣痛の後にようやく出会えたわが子を感動の中で抱いた瞬間、無意識に大きな愛情がわき上がり、それは形にはならなくても、小さな赤ちゃんは腕の中でしっかりとその愛情の感覚を受け止めているんじゃないか、と。
「ママはわたしが大好きなんだ、ママはわたしが生まれて嬉しくてしょうがないんだ」という記憶がしっかりと刻み込まれているような気がしてなりません。
生まれた瞬間から「愛情をためこんでいる」子どもたち
「初めて愛情を受け取った瞬間」それが長く子どもの心を支えるのではないかなと、この頃よく思います。
子どもがこの世で初めて出会う感情、それが「ああ、生まれた!私の大事な赤ちゃん!」ママのほとばしる愛情であればこそ、その後、どんなにママが現実世界で髪振り乱して怒ってるところを見ても、心の底に残っている「初めて感じた愛情」が
「大丈夫だよ、大丈夫だよ、ママはわたしが大好きなんだ」
と小さなハートに一生懸命シグナルを送っているように感じます。
しかし。
誕生の時にあふれんばかりの愛情を一瞬にして受け取った赤ちゃんも、成長と共にこの「貯金」を少しずつ、切り崩していくことになります。
神様は、私たち親に時間をくれたのではないでしょうか。なかなか「良いお母さん」になれない私たちに、最初の瞬間に赤ちゃんにたっぷりの愛情を受け止めさせ、生まれてから小学校に入るくらいまで、例え親が怒り方を失敗しても、親の愛情を疑うことなく「でも、ママは私が大好き」とずっと思ってくれる。
それでも記憶のプレゼントは何もしなくても、こんこんとわき上がる泉ではありません。あれほどの祝福を受けて誕生した子どもも、やがて愛情の貯金を使い果たしてしまうかもしれません。
愛情の泉が枯れてしまわないように
だから、私たち親は、子どもの「ママやパパに愛されている、大事にされているんだ」という気持ちが枯れてしまわないように、気づいた時にどんどん愛情にあふれた言葉をかけ、抱きしめてあげませんか。
心の底に貯めては辛い時に取り出しているであろう
「親の愛情」
が〝からっぽ〟にならないようにしてあげて下さい。
朝からモタモタする子ども、片付けろといっても聞かない子ども、ウジウジしながら他の子にやられっぱなしの子ども、止めても叱っても乱暴をする子ども・・・大きくなればなるほど、苛立ちや怒りの振り幅も大きくなるいっぽうです。
それを埋め合わせるという言葉は正しくないのかもしれませんが、怒った後に「言い過ぎちゃったかも」と思ったら、大急ぎで子どもを抱きしめてあげればいい。少し大きくなった子どもなら「さっきは言い過ぎたかも。ママは○○ちゃんが大好きなのに、時々怒りすぎちゃうんだよね」と言葉にして伝えてあげればいいのだと思います。
やがて子どもは親の言うことに耳も貸さなくなる日がくるでしょう。それでも心のどこかにため込まれた愛情の記憶が、踏み越えてはいけないライン上で
「ちょっと待った、そんなことしたら親が困るかも、悲しむかも」
無意識のブレーキをかけてくれるかもしれません。
思春期を迎えれば、親の想像を超えるような悪さをすることも出てきます。どんなに叱っても声が届かない年齢というのが、成長過程には必ずあります。
声が届かなくなった時、頼れるのは子どもの心に最後まで残っている親の愛情や信頼です。
今、小さなお子さんを抱えているあなた。たぶん、毎日が戦いでしょう。でも幼いからこそ、素直に親の愛情を受け止め、嬉しく思いながら「よかったぞ」と心に温かい思い出をためこんでいけるとても大切な時期ではないでしょうか。
愛された、大切にされた、誕生を喜ばれた記憶は概念でしかなかったとしても、きっと子どもの心にずっと残ります。その泉が枯れてカラカラになってひび割れないように、ずっと笑顔のママなんかなれなくていいんです、でも、時々思い出したように、たっぷりの愛情を注いであげて下さい。
大橋 礼
ライター
年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。