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2022.11.11

子供とオンラインゲーム!友達と「ネット上での待ち合わせ」の現状と親がすべきこと


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最近の小学生、高学年にもなるとゲームで繋がって「今日さ、スイミングから帰るの5時前くらいだから、それからゲームやらない?」と誘い合う姿も。夕方5時からどこの家で!?・・・と思えば、子どもは当たり前のように自宅でオンラインゲームを繋ぎ、友だちと「ゲーム上で」待ち合わせをして、チャットをします。さながら「そこで一緒に遊んでいるがごとく」オンラインゲーム上の世界が、ひと昔前の「公園で待ち合わせ」になっているんですね!

実は親の世代も、けっこうオンラインゲームにハマっている人もいるでしょう。ですが子どもに使わせるとなると、案外と脇が甘いというか、知らないことも多いようです。

一応、解説しておくと……

オンラインゲームとは
ネットワークに接続し、同時に不特定多数の複数の人間が参加して行うゲーム。オンゲー、ネトゲなどと略される。(日本大百科全書より引用)

今回の記事では、「ネット上で遊ぶ子供達」を取り上げています。

子供でも簡単にオンラインゲームできるんです!

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オンラインゲームは、「何もスマホを与えてない」「タブレットは使わせてないから大丈夫」というわけでもありません。

・3DS
・プレステ
・WiiU
・任天堂switch

こうしたゲーム機でも利用できます。保護者が知らないだけで、子供はすでに何らかのオンラインゲームをしている可能性はゼロではありません。特に小学校高学年になったら、周囲でオンラインゲームをやる子が一気に増えていきますから、親が知らない間に参加していたなんていう話はよくあることです。

この中でも注意したいのが「持ち運べる」タイプのゲーム機です。「え、家じゃないと繋がらないんじゃないの? Wi-Fiなければオンラインゲームできないでしょ?」と思っても、最近ではコンビニでもフリーWi-Fiが繋がりますし、スマホ利用だと近くのフリーWi-Fiを探して自動的に繋げてくれるアプリをしっかりダウンロードしたりと、こうしたことにあまり詳しくない親にとっては驚くケースも珍しくありません。

学童が終わってしまい、習い事を詰め込んでいても、行き帰りに大型スーパーのイートインスペースや、ファストフード店で飲み物だけ買って、フリーWi-Fiを繋げてオンラインゲームをしている子ども達もよく見かけます。少し前まで中学生が中心でしたが、この頃はすっかり小学生の子ども達にも浸透しているようです。

悩みどろこの「ゲームで繋がる友だちの輪」

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オンラインゲームで何が驚くって、子どもがいきなり
「うそーッ!今のねーし!」
「うわ、そこキター!」
「お前、オレにその宝石ちょうだいよ」
「後ろだって!きてるってば!」

と、まぁビックリするような大声で叫ぶことです。いったい何事かと思えば(だって、家に友だちが来てるわけでもないんですから)、子どもはオンラインゲームをしている仲間うちでチャットで話しているわけです。

ゲーマーではない親からすると(笑)相手もいないのに、ひとりで叫んでいる子どもの姿は異様に思えて最初はかなり抵抗感があるものです。

私もずいぶんと注意をしたり、そもそもチャットを使っていると声のボリュームがわかりづらいのか、やけに大声で話したりするんで「いったい何事だ」と駆けつけ、よくわからぬまま怒鳴りつけたことも・・・。

ただ、実際に子供たちのスケジュールを見ると、私も複雑な気持ちになりました。本人も友だちも塾や習い事があり、それぞれ外で遊ぶ予定はなかなか合いません。学童があれば帰宅してからになりますね。結局、夕方から夜にかけての時間帯に「待ち合わせ」をする=自宅にいながらにして、友だちと一緒にタイムラグもなく遊べる感覚が楽しいのでしょう。

私たちが子どもの頃は誰かの家に集まってテレビゲームをしたり、もう少し若い世代だとDSやゲームボーイを持って公園に集まったりして遊んでいたものです。でも、それも又、当時の親から見れば

「家に友だちが来てもずっとゲームばっかり」
「公園にまで行って、遊びもせずにベンチに集まってDSやってる」

と、やはり不安の種だったはずです。それがまた、一歩進んで今やどこにも行かなくても友だちと繋がれる「ネット上の同じ空間でおしゃべりしながら盛り上がれる」わけです。サッカーをやってる子とも、塾に行ってる子とも、遠くに住んでいる友だちとも、時間を決めて「待ち合わせ」て遊べる。どうも感覚としては抵抗感がありますが、子供にしてみれば「それが普通」なのかもしれません。

でも、やはりそこは小学生。特に学童終了後は大人の目が行き届かなくなりますし、この辺りからこうしたゲームやタブレットを使用する時間が増えるので、必ず「親子で話し合う」必要はあるようです。さらに深刻なのは、このゲームに親が思っている以上にガッツリとハマってしまったケースです。

ゲーム依存症ってなに?どうすればいいの?

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ゲーム依存症と聞くと、まさかウチではあり得ないなんて思いがちです。しかし実際に小学生でも週末には1日6時間とか8時間やる子や、平日でも帰宅してからずっとタブレットに向かってる・・・こんなケースもあります。

それだけオンラインゲームには魅力があります。一番の問題点はハマってしまうと「中毒」のようになり、それを取り上げた時に暴れたり罵詈雑言を吐くといった過剰な反応を見せることです。禁断症状と同じですね、取り上げられた瞬間からワケもわからなくなり、普段の子どもとは思えないような態度を見せるので、親としてはかなり衝撃的です。が、一番悪い方向は、次第に親も「もう、どうしようもない」と諦めてしまうことです。

諦めたくなるような子どもの態度が続いても、でも親としてはココで対処しなければならない重要なポイントです。夫と協力してしっかりと話し合いをする、そもそもWi-Fiを切ってしまうといったような根本的な解決策を断行しなくてはならないかもしれません。

ハマりにハマった小5の息子から、タブレットを使わせないようにするのは大変でした。私が取り上げた時には、部屋のドアを蹴飛ばすなどして、それまでそんな乱暴な態度を見せたことがないだけに「まさかの家庭内暴力!?」と本当に焦りました。結局、夫が息子と真剣に1対1で話し合い、本人の口から最終的に「わかった、ゲームは宿題をしてから。時計のタイマーをかけて1時間だけ」と言わせました。こちらから約束を一方的に押しつけても、なにしろ学童も終わり、親の目が届かない時間帯もあるので、どうしようもありません。夫が毎晩、タブレットを確認し、しかしやはり1週間後くらいにまた、繋げて数時間やっていることがわかったので、DSは取り上げて隠し、家のパソコンやタブレットが使用できないよう昼間はWi-Fiを切り、家のネット環境で繋げられないようにする強攻策をとるしかなかったです(Nさん/37歳/子ども11歳)

そこまでいく前にできることはないのでしょうか?

親には見えない「遊び場」とどう向き合っていくか

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まず第一に少なくとも小学生のうちは「オンラインゲームをやらせない」のが一番手っ取り早いのです。最初からダメといって与えなければ、その魅力にどっぷりつかることなく(友だちの家でやったりするとしても)こうした問題は起きないわけですから。

とはいえ、ゲームをやらないと仲間に入れてもらえないという面があるのも事実。最初から一切ゲーム禁止、与えないという手段を断固として取れる親は少ないですし、実際、私も便利にタブレットやスマホを与えてしまったわけで、ここが親としての悩みどころでもありますね。すでに与えてしまっている、やらせている場合にはいきなり取り上げても上記のようなトラブルが起きたり、途中から約束事を守らせるのはなかなか大変です。

できることと言えば、親子で落ち着いて話しながら、子どもにも意見を言わせて納得する形で約束を取り付けることです。そして決めた約束は、例え少々子どもが頑張ろうとも、決して曲げずに押し通すことです。

そういえば、私の夫がこんなコトを言っていました。

「この話を友だちにしたんだけど。そいつの知り合いはもうこうなったら、やらせるだけやらせる!と開き直ったらしいよ。中古のパソコンを与え、それを自分で改造してゲーム向きにして使うまでになった。で、結局そういう専門学校へ行き、それを仕事にしたんだってさ」

・・・うーん、究極。でもそこまで、普通はなかなかできないなぁというのが私の本音です。「子どもは風の子!外で遊ぶ!」なんて言えないのが現代、公園は減り、外で遊ぶ仲間はなく、家に大人がいないので呼び合って遊ぶこともできない。ゲームをどう使わせるか、我が家のルールはどうするか、子どもの成長と共にほとんどの親が向き合っていかなければならない課題です。

今やただの「ゲーム」ではありません。それぞれが家にいながらにして「集まって、おしゃべりしながら、みんなでゲームで遊んでいる」親には見えない遊び場がそこにあるのです。

※この記事は2018年11月に公開されたものです。

大橋 礼

大橋 礼

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。


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