2020.05.14
コロナで休園中!子どもが幼稚園に通うワーママの現状って?
新型コロナウイルス感染防止のため、ほとんどの幼稚園が休園となる一方で、保育園は原則開園していますね。コロナによる休園でピンチとなっているのが、預かり(延長)保育などの利用を前提に「子どもを幼稚園に通わせている」ワーママ・共働き家庭ではないでしょうか。今回は幼稚園ワーママに、幼稚園休園中の仕事状況について話を聞きました。
コロナ禍の影響で預かり保育が日数制限&時短に!
平日は18時まで、土曜日や長期休暇も預かり保育が可能な幼稚園には、フルタイム勤務のワーママも少なからずいます。通常ならば幼稚園が休園の時に利用できる預かり保育ですが、コロナ禍の影響で利用制限が設けられたケースもあるようです。
預かり保育の利用は週に3日、5時間まで!フルタイムからパートに変更しました
コロナ禍の影響で、子どもが通う園は3月中旬からずっと休園しています。預かり保育は職種制限があり、医療従事者や教育・福祉関係、ライフライン職など以外は利用不可になりました。我が家は夫が単身赴任中で不在、私が医療従事者(薬剤師)であるため、『フルで利用できるはず!』と思っていたのですが、園からは週3日・5時間までの利用しか許可してもらえませんでした。そのため、フルタイム勤務から時短勤務のパートに変更。幼稚園バスが運休中なので、送迎に時間がかかり思うように働けません。
[36歳、子ども4歳(幼稚園・年中)]
収入は大幅ダウン!預かり保育が利用できる日だけ働く
スーパーでレジ係をしています。ライフラインに関連する職種として幼稚園の預かり保育利用が認められました。とはいえ、利用は週に2~3日、4時間程度のみ。これまでは週5日・9~16時のパートタイム出勤でしたが、休園以降は預かり保育が利用できる日だけしか働けません。収入は大幅ダウンして家計が一気に苦しくなりました。
[31歳、子ども4歳(幼稚園・年中)]
幼稚園の預かり保育が利用できないワーママはどうしているの?
それでは、預かり保育が利用できないワーママはどのようにしているのでしょうか?
下の子の育休を半年間延長!
3歳(幼稚園・年少)と1歳(保育園)の子どもがいます。下の子の保育園入園と同時に職場復帰する予定でしたが、夫婦ともに一般職のため預かり保育が利用不可に。上司に相談して、育休を延長することにしました。とりあえず育休が半年延長できたので、何とか乗り切りたいです。[34歳、子ども4歳(幼稚園・年少)、1歳(保育園)]
コアタイムありのテレワーク&時短に切り替えました
8歳(小2)、3歳(幼稚園・年少)の子どもがいます。上の子は小学校の預かりが利用できますが、下の子の幼稚園では利用を断られてしまいました。事務系の仕事なのでテレワークに切り替え、勤務時間もフルタイムから時短に変更してもらいました。平日の10~12時をコアタイムとし、残りの勤務時間は好きな時間に割り振れるので、子どもが寝てからガッツリ働いています。ただ、コアタイム以外は子どもとじっくり付き合っているためか、アラフォー母の体力は限界に近いです。[40歳、8歳(小2)、3歳(幼稚園・年少)]
夫がテレワークを選択し、妻は通常通りに出勤
我が家が幼稚園の預かり保育利用対象外と分かった時、愕然としました。というのも、私は夢であるデザイン系の会社に半年前に採用されたばかり。テレワークできる職種ではなく、時短や休職を申請できる立場ではありません(入社したばかりで気が引けますし、制度があるかどうかも不明です)。どうしても仕事を辞めたくなかった私は、夫に相談。すると、夫は「じゃあ俺がテレワークにするよ」と快諾してくれました。子どもは、パパがおうちにいることを喜びつつも、邪魔してはいけないと分かっているみたい。夫が自室で仕事をしている間、小6の姉が弟の面倒を見てくれています。外出自粛中で友達と遊べないこともあってか、普段はケンカばかりの姉と弟が実に仲良く遊んでいるみたい!夫の業務に支障は出ていないとのことで、ホッとしています。[34歳、子ども(11歳・小6)、6歳(幼稚園・年長)]
保育園からの転園組の中には「こんなはずじゃなかった!」と後悔するママも
3歳まで保育園に通わせていて、幼稚園に転園したというママの中には、コロナ禍で「こんなはずじゃなかった!」と後悔する人も。
幼稚園は休園、保育園は開園なんて!転園しなければよかった……
1歳から3歳まで通っていた認可保育園は、英語やスイミングなど保育内容が充実。保育の質も高く不満はありませんでしたが、小規模園のため『色々なお友達と遊んでほしい』と思い、幼稚園に転園しました。4月からは幼稚園の年少として通園する予定でしたが、コロナ禍でまだ1日も登園していません。預かり保育の利用を申請したのですが、「医療従事者以外はご遠慮いただいているので」と断られてしまい……。このような状況なので預かり先は見つからず、今は休職扱いとなっています。子どもが「お友達と遊びたい!」「どうして僕は保育園に行けないの」と泣くたびに、「なんで転園したのだろう」「転園しなければよかった」と後悔しています。
[31歳、子ども3歳(幼稚園・年少)]
仕方なく退職しました
在宅ワークで対応できない仕事のため、退職しました。職場環境も良く、仕事内容、給与、待遇すべてに満足していただけに残念で仕方ありません。上の子は小学校の預かりが利用できるので、『下の子が幼稚園ではなく保育園だったら退職しなくてもよかったかもしれない』と思うと泣けてきます。コロナ禍が落ち着いたら仕事を探す予定ですが、年齢的なものもあり、難しいだろうなと感じています。
[39歳、子ども6歳(小1)、3歳(幼稚園・年少)]
柔軟に対応してくれる職場でないと幼稚園は厳しいかも……
原則開園の保育園と、教育を目的としている幼稚園。それぞれ魅力はあるものの、コロナ禍のような非常事態となると、幼稚園は休園となりやすいことが分かりました。コロナ禍ではシッターさんやママ友、祖父母などに子どもを預けることが難しく、幼稚園が休園・預かり保育利用不可となると、今までのように働くことはできませんよね。
今回、幼稚園ワーママに話を伺う中で、「子持ちワーママに理解ある職場」でなければ、子どもを幼稚園に通わせるのは厳しいかも、という印象を持ちました。「保育園から幼稚園に転園を検討している」「幼稚園入園後に職場復帰を検討中」という人は、勤務体制の変更や、休職・在宅勤務などの制度の有無をあらかじめ確認しておくといいでしょう。
高橋マリー
高橋マリー/ライター