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2020.10.16

子どもが本を読まない!我が子が「本好きになった理由」をママたちに聞いた



「本好きの子、羨ましいなあ。ウチの子ぜんぜん読まなくて…」漫画・ゲーム三昧のわが子を見て、そう思うママも少なくないようです。「どうしたら本をよく読む子どもに育つんだろう」「パパやママはなにをしたんだろう」とても気になるところですが、意外と「私は特に「読みなさい!」とは言わなかったかな」という回答が多いんです。
今回は、本好きなお子さんを持つ4人のママに、子どもが本好きになった背景や、思い当たる理由などを聞いてみました。

友達の影響が大きい

小5のクラス替えで仲良くなった友達の中に本好きの子が2人いて、その子たちに影響されましたね。放課後遊ぶ時も図書館に行くことが多くなり、最初は友達に合わせて仕方なく読んでいた(読むふり?!)ようですが(苦笑)、だんだん「自分はこのジャンルが好きかも」と読めるものが増えていきました。自分から「図書館カード作りたい」と言い出した時は、「まったく本なんか見向きもしなかった子が…」と涙が出そうに嬉しかったですね。
小さい頃はとにかくアニメキャラが好きで、そういう雑誌ばかり買ってあまり読み聞かせをしなかったからかなぁ…とかなり後悔していたので。
もちろん図書館ばかりでなく、図書館に併設された公園などで思いっきり体を動かして遊んだりもしている様子。「本を読む時間」と「遊ぶ時間」というスイッチの切り替えができているのも、小6になった今でも読書が長続きしているポイントかもしれません。〔Hさん、子ども12歳〕

親が口を酸っぱくして「読みなさい!」と言うより、同じ年の気の知れた友人が本を読む姿を見たり、「この本面白いよ」と言われたりする方が、効果があるようです。

学校の先生のアイデアに触発された

小さい頃は割と絵本を読み聞かせしていたのに、小学校に上がってからまったくと言っていいほど本を読まなくなった息子。「少しは読んだら?」と声をかけたり、一緒に図書館に行ったりしましたが、読むのは雑誌や歴史漫画ばかり(歴史なのでまだいいですが…)。かなり文字離れしているなーと悩んでいました。
小4になったとき、司書の先生(※)が「本の山を登ろう!」という提案をしてくれたそう。1人1枚ずつ山の形のプリントが配布され、ふもとから読んだ30冊の書名と簡単な感想を書き込んでいって、頂上がゴールというもの。頂上についたら、先生特製の「しおり」がプレゼントされるそう。正直、「息子がそんなことで読むようになるとは…」と諦めていましたが、これがきっかけで本を読むようになったんです!どうやら、しおりが好きなアニメのキャラクター(しかもレアキャラ)だったという単純な理由ですが、これほど効果があるとは。さすが司書の先生!
中学1年生になった今は部活で忙しくなってしまいましたが、月に3~4冊は読んでいるようです。〔Tさん、子ども13歳、8歳〕

※司書教諭…全国の小・中・高等学校、特別支援学校には、読書の専門家といわれる「司書教諭」と呼ばれる人が勤めています。子どもたちが図書館(室)を利用しやすい環境に整えたり、正しくかつ楽しく活用できるよう工夫・指導を行っています。

自分が子どもの頃、図書の先生っていましたよね。本のことを聞くとなんでも答えてくれた記憶があります。さりげなく「学校の図書室って、ちゃんと見ると意外と面白いよ。行ってみれば?」と促してみるのもいいかも。

子どもが目に付くところに本を置く作戦

私自身が読書嫌いなので、小さい頃から読み聞かせはほぼ皆無でした。でも、なぜか息子は勝手読んでいたんですよね。親が読んでくれないから、仕方なく自分で読むようになったという環境は、今思えば我が子にとってはよかったのかな(苦笑)
2歳頃から、自分でテレビを字幕付き画面に切り替えて、その字を読んでいました。そこでまた勝手に字を覚え、勝手に本を読んでいたという感じです。字が少しずつ読めるようになるから、また次から次へと本を読む、みたいな。生協のチラシなどもひたすら読んでましたね(笑)
進学先の高校も、「図書館の充実性」で選んでいました。でも高校生になった今は、スマホやタブレットを見る時間も増え、読書量は減ってしまいました(泣)
そう、私がやったことは1つだけ。「これ読んで欲しいな〜」と思った本は、リビングとかトイレとか、息子が目に付くところに放置する。息子の好きなゲームの攻略本とか、将棋の本などですが、私の作戦に引っ掛かって読んでいましたね。〔Aさん、子ども15歳〕

勝手にぐいぐい読んでくれる、なんとも羨ましい!でも、小さい子どもって興味の塊みたいなもの。覚え始めたと思ったら勝手にどんどん覚えていきますよね。目に付くところに文字の多いものを置いておく作戦、なかなかいいかもしれません。

一緒に見た映画が、本の世界に入るきっかけに

私自身が子どもの頃、あるファンタジー映画を見て、「この映画の原作を読みたい」と思ったのが本を読むようになったきっかけでした。
ちょうどその映画がアプリで見られるようになっていたので、普段あまり本を読まない長女と一緒に見ました。ちなみにその映画は、本を読んでいた少年が、いつのまにかその本の世界に入り込んで、一緒に苦しんだり、喜んだり、敵と戦ったり、という話。子どもは「えー、こんなことあるわけないじゃん」「CGじゃないから古っ!」となど言いながらも、とても楽しんでいた様子。
そこで、「ママの実家にこの本あるよ。読んでみる?」と提案したところ、珍しく乗ってきました。けっこう分厚い本でしたが、ぐいぐい引き込まれて一気に読んだようです。映画に出てくる場面もたくさんあって、それもよかったみたいです。今もファンタジーの本ばかり読んでいますが、本好きになってくれたのは嬉しいし、少しずつジャンルを広げていってくれたら、と思っています。〔Oさん、子ども10歳、5歳〕

映画から入る、素敵な「導入方法」ですね。見た映画の内容や場面が本の中に出てくれば、想像力も働きやすいし読み進めやすい、というのもあると思います。

第三者の影響を受ける、文字を目にして自分でぐいぐい読む、あるいはメディアから本に入る、さまざまな背景や理由がありました。本好きの親の影響、住んでいる近所に図書館があるなど、他にもいろいろありそうです。
「読書」と「勉強」は似ていると思います。親がいくら「やりなさい!」「読みなさい!」と言っても、子ども自身のスイッチが入らなければ実行には移れません。ほどよくその気にさせながら、ちょっとした作戦を練りながら、子ども自身が自分から「読もう」という気になるまで待ってもいいのかもしれません。子どもが外で自ら「読むきっかけ」を作ってきてくれたらめっけもんです!

田崎美穂子

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