2021.05.14
子どもの虫刺されは侮れない!虫刺され予防と刺された後の対処法どうする?
暑い日も多くなり、そろそろ蚊が出てくる季節になりました。すでに「刺されちゃってかゆい!」なんて方もいるのでは。そう、夏といえば虫刺され。蚊はかゆいし、ハチは怖いし痛い…そのときに大変なことに至ったりパニックにならないためにも、予防法や刺されてしまった場合の対処法は知っておいて損はありません。
今回は、刺す虫にはどんな種類があって刺されるとどうなるのか、刺されないための予防法や、刺された後の対処法などを、ママたちの実践例も交えながら詳しく紹介します。
刺す虫ってどんな種類があるの? 刺されるとどうなる?
「虫刺され」というと最初に蚊が思いつきますが、春~夏になると、肌を刺す虫はほかにもたくさん出てきます。刺す虫にはどんな種類があって、刺されたり悪化するとどのような症状が引き起こされるのでしょうか。小さなお子さんがいるママは知っておきたい情報です。
【蚊】
刺されたことがない人は、ほとんどいないと思いますが、「なんでかゆくなるの?」については知らない人が多いのでは。
かゆみの原因は、蚊が送り込んだ血液が固まらないようにする成分(蚊自身が針を抜きやすくするため)を洗い流そうと、皮膚の中から出る「ヒスタミン」がかゆみを感じる神経を刺激するからだそうです。
また、蚊を媒体にしたハイリスクな感染症(国内で特に注意を要するのは、デング熱、ジカウイルス感染症、チクングニア熱)もあるので、蚊が多そうなところでは「肌の露出を避ける」「虫よけ剤を使用する」などの対策もしっかりしたいもの東京都感染症情報センターで、蚊媒介感染症ハイリスク地点情報が分かります〕。
【ハチ】
刺すハチは色々といますが、代表的なのはミツバチ、アシナガバチ、スズメバチ。もし刺されてしまったら、毒のうに注意をして針を抜き、毒を絞り出す感じで刺されたところを周囲から圧迫して、きれいな水でしっかり洗い流してから消毒します。刺されたところは腫れて痛いので冷やし、抗ヒスタミン薬の軟膏があれば塗って、症状によっては受診します。スズメバチに刺された場合は、アナフィラキシーが出てしまう可能性もあるので、必ず受診しましょう。ハチは警戒心が強いですが、もし出くわしでも、なるべく音を立てずゆっくりその場を離れれば、まず刺されることはないそうです。
【毛虫】
子どもが刺される可能性のある毛虫の代表として、チャドクガが挙げられます。その幼虫や繭、成虫の毛(毒針)に触れると、いわゆる「毛虫皮膚炎」になります。症状は、刺されて数時間後にピリピリした感じがして、その後に強いかゆみと痛みが出て、蕁麻疹のような水っぽい赤いブツブツが広範囲に出ます。かゆみの症状がとても強いので、かいたり触ったりしないよう注意しながら、受診しましょう。
【ダニ類】
高温多湿の6~9月に繁殖しやすいダニ。さまざまな種類がいますが、家の中にいるダニで人を刺すのは「イエダニ」くらいだそう。屋外にいるマダニ(肉眼でも確認できる大型のダニ)は人を刺し、感染症も引き起こすので注意が必要です。
また、ダニの死骸や糞からダニアレルギーや気管支炎などを引き起こしてしまう可能性もあります。厄介ですね…
虫刺されから悪化!体験談
子どもが刺されてしまって大変なことになってしまった! というママたちの体験談を紹介します。
・かき壊してグシュグシュ、とびひに!
当時年少だった娘が、朝起きたら足から流血。何事!?とよく見たら、夜中に寝ぼけながら蚊に刺されたところをかき壊したようです。よく洗って消毒しましたが、もちろん保育園のプールはNG。翌日になると、「ここも痒い」「こっちも痒い」と足をかきむしり、足にいくつか水ぶくれのようなものができていました。皮膚科で受診した結果、「とびひ」でした。かゆみが治まるまでの3日間ほど保育園を休み、
・患部に処方された外用薬を塗ってガーゼで覆う
・お風呂はシャワーのみ(浴槽で家族間感染の可能性)
・プールはほとんど入れず…
なかなか完治せず、ほぼひと夏こんな状態で過ごす羽目になりました。「プール入れないから保育園行きたくない」という娘の切ない顔を今でも思い出します。〔Hさん、子ども8歳〕
・気づかぬうちにチャドクガに噛まれ、腕が大変なことに…
公園で遊んだ後、昼寝から起きてきた息子(当時5歳)の左腕全体が真っ赤でぶつぶつに。本人は「痛い~」と泣くし、親子で大パニックでした。日曜だったので、慌てて救急外来へ。幸い皮膚科の先生がいて、息子の腕を一目見ると呑気な口調で「あー、これねーチャドクガだねー」と。「チャドクガってなに?なんでそんな呑気なの?」とちょっとムカッとしてしまいました(先生ごめんなさい)。幸い(?)痒みより痛みが勝っていたようで、かきむしることもなく、処方されたステロイド剤(塗り薬)、患部にガーゼ、軽い抗アレルギー剤(内服)で数日でキレイに治りました。
〔Tさん、子ども12歳、10歳〕
虫刺されの予防策、どうしてる?
虫刺されの予防としては、虫よけ剤を塗る、虫よけバリアグッズを置く、長袖・長ズボンで肌をなるべく覆うなどの対策が挙げられます。
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ちなみに、2021年4⽉27⽇(⽕)から、フマキラー PLAY ACTIVE︕「バリバリのバリア選⼿権」キャンペーンがスタートしています。このキャンペーンでは、⼦どもたちが外で元気に遊ぶのを応援する「わるいウイルスバリアだZ︕」をテーマに、⾍よけ・除菌を楽しく習慣化する「バリバリのバリア選⼿権」を開催します。全4種類のバリアフレームと⼀緒に⼦どもの「バリアポーズ」を撮影することで、ここだけでしか⼿に⼊らない、かっこいい・かわいい写真ができあがります。
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ママたちが実際にやっている虫刺され予防対策も聞いてみました。
・肌が弱いので、服に虫よけパッチを貼る
どんなに弱い虫よけ剤でもかぶれてしまう、刺されたらその個所を血がにじむまでかきむしってしまっていた娘。保育園の許可を取って、服に貼る虫よけシールを貼っていました(※)。あとはなるべく薄手の長袖、長ズボンを着せるようにしていました。手の甲や足首がむき出しになっていましたが(苦笑)、シールの効果があったのか、あまり刺されませんでした。〔Eさん、子ども6歳〕
※虫よけシールははがれて効果がなくなる、小さい子だとはがれたシールを誤飲するなどの危険があるため、確認が必要な園が多い。
・虫よけ効果のある長袖の服
日に焼けると肌が赤くなってしまうので、夏でも長袖の洋服を着せていました。でも、服の上からでも刺されることがあったので、どうせ着るなら!と、UVカット+防虫効果(繊維に虫を寄せつけない特殊加工がされている)のある服を買ってみました。おかげでほとんど刺されることなく夏を過ごせたので、翌年私も買いました。〔Hさん、子ども7歳、4歳〕
・ベビーカー専用の蚊帳
ベビーカーに虫よけグッズをつけていましたが、それでも刺されていました。最近の蚊は強いのか…そこで、ベビーカー専用の蚊帳を買いました。薄い生地で風通しもいいし、日よけにもなって熱中症の心配もなく使えました。虫よけスプレーやシールは匂いがあるし、効果時間にも限りがありますが、蚊帳なら長時間出かけても安心でした。〔Mさん、子ども4歳〕
蚊に刺された!ママたちの初期対応は
蚊に刺されると、やっかいなのは「かゆみ」。小さい子はなかなかかゆみを我慢することが難しいもの。無意識にかいてしまったり、際限なく血が出るまでかきむしってしまったり…そうなる前に、刺された直後はどのような対処をすればいいのでしょうか。
蚊に刺されたときの赤みやかゆみには、(1)刺されてすぐに出るもの(即時型反応)と (2)刺されて1~2日で出るもの(遅延型反応)の2種類あります。個人差はありますが、一般的には乳幼児は(2)のみ、幼児~青年は(1)と(2)の両方、青年~壮年で(1)のみ、老年になると反応が出ないといわれています)。刺されても本人がかゆがらずケロッとしているときは特に何もする必要はありませんが、かゆがっている、あるいは腫れがあるときは、以下のような対処をします。
・清潔な冷たいタオルなどでよく冷やす
・月齢にあった「虫刺され薬」を塗る(生後6ヶ月以降は、大半の虫刺されの市販薬を使うことができます)
・水ぶくれになった場合は、ガーゼで保護する。とびひっぽくなったら受診する
・蚊アレルギー(蚊刺過敏症)の場合、38度以上熱が出たり、リンパの腫れ、刺された部分に潰瘍が見られるなどの症状が出るので、すぐに受診する
ママたちが実際にやっている「虫刺され後の対処法」を教えてもらいました。
・かきむしり防止パッチを貼る
かくどころか滅茶苦茶かきむしるので、常に「かきむしり防止パッチ」(肌に優しい透明なシールのようなパッチ。かゆみ止め効果もあるので、かきむしらずに済む)を持ち歩いて、刺されたな!と思ったらパッと貼っています。好きなキャラクターの絵がかいてあるので、嫌がらず貼らせてくれます。〔Kさん、子ども3歳〕
・すぐ洗いながす!
「蚊に刺された毒素を洗い流すことで、かゆみや腫れを抑えることができる」と聞いたことがあるので、夏場は必ずペットボトルの水と泡ハンドソープを持ち歩いていました。ペットボトルのキャップに、水が勢いよく出るキャップを取りつけたりしていましたね(犬のおしっこにかける用のグッズ)。公園で水道があればそこで洗い流していましたが、ないときはサッとペットボトルとハンドソープを取り出す(笑)でも、これでかきむしったり、かいて痕が残ることは防げていたような気がします。私が気づけずかいちゃっているときもありましたが…〔Tさん、子ども10歳、7歳〕
これからの季節、「虫刺され」問題は避けて通れません。刺されないように予防するのも大切ですが、刺されてしまった後もしっかり対処してあげたいもの。
コロナ禍で手洗い、うがい、消毒などやらなければいけないことがたくさんありますが、夏はこれにプラス「虫よけ」も習慣化したいですね。かきこわして大変なことになって病院へ…なんてことはなるべく避けたいですから。
また、蚊に刺されることで、日本脳炎やデング熱などの感染症にかかる可能性もゼロではありません。特に命にかかわる場合もある「日本脳炎」は、ワクチン接種で確実に予防することができます。
参考URL:東京都こども医療ガイド
厚生労働省 蚊媒介感染症
日本皮膚学会 虫さされ – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)
田崎美穂子
mamaライター