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2022.01.17

再び感染が拡大!学童はどのような感染対策を行ってる?利用を控えてという自治体も



昨年末には拡大感染が少し落ち着きを見せたコロナですが、再び全国的に爆増し、油断できない状況になっています。
とはいえ、新型のオミクロン株は症状はインフルエンザや風邪並みという報道もありますが、コロナはコロナ。罹患したらいろいろなことがストップし、周囲にも多大な迷惑をかけてしまいます。
この冬休みも「学童に預けるかどうか」で悩まれた方は多かったのではないでしょうか。ほぼ1日中、多くの児童がひしめく部屋で過ごすことになる学童、悩む気持ちはよく分かります。しかし「学童」は就学後のお子さんを持つパパやママに取って頼りなる生命線といっても過言ではありません。
そんな中、学童側もさまざまな配慮や工夫をしているようです。今回は、学童がどのような感染対策を行っているのかリサーチしてみました。中には、「なるべく利用は控えてください」というスタンスを取っている自治体もあるようです。

飲食タイムは二部制に。遊ぶ場所も分ける


お昼ご飯やおやつは全員一斉に食べず、少しでも人数を減らした状態で食べるという工夫をしていた学童が多いようです。対応例をいくつか紹介します。

時間をずらず
お昼の第1陣は11時半~、第2陣は12時20分~。おやつの第1陣は14時半~、第2陣は15時10分~など、二部制にして極力飲食時(マスクを外す時間)の人数を減らす工夫をしている学童も。食べ終わった児童は、ほかの部屋や体育館などで遊びます。

数部屋に分かれて食べる
児童館が学童となっているところも多く、そのように敷地面積の広い学童では、普段食べる部屋に加え、遊戯室や図工室などを開放して2~3部屋に分散させて食べているという学童もあります。

お手製の仕切り
飲食時にはビニールや板などで作成した仕切りや衝立で空間を仕切る、という学童もあるようです。人数が多いと作成も大変ですが、敷地が狭い学童などで分散が難しいケースもあるためだそう。

接触の少ない遊びを実施
午前中の数時間は学習時間、あとは各々自分の好きな遊びやグループになって一緒のゲームや工作をする、という学童が多いようですが、コロナ禍は時間や空間を分ける、あるいは接触の少ない遊びを実施するなど、密にならない工夫をする。

学習チームと遊びチーム
普段なら学習室で全員一斉に1時間~1時間半程度の学習タイム(読書タイム)、そのあとは各々自由に遊んだり、体育館などでボールゲームや鬼ごっこなどをしてお昼まで過ごすという学童が多いようです。コロナ禍では学習チームと遊びチームに分け、児童全員が一堂に会する環境を作らない工夫をしているところも多くみられます。

接触の少ない遊びで子どものストレスを軽減
コロナ禍に「あんまり近づいちゃだめだよ」「触ったらすぐ手を洗って」など言われ続け、思いっきり遊べなかった子どもたちは、見えないストレスをため込んでいます。
「近づかないで」と注意するのではなく、接触が少なくかつ楽しめる遊びを取り入れている学童も多いようです。たとえば、一風変わったビンゴ大会や先生と一斉じゃんけんトーナメント、先生のポーズまねっこ遊びなど。同じ空間で友達と一緒に遊べるだけでも、子どものストレスは軽減されていくそうです。

校庭は唯一全員で思いっきり遊べる場所
学校の敷地内に学童を設置するところも増えています。その場合は放課後や長期休みの日中などは校庭で遊ぶことができるため、「広い空間+外」ということもあり、唯一全員一緒に遊べる空間になっている、という学童も多いようです。

換気や気温・湿度にも気を配る


寒かったり暑かったりしても、子どもに声をかけながら一定時間換気したり、エアコンや加湿器などで気温や湿度にも気を配るという工夫も。

「この時間に窓を開けるよ」とあらかじめ伝える
暑くても寒くても換気は必要ですが、窓を開けると子どもたちが「暑い(寒い)よ~閉めて~」と騒ぐ…そのため、大きい用紙に「何時と何時(だいたお2時間おき)に何分間だけ窓を開けます」と書いて壁に貼っている、という学童も。あらかじめ分かっていれば子どもたちも「暑い(寒い)けど、換気のためだもんね」と納得してくれるようです。

気温と湿度を適度に保つ
ウィルスは全般的に低温・乾燥した空気中で増殖する、加えて乾燥した空気中に長時間漂い、口や喉から侵入しやすくなるといわれています。コロナもウィルスのひとつ。気温と湿度を適度に保つに越したことはありません。室温は20~25度、湿度は40%以上が適切だそう。エアコンの温度設定をしながら温度計もこまめにチェック、加湿器を増やして乾燥しないように気をつけているという学童も多いようです。

消毒や手洗いを自発的にしてもらう環境作り


入室時や食事前の手洗いやうがい、こまめに水筒のお茶を飲むなど、子どもが自分でできる感染対策を促す工夫や心がけとは。

手洗いソングをかける
学童でも一日何度か手を洗う機会があります。石鹸をつけてもこすらずすぐに洗い流してしまう、先生の目を盗んで濡らすだけという子どももいます。しかしそれでは手洗いの効果は期待できません。泡で30秒こする必要があるといわれていますが、30秒は子どもには長すぎるため、「30秒手洗いソング」を取り入れたり、手洗いタイムは大人がそばで見守り声をかけるなど、しっかり洗うことの必要性を分からせる工夫をしてる学童が多いようです。

外遊びのときは必ず水筒持参
乾燥すると、喉の粘膜の防御機能が低下してウィルスが侵入しやすくなります。部屋の加湿も大切ですが、冬といえどもこまめに水分を取って、喉を潤すことが大切になってきます。部屋遊びのときでも「そろそろ水分取ろうか」とこまめに声がけしたり、外遊びの際も必ず水筒を持参させています。

なるべく「利用を控えて」というスタンスの自治体も


厚生労働省の調べによると、現時点で全面休所している学童はほとんどないものの、中にはなるべく利用を控えてほしいというスタンスを取っている自治体もあります。

利用できるガイドライン
「やむを得ない事情で自宅にお子様を見守る方がいない家庭の児童」=医療従事者や、リモートワークが不可能で、かつほかに預け先がない場合。

なるべく利用を控えるガイドライン
リモートワーク可能、育休中や休職中である、あるいは祖父母などが親に代わって子どもを見ることできるなど、自宅で子どもを見ることができる環境の場合。

利用できないガイドライン
1.子どもに37.5度以上の発熱や呼吸器症状など風邪症状が見られる場合は、症状が治まり 24時間が経過するまで登所できない。
2.子どもがコロナウイルスの濃厚接触者に特定された場合。最後に濃厚接触した日から起算して2週間は学童への登所は不可。
※同居家族が濃厚接触者になっても、子どもが濃厚接触者に特定されなければ登所可能となるケースも。
3.子どもの通っている小学校で学級閉鎖、学年閉鎖、臨時休業になった場合。

やむを得ず利用する場合必要な手続きとは?
月ごとあるいは週ごとの「特別利用申出書」を提出すれば利用できるという学童が多いようです。その際、月単位または週単位の就労状況証明書が必要になるケースもあります。

学童の先生方も、事あるごとに「マスクをしてね」「あまり近づきすぎないでね」と声をかけたり、「鼻水や喉の痛みなどがあるときは利用を遠慮して」と伝えることは、とても心苦しいと思います。仕方ない、でも子どもにストレスにならないか…そんな葛藤を抱えながら子どもと接してくれているのです。もちろん、それは保育園や幼稚園、学校の先生も同じこと。
「なるべく利用を控えてほしい」という学童(自治体)もまだ多くあるようですが、新株が風邪やインフルエンザレベルになってきたといわれる今、早急にガイドラインを変えていくべきなのではないでしょうか。子どもたちや子どもたちにかかわる先生や職員の方が、「罹ってはいけない、罹らせてはいけない」という重圧から解放され、ストレスなく安心して過ごせる環境を守るために。

参考:厚生労働省ホームページ

田崎美穂子

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