2015.11.03
【保育園あるある】家では少食、園ではちゃんと食べている どうして?対策は?
家では食べ物の好き嫌いも多くて少食、そして食べるのも遅いのに、保育園では割とよく食べているみたい-。こんなケースがよくあるようです。
給食とうちのごはん、何が違うの? そしてどうすれば家でもたくさん食べてくれるの!?
家では少食なのに園ではよく食べる子
「家では本当に好き嫌いが多くて、ほぼご飯しか食べないの。でも保育園ではおかずもよく食べているみたい」。
この類のお話、周りのママたちから割と何度も耳にしたことがあります。そして、こういう子は大抵、細身でも元気いっぱいです。ママとしては、園でよく食べてくれることは嬉しいものの、「家でも食べてくれるといいのになあ。何が違うの?」と考えてしまうようです。
保育士さんに聞いてみたところ、答えは単純明快でした。「みんなと食べているとつられるんですよ」。
この「みんな」というのは、同世代の子たち、もしくは子どもであることがポイントのようです。同じ年代の子が周りで一緒に食べる様子を見ていると「あの子があれを食べている」「少し食べてみようかな」と無意識のうちに刺激されるようです。そして、兄弟が多い家庭も、皆よく食べることが多いですね。
また、食が細い子の場合、家では大抵、「ちゃんと食べるかどうか」を大人がじっくり観察しているものですが、園では自分の食べる様子に大人の目が集中しすぎません(どれぐらい食べたかは、きちんと把握してくれています)。こんなことも、伸び伸び食べられるということにつながっているようです。
3歳未満児は保育園で3食食べる
ところで、保育園の3歳未満児のクラスでは、朝9時過ぎに軽いおやつが出されます。
これは、小さな子は1度に食べられる量が多くないので、おやつで1日に必要なエネルギーの一部を補う役割があります。そして、給食、全園児が食べる午後3時ごろのおやつと合わせて、3歳未満児は保育園で3食食べていることになります。
保育園の献立表を見ると、午後のおやつはおにぎりや焼きそばなど軽食に近いものが出ることも。「家では少食でも、園よく食べているということは、かなりのエネルギーや栄養素を取れているんだな」と考えることもできますね。
機会があれば給食を一緒に食べさせてもらおう
以前、我が子のクラスの担任の保育士さんが「保育参加」の機会を設定してくれ、午前中の1時間ほどをみんなと遊び、その後一緒に給食を食べる時間を設けてくれました。保育園の給食を一緒に食べるという体験は、とても新鮮でした。1~2歳児のクラスの子の食べ方は、本当にみんな個性豊か。
あっという間に全部食べてしまう子もいれば、ご飯やおかずどちらかを先に食べてしまう子、ゆっくりゆっくり食べる子、かなりお皿からちらかしながらもマイペースで結局はたくさん食べている子、などなど。
給食の時間を体験するだけで、そこには大人の感覚とは全く違う時間が流れていることを感じました。保育園の味付けはとても素朴で、和風の煮物が子どもたちに人気が高いことも意外でした。
もし可能であれば担任の先生にこんな機会を作ってもらうと、おうちでの食卓をより楽しくしてくれるヒントが何か見つかるかもしれません。
お手伝い体験も食欲を刺激
また、園の庭で野菜を育て、収穫して食べる体験を取り入れている園もあります。
野菜が苦手な子でも、自分たちで育てた野菜は、ぺろりと食べられることも多いようです。おうちでは収穫体験はなかなか難しいかもしれませんが、共同作業という意味では、お手伝いも一緒。
子どものころ、お手伝いした料理や小学校の調理実習などで作った料理は、「何でこんなに美味しいんだろう」と思った記憶があります(毎日ごはんを作る立場になると、作ってもらう方が美味しいんですけどね……)。
2歳を過ぎたら、お皿を持っていってもらう、箸をそろえて置いてもらう、成長と共に段々、野菜の皮むきを担当してもらうなど、休日の時だけでも少し食卓づくりに参加してもらうのも、食欲アップを期待できそうです。
長い目で見守る
日々の食卓にはなかなか手間をかけることが難しいワーママ。「保育園で栄養バランスのとれたものを食べている」ことは大きな支えですよね。
さらに、家でも少しずつ食べられるものが増えているかを、数週間単位など、少し長いスパンで見守ってみるといいようです。
食べる量の多い少ないよりも、それが便秘や体力不足などにつながっていないかに注意して、気にかかる場合は保育士さんに相談してみると、園と家庭の連携も生まれて、双方が安心できますね!
千葉美奈子
ライター