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2017.10.05

もう悩まないで!「完母」「完ミ」「混合」どれも立派で愛情のある授乳です!


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突然ですが、これを読んでいるママ、あなたは「完母」で育ちましたか?それとも「完ミ」?それとも「混合」?あまり意識したり、聞いたことはありませんか?

私自身のことをいうと、私は「完全ミルク」で育ちました。小さなころから母に言われていました。「お姉ちゃんが2歳までおっぱい大好きで、ぜーんぶおっぱい飲んじゃったから、あなたの時はおっぱいが全然でなかったの。だからあなたはミルクで育ったのよ。」そしてお決まりのように「その頃はお金がなくって、ミルクを買うお金も大変で、、、」うんぬんかんぬん。母の愚痴になっていくわけですが、、、。

小さい時にこの話を聞いた私はなんて思っていたでしょう。「おっぱいで育ててくれないなんて、母さん、私に愛がないの!?」なんて思いやしません「へえーー、そうなんだ」ってな感じです。

完全ミルクで育った私。子どもの頃病気しがちだったでしょうか?うーん、人並みに風邪をひいたり、ローラースケートで転んで骨を折ったりはしました。大病は、、、思いつく限りありません。イライラ切れる性格か・・・。どうでしょう。たしかにイライラします。子育てにイライラはつきものです。

完全母乳信仰に翻弄されないで

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今や我が子の赤ちゃん時代は遠い昔で、あの頃を思い出そうとしても、紗がかかったような記憶なのですが、おっぱいについてはとにかくツラかったことしか思い出せません

第一子の頃、私は「できれば完母で育てよう」と思っていました。しかし生まれてみると、おっぱいトラブル続発!乳首キレギレでくわえられるたびに悲鳴、母乳過多でよくつまる。カチンコチンになったおっぱいを抱え、詰まっているので上手におっぱいが出ず、赤ちゃんは泣き叫びぶ。もともと貧血気味の体質だったので、授乳の度にクラクラと立ち上がるのもつらい。気が狂いそう。母乳育児の負担が大きいこともあり、いつしか混合に切り替えました。

この前、赤ちゃんを抱えた新米ママと話しをする機会があったのですが、そのお母さんは「全然、おっぱい出てくれなくて…。免疫つけたいし、完母でいきたいのに、今はミルクもあげてるんです。」と実に、残念そうに、まるで自分に非があるかのように話していました。しかし、その場にいた私を含む赤ちゃん期卒業の母(みんな小学生持ち)たちは口々に「えー、そんなの大丈夫、ミルクで育ったせいで何があったとか、大きくなったら全然聞かないから!」と言いました。

完全母乳のメリット、デメリット

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確かに、完全母乳のメリットは大きくあります。私は医療について何かを言える立場ではありませんが、母乳を通じて免疫力がつくというのはよく目にしますし、病院でも言われることもあります。「乳幼児突然死症候群」をふせぐ役割をする、なんて聞くと絶対「完全母乳」にしなきゃ!という気にもなります。また、ミルクに比べ経済的な負担も少ないことは間違いありません。

逆にデメリットもあるでしょう。お母さんしかあげることができないので預けられない、お母さんの食べ物も気を付ける必要がある、授乳間隔が短いなどなど。

しかし、さまざまな理由で、おっぱいをあげられないお母さんもいることも事実です。薬を飲んでいる、体質的におっぱいが出にくい、産後の肥立ちがゆっくりで体調的に難しい。仕事に早く復帰したい。その理由は本当にいろいろだと思います。

たまに、完全母乳育児推進の記事を読んでいると「赤ちゃんとの愛情形成ができる」などと書いているのを見ますが、正直「アホか!」という気分になります。ミルク育児だって十分愛情を注げます。眠い真夜中、何度も起きてキッチンに立ち、温度を気にしながら慎重にミルクを作り、抱きしめながら我が子にミルクをあげるんです。愛情がそこにないとでもいうのか?

ちなみにですが、完ミで育った私ですが、小学生の低学年まで「母」の膝に座ると「ミルクの匂い」を感じていました。母の匂いをかぐと安心し「ミルクの匂いがするー」とよく言っていました。

人のおっぱい事情につべこべ言うな!といいたい

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もちろん完全母乳を否定するわけではありません。お母さんも赤ちゃんも体調が順調で、母乳育児になんの弊害もなければ、母乳育児をすることは素晴らしいことです。

しかし、それが叶わないことで、苦しんだり、悲観したりしないでいいのではないかと思います。赤ちゃんを抱えたお母さんは不安でいっぱいです。特に第1子の時は、赤ちゃんといる幸せと一緒に、心配ごとや不安な気持ちを抱えている事でしょう。そんな中で、母乳育児ができないことで、さらにストレスを増やすのではなく、ミルクだって私は子供をちゃんと育ててる、愛を持って授乳している!と自信を持っていいと思います。

また、自分が「母乳育児」だったことで、「母乳育児が叶わない他の誰か」に、「なんで母乳育児にしないの?」や「努力すれば出るよ」などのいらないアドバイスをするのも、いかがなものかと思います。その余計な一言が、授乳期のお母さんをさらに苦しめ、さらにストレスを与えることにもなるのです。

子育てって本当に十人十色。親の性格や状況、子の個性。いろいろあって当たり前。完母だって完ミだって混合だって、どれもみーんな立派な授乳。りっぱな子育て。そう思います。

松本尚子

松本尚子

ライター・編集者

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2010年生まれの女子、2012年生まれの男子の2児の母。主婦ときどきライター&編集者。女性向けサイトの編集者を経て、リクルートの住宅サイトでweb編集者を経験。酒好き、旅好き、美味しいもの好き。鎌倉在住。


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