2017.10.14
学区外も視野に入れてるママが多い!?「公立小学校の選び方」のポイントとは?
公立小学校では、秋にかけて「学校公開」や「説明会」を開催していますね。
最近は入学までまだ1〜2年あるという年齢のお子さんを持つママたちが早めに学校見学をしています。公立小学校でも「学区域だから」ではなく、選んで入学させるケースが増えています。
そこで今回は「公立小学校の選び方」について、お話します。地方や特に子どもの数が少ない地域では事情が違う所もあると思いますが、一般的な都市部と考えて頂ければと思います。
公立小学校ならまず「通いやすい」ことが大前提
基本的には公立小学校なら「学区域」があります。
昔は越境などと言いましたが、今は「同じブロック内ならどの小学校か選択できる」とか「希望を出して理由が認められれば違うエリアの小学校に入学できる」所もあります。かと思えば「人気のある公立小学校」で越境を認めていない為に、わざわざ区域のマンションを借りて住民票を取るという荒技をする人も実際にいるんですよ!
公立小学校なのに、それほど「差」があるのかは微妙なんですが、とはいえ6年間通うのですから「評判の良い学校」に入れたいと思うのが親心とも言えます。
ただ、大前提として「近い方がラク」なのは事実です。という我が家は、実は越境組です。バスの乗車時間こそ15分そこそこでしょうか、それでも徒歩圏内と違って大変だなと思うことは沢山あります。
まず何より、お友達と遊ぶ機会が減ります。1度帰宅してまた学校近くの公園へ行くのは難しいので、結局外で遊ばなくもなります。高学年になれば通学時間のロス=勉強時間が短くなる、という面もあります。
ずっと学童にいるわけではない事を考えると、こうしたデメリットが出てきます。それでも通う「メリットがあるのかどうか」を、説明会や学校公開でしっかりチェックするのが大切です。
「学校の評判」だけを鵜呑みにしないこと
公立の小学校選びで最も大切なのは「子どもの環境」です。
まずは学校までの通学路を見ておきましょう。通学時の安全を考え、どのようなルートがあるかを確認します。1学級のクラス数や人数を見ておくのも一般的。やはり1学年1クラスですと「ずっとクラス替えがないと、何か問題があった時に切り替わるチャンスがない」と感じて敬遠するケースがけっこう多いですね。
さて環境以上に「評判」が気になるかとは思いますが、例え大変評判の良い小学校であっても、次の年に何かトラブルが起きるというのは珍しい事ではありません。評判が良いといっても私立の小学校とは違います。
公立の小学校というのは、大抵、校長先生がまず3年~5年で異動します。校長先生というのは、いわば会社の社長です。社長が交代すれば一気に企業カラーが変わることもあるように、新しい校長先生によってまるで雰囲気が変わることもあります。
そんなわけで正直なところ「運」もあります。評判だけを鵜呑みにしないで、実際に自分で見てみるのが大事ですね。
そこで見ておきたいのが、学校色です。例えば「地域と密接な関係があり子ども会や地域交流が盛ん」とか「比較的最近新設された学校でPTAがなく、半数以上が地域外から通っている子ども」「公立だが伝統的に中学受験をする子が多い」「学校内学童があり共働き家庭が多い」といったような特色ですね。校長先生によって変わるものではなく、「自然とこういう学校として近隣では有名だ」というカラーです。わが子や自分たち家族のライフスタイルとマッチしているのかを見極める重要なポイントです。
学童とPTAはワーママには重要なポイント
さて、ワーママとしてはもうひとつ大きな関心事が「学童」と「PTA」ですね。
共働き家庭としては学童が大きなポイントになります。学校近くに児童館があり、小学校3年まで学童に入れる、とか、4年生まで見て貰えるといった情報。中には2年生まで、という超過密学童もあります。学校内に「放課後教室」のようなものを行い、夕方まで学童のように見守りをしてくれる公立小学校もあります。それなら少々遠くてもそちらの小学校を選ぶという選択肢もあるでしょう。費用はかかっても勉強も見てくれるような民間学童に入れたいのなら、送迎の範囲にある小学校を選ぶ必要が出てきます。
また、PTA活動も事前リサーチは必須です。どんな制度になっているのか、PTAだけでなく地域活動や旗当番、登下校班などはあるのか、その係やお手伝いの頻度は、といった辺りは調べて当然! というか、調べずに入学して4月最初の保護者会で何の準備もせずに「え、役員決め?」仕事してるしムリーと叫んでも時既に遅し、ですから。今はネットなどでもよくPTAは話題にのぼりますし、皆さん事前に調べてはいるでしょうが、そうは言っても保育園では幼稚園ほどは熱心な小学校情報交換は行われませんし、仕事が忙しいのでついつい後回しになりがちです。
この手の情報は一度に手に入るわけではなく、地道に話題にあげて聞き取っていくしかありません。でも保育園だとなかなかそうした先輩ママとの接点もないので、自ら情報収集に動く必要はあります。
私の知り合いは保育園も会社近くに入れた為に、住んでいる地域に知り合いが全くいない状況でした。彼女は「地元の寿司屋でなにげなく女将さんに聞いてみた」「毎週行くクリーニング屋で、今度小学生になる子どもがいるんだけど」と切り出して聞きこみ調査、さらには同じマンションでエレベーターに乗り合わせた小学生連れのママにも「ここの地域だと○○小学校ですか? 来年入学なんですけど」とズンズン話しかけたそうです。スゴイ・・・
ワーママは少し早めに小学校選びも考えていきたい
まあそこまでするかは別にしても、なにしろ6年間通うのです。しかも6歳と12歳ではまるきり違います。その大きな成長の期間のほぼ大半を過ごすのが小学校ですから、例え公立小学校であっても「選んで入れる」ママが増えるのもわかります。
いずれにしても公立小学校の「質」は、教職員の異動が頻繁にある以上は決定的な違いはないとも言えます。どちらかといえば、地域の「カラー」が一番大きく影響しています。極端な言い方をすれば、都内を例に出すと、繁華街にある小学校、と、落ち着いた住宅街にある小学校、なら、後者の方が一般的には評判がいいようです。
ですから、実際にいわゆる文教地区のような「地域自体が良い環境」の場所へ、小学校入学のために引っ越しをする家庭もあります。たぶん、究極の公立小学校選びはそのレベルまでいくでしょう。
でも、繁華街にあっても地域密着型で大人の見守りがしっかりしていて、逆に「行事も盛んで人気がある」なんて学校もあるので、本当に一概には言えないのですが。
とにかく「自分で見て確認する」のが第一です。ワーママは、なかなか平日にお休みが取れないですから「この辺の小学校ってどうなの?」と少しずつでも情報収集だけでもしておくといいかもしれません。
お子さんが4〜5歳になったら、小学校入学を踏まえて、夫婦でこれからの教育(中学受験させるのか、など)について1度きちんと話合ってみるのも大切ですね。
ところで我が家ですが。越境した理由は、夫の実家があり、放課後そちらで過ごせるから、です。そんな簡単ですが「ウチにとっては大きな理由」で学校を選ぶという事もあるので、ご参考までに・・・。
大橋 礼
ライター
年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。