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2018.11.22

「いじめの定義」親が思うイジメとは?いじめについて子供と話し合おう!


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いじめとは

平成25年からの定義
「いじめ」とは「児童に対して、在籍する学校にいて一定の人的関係がある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものも含む)であって、当該行為の対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているもの」とする。
(文部科学省「いじめの問題に対する施策」より抜粋)

「いじめの定義」は、文科省の資料を見ると、時代の変化に応じて文言も変化しているのがわかります。昭和61年には「学校がいじめの事実を確認していること」という一文がありますが、これが平成6年いなると、削除されています。平成18年の文章は、それまでは「深刻な」とか「継続的に」といった条件のような文言がついていたのが削られています。

さらに平成25年の文言では「早期に警察に相談・通報の上、連携した対応を取ることが必要である」という文章も追加されています。これは、いじめの中には生命や財産に重大な被害が生じるようなこともある、ともなっています。

その文章は年を追うごとに長く、複雑になり、いじめをひとくくりにするのがいかに難しいかが感じ取れます。

さて、これまでもBRAVAでは「いじめの問題」について、様々な角度から、皆さんにお話をしてきました。今回は「いじめの定義」をもとにして、保護者が思う「いじめとはどういうことか」の意見を紹介、また、いじめについて親子で話し合うことについてもお話しします。

親が思う「いじめの定義」は

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「小さい子でも長く続く意地悪はイジメ」
(Mさん/35歳/子ども 6歳)
ケンカではなく、一方的に誰かを標的にして執拗に意地悪なことをする、が、イジメかなと思います。
うちの娘はかなり要領が悪く、ノロノロしているせいか、保育園の中でも年長になると数人の決まった子たちに、先生がいない時にプラスチックのコップを投げられたり、グズとかバカとか言われ続けていました。園の先生は「成長過程」と言われましたが、それが3ヶ月以上続き、子どもは保育園に行きたくないあまりに毎朝泣いてお腹が痛いと訴えました。カウンセリングを受け、医師にも相談し、診断書も園に提出して、はじめて真剣に対応してもらえました。1度や2度の言い合いや、大人しい子が誰かに何かやられたとして、それが続かないのならイジメではないけれど、やはり子どもが立ち直れないくらい、しつこく続けるようであれば、イジメです。

「好き嫌いとハブにすることの違い」
(Aさん/40歳/子ども 10歳)
私の娘は、どうしても気が合わない子がいて、その子が入ってくると別のところへ移動したり、他の子と別の遊びをしていたようです。集団でその子を仲間はずれにしたことはありません。ただ、相手の親が「○ちゃん(娘のこと)はウチの子を避けている、いじめの始まりだ」と学校に連絡したのを聞いて、違和感を持ちました。
好き嫌いの感情は誰にでもあるし、うちの子も「遊ぼ」といっても入れてもらえなかったことなど、よくあります。もし、娘が他の子にも命令して、その子を全く仲間にいれない、ハブにするという行動だったらイジメだとは思います。つまり、複数の子でひとりの子への嫌がらせを続けたら、いじめとして学校や親が介入すべきではないかと思っています。

「いじめと感じたら〝いじめ〟」
(Hさん/33歳/子ども4歳)
小さなことでも、相手の心がどれくらい傷つくかはわかりません。暴力的な行為だけでなく、屈辱感とか辱めるという卑劣な行為は言葉が多く、周囲の大人が気づかないこともあると思う。そういう意味では、とにかく、何かされた側の子どもが「いじめだ」と感じたら、それはやはり、いじめの範疇に入ると思います。
ただし、感じ方の度合いは違うし、相手は深い意味なく口にしたり、からかい半分だったりすることも多いはず。いじめる気持ちではなかったとしても、相手は傷つき、いじめられたと感じるんだよ、と、相手の気持ちを想像できるよう、思いやれるように、早いうちから諭すことができれば、多少なりともイジメ予防になるのではと思うので、少し過剰反応かもしれませんが「いじめられた」と口にしたら、イジメがあると定義するのが妥当だと思います。

「エスカレートするいっぽうならイジメ」
(Eさん/39歳/子ども 11歳 5歳)
一時的に仲が悪くなったり、無視するようなことは、子どもが小学校に入るとけっこうあります。うちの息子もイジメらしきことをされた経験があり、また、他の子と一緒にひとりの子をバカにしたことがあり、叱ったこともありました。とはいえ、ふざけて「バカ・ブス」とか「デブ」と言っただけでも「イジメている」となり、子どもらしい「遣り取り」がなくなってしまうような・・・。

私個人はイジメは、問題のある行動がどんどんエスカレートしていく状態を指すと思っています。「デブ-!」と叫んでも、翌日は遊んでいるなら、まぁいいわけで、でも、デブだけでなく、「デブは早死にするんだぜ」「デブってキモ~! 触るとデブになる~」とどんどん広まっていくようなら(これはうちの次男のクラスで実際にあった)、それはイジメだと思います。

「これはイジメ?」
(Fさん/36歳/子ども 9歳)
クラスに親が世話をしていないのか、お風呂に入らず?洗濯もしていないのか、とても匂う子がいます。親の間でも話題にはなっていて、先生も承知していて、その親とは連絡をとっているようですが、なかなか解決しないようです。そのうちにだれかが「臭い」「気持ち悪い」と言いだし、完全にクラス全員でその子を仲間はずれにし始めました。
保護者会でこの話しになり、クラスの親御さんでも意見が分かれました。子どもが悪いわけではないが、小学校4年生くらいなら、お風呂にひとりで入れるだろうし、シフト勤務で働いているというママが「うちも洗濯まで手が回らない時もあるけど、とりあえず子どもは下着や服を自分で選んで着替えるし、服がなくなりそうなら、洗濯してよと言ってくる。そしたら洗濯機にいれろ、洗剤いれて、と指示をだし、洗濯物も干す手伝いもさせている、親が忙しいとか言い訳にならない」とも言っていました。それも道理があるし・・・、でも親が全く世話をしていないらしい子どものことを思うと可哀想にも感じるし、みんなで寄ってたかって「キモ菌」とか言うのは、やはり度を超しているのでは、と思うという意見も多かったし。イジメに定義づけしても、親や先生が協力して子どもを守るような対策がとれないことが多い現実で、だったら「これはイジメ、それはイジメではない」と判断したところでどうなんだろうとも思ったりします。

「当事者になってわかったこと」
(Rさん/37歳/子ども 11歳)
下の娘のことです。クラスの半分程度の女子から悪口を言われる、それも聞こえるか聞こえないかのようにコソコソと、でも確実に娘には聞こえるように言う「あいつ、キモいよね」「バッカじゃん、自分がリーダーみたいに思って調子乗ってたから」「親が夜の商売なんだって(うちは夫婦で飲食店経営です)」と。誰が中心人物なのかわからず、言う人も毎日変わるらしく、絶対に先生がいる時にはしないのでバレない、先生に相談してもわかってもらえない、と言っていました。これが続くと精神的に応えてきます。特に敏感な年齢ですから。

この話が公になった時、イジメてた側の親が「悪口はもともと○ちゃん(娘のこと)も言っていた」「因果応報で悪口言い始めた人が、今度はその対象になるってよくあること」と言われて驚いた。聞けば「ケンカした相手にムカついたので悪口を言ったことがある」とのこと、子どもの話なのでそれ以上の部分があったとしても、です。うちの子も悪口は言ったでしょうが、みんなでずっと、大人に隠れて執拗に陰口を言ったりはしていません。「イジメられるようなことをしてきた結果、イジメを受けている」とされると納得がいきません。それまでイジメの定義として「いじめは相手がイジメと言ったらイジメ」というのを極端すぎると思っていましたが、当事者になって初めてわかりました。

定義づけだけでは済まされない「親子で話し合うことが大切」

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イジメは本当に難しい問題です。理由のひとつに「これは、いじめなのか」といった判断がわかりづらいところです。

ある人が「キャンプに行った時、担当してくれた若い先生がハゲだったらしく、〝ハゲ〟と替え歌にして笑っていた。見た目をバカにするようなことはイジメの始まりなのに、先生が平気な顔をしているのはどうかと思った」でも同時に「自分が小さい時は、チビとか痩せ女、ガイコツとか言われてよく泣いた、でもあれがイジメだったかと言えば、そうでもないような・・・」と思い出し、そこからイジメの定義について考えるようになった、と言っていました。

文科省がいじめに定義を持たすのは、学校側が何かあった時の指針として「こういうことはイジメだよ、そうなる前に予防策をとりなさい、イジメの定義にあてはまるようなら積極的な対策をしなさい」という意味合いがあるのでしょうか。

「いじり」と「いじめ」、からかい半分と悪意のある言葉、おふざけと意地悪、これらの境界線はあいまいです。特に受け止める側の性格や人柄によって、その衝撃の度合いも違うので、一概に「いじめの定義」にあてはめて判断することはできないのかもしれません。

それでも、いじめの定義は必要なのです。なぜなら、実際に、いじめが大きな問題であり、親以外の第三者が関わって解決や対応する時には、定義がひとつの「定められた〝ものさし〟」になるからです。ものさしは単位が決まっています、だから誰が計っても「10センチは10センチ」です。わたしの10センチとあなたの10センチが違っていたとしても、共通のものさしで計ることで「これが10センチ」と決める事ができる。

本来はそんな簡単にイジメの境界線を見定めることはできないけれど、定義がなければ学校は対応できないのも現実としてあるのです。

でも、私たち親は違いますね。子供がイジメのサインをだしたら、定義のものさしにあてはめるのではなく、子供ひとりひとりの性格や個性を考え、どれだけ子どもの心に影響を与えているのか、それを判断していかなくてはなりません。

例えば、子どもに
「いじめってどういうことを言うのだろうね」
と問い掛けてみてはどうでしょうか。小学生にもなると、なんでもかんでもクラスの出来事を親に話すわけではありません。いじめの定義について、もっと優しい言葉で話題として出したら、
「こんなことがあったけど、いじめでしょ」
「いじめの授業があった」
「別に私はイジメだと思わなかった」
わが子が思っているイジメの「ものさし」が少しだけでもハッキリとわかるようになるかもしれません。

そして、意地悪をされたら親に相談できるんだということを、なにげなく、でも何度でも伝えることで、子どもがひとりで抱え込んでしまわないよう、少しでも親としてできることを試しておくべきだと思います。

どの記事でも何度でも繰り返していることですが、誰もがイジメの被害者に、あるいは加害者になる可能性はあるのですから。

【企画協力】
いじめのサインを見逃さない こどもをマモルサービス
株式会社マモル

大橋 礼

大橋 礼

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。


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