2019.01.10
出産でブランクあり「35歳〜40歳」アラフォー就活は大変!?再就職したママの体験談と就活のポイント!
共働き家庭は年々増えており、当たり前のように言われます。でも実際には仕事をしていない「空白の時期」があるママも沢山いますね。
・結婚退職後、しばらく子育てに専念してきた
・夫の転勤で退職せざるを得なかった
・育休復帰したが子どもの体調などにより退職した
・育休制度がない、使えない状況で産後の復職ができなかった
・保育園に入れなかった、預け先が見つからなかった
事情はそれぞれですが、子どもが保育園や幼稚園を卒園する辺りから「そろそろ再就職しよう」と考えるママが増えます。年齢で言うと35歳から40歳前後、アラフォー世代ですね。
結婚前、産前から働いていた会社をやめてブランクがある、これから「就職」を改めて考えている人へ、この記事では
・ブランク明け再就活のポイント
・アラフォー世代で再就職したママの体験談
をまとめました。参考にして頂ければと思います。
思い通りの勤務先が見つかるとは限らない現実
まず、再就職といってもそうは簡単に満足できる就職先が見つからない現実があります。特にフルタイム勤務となると、結婚前と同じ職種・同じ規模の企業へすんなり採用が決まるとは限りません。
ブランクがあることだけでなく、現在の日本ではまだまだ小さい子どもがいることは就活ではハードルになることが多いのです。
アラフォーからの再就職では、ズバリ「高望み」をしないことです。年収や職種を細かく絞ってしまうと、なかなか就職したい企業さえ見つからないでしょう。
■ブランクありの再就活3つのポイント■
(1)優先順位をつけて仕事を探そう
・収入が第一
・勤務先が近い
・資格を活かしたい
・将来性のあるキャリアを身につけたい
・子どもの休みなどある程度融通がつく働き方がしたい
まずは条件を全て書き出した上で、どれが譲れない条件なのかを決めていきましょう。当然ながら全ての条件を満たす就職先は簡単に見つかりません。そこで優先順位を決めて、最低限の条件にあてはまる求人を見つけるのが第一歩です。
(2)自分の力や体力を過信しない
しばらくぶりに社会に出ることは思った以上に大変です。最初の1ヶ月は大変でも乗り切れるかもしれませんが、気力だけではやっていけないことも多々あります。再就職し、数ヶ月で挫折することがないように、自分の体力・家族のタイムスケジュール等も併せて考慮して「自分ができる働き方」を考えてみましょう。「前もできたのだから、できるはず」とは安易に考えないことです。
(3)勤務先についてはよくリサーチしよう
学生時代の「就活」はサポートしてくれる学校がありました。OG訪問もしたかもしれませんね。でもブランク明けの就活は、自分ひとりで行わなくてはなりません。求人情報を見てもわからない部分、例えば「働くママ」がどれくらいいるのか、残業はどんな感じか、企業カラーは自分に合っていそうか、昇給や有休消化について、できる限り多くの情報を得るようにしたいところです。場合によっては転職支援サービスを利用してもいいと思います。
子どもの成長や家族のライフスタイルの変化によって変わることもあるでしょうが、ひとまずあなたなりのキャリアプランをざっくりでいいから、立ててみることからスタートしてみてはどうでしょう。そして沢山の求人サイトや情報誌を見て、まず「業界・求人の状況」を把握して下さい。
そして、めげないこと!
いえ、最初はたぶん書類選考で落ちまくるかもしれませんから。再就職がすんなりいくママの方が少ないのです。
先輩ママたちの「アラフォーからの再就職」体験談
「〝コネと人脈頼み〟の再就職」
育休は取らず、そのまま年子を産み、下の子が小学校入学を機に再就職と考えていました。38歳の時です。ブランクは約8年。人手不足とニュースでは言うし、大企業なんて望んでいないのでスグに就職先が見つかると思っていたのが甘かった。
私は簿記の資格を持っていますが、採用は遠い道のりでした。年齢は関係ないと言われますが、実際には「40歳近く、しかも子どもふたりはまだ小学生」という時点で書類選考で落とされているかなぁ・・・と疑うほど、面談に行く前に落とされる日々。結局、知り合いの知り合いを通じて、小さな地元企業の経理に入りました。最後はコネか、と思ったアラフォー就活です。(Nさん/40歳/子どもふたり)
「子どもがらみの問いにしどろもどろで惨敗続き」
これといった資格もスキルもなく、ブランクあり子どもあり、ハンデ多すぎ!と実際に就活をしてみて思いました。どこでも普通に「お子さんが病気の時は預けるあてはありますか?」とも聞かれるし、子どもがらみの質問に明確に回答できるように準備しておかなった為に、最初の数社はせっかく面接までいってもそこで落とされました。(Hさん/36歳/子どもひとり)
「自分の市場価値を知って落胆するばかりだった」
一応、以前は大企業にいたので、そもそも求人情報見ても行きたい会社が見つからない。夫に「何年もブランクあって40近いんだよ、特別な実績やスキルがなかったら、フツーなかなか採用しないよ、人手不足なのは飲食業とか、販売業だし」と呆れたように「年収はいくらとか、名前の知れた企業じゃなきゃ、とか、さ。元広告会社です、企画やってました、って何年前の話よ?ってコトだろ。変なプライドあって使いづらそうと思われるのがオチ。すでにその辺の考え方がもうズレてるから採用されないんだよ」と言われた。「求められる人材ではない」自分の市場価値は低いのだと改めて知り、落ち込みました。
でも10社くらいダメだった時、開き直った(笑)どこでもいい、ではなく、どこかある、と考えて粘り強く希望の職種で探したのが今の職場です(Sさん/40歳/子どもふたり)
「試用期間中に子どもがまさかの・・・」
小学生になったので大丈夫だろうと再就職。期待していたのとは全く違う職種でしたが、ともかく正社員採用されたのだから良しとしました。採用時に「お子さんが体調悪い時など仕方ないけども、かといって連日休むとかは困るんだけど、大丈夫?」と言われ「夫と交替で休みますから」なんて軽く答えてしまった自分を大反省。インフル学級閉鎖なんて最悪です。試用期間中にそんなことが重なり、結局、「ちょっと今まだムリそうだよね」と言われて弁明する言葉も見つかりませんでした。
入学時4月5月は学校も色々あるし、秋から就職したのですが、その途端にインフル大流行時期に突入。もっとスケジュール考えて就活すべきでした。今は派遣で働いています。派遣は考えようによっては、子どもがいても働きやすい。思ったほどの収入や保証はありませんが・・・(Aさん/36歳/子どもひとり)
「即採用!と思ったら」
すぐに仕事が見つかり「やったー!」と思ったが、入社したらいわゆるブラック企業だった。39歳、スキルなし、ブランク10年以上、それで月給35万スタートなんて明らかにおかしいのに、焦っていたからわからなかった。改めてアラフォーでの再就職は「うまい話はない」と感じつつ1ヶ月足らずで退職。「地道な仕事でスタート」と覚悟するか、それ以前から再就職に向けてスキルアップするとか、パートで実績を作って「正社員にならない?」と向こうから声をかけてもらえるようにする(そういうママ友はけっこう多いです)とか、事前によくよく考えて準備しておかないとダメだなと思った(Uさん/38歳/子どもふたり)
「リモートワーク思ってたのとは違ってた」
WEBデザインの仕事をしていたので、リモートワークができる小規模の会社に再就職。でもリモートワークって必ずしも良いことばかりではないです。投げられる仕事量が終わらず徹夜することもしばしば、休日も仕事をするハメになるし、会社の方も慣れていないのか、就労時間のチェック体制とかも整っていない。つまり、すごく生産性が悪いというか、時給換算すると「?」という感じ。また、直接、他の人と話すチャンスも少ないので、復職したというより「内職している」感じがして、私には向いていないかも・・・と思いました。リモートワークやテレワークを中心にするなら、会社側が既にその実績があり、社員全体に浸透しているところを選ぶ、家ではなくコワーキングスペースなど利用して、「プライベートと仕事の時間」をしっかり切り分けてやる、といったことも必要。そういうことをよく知らないまま、なんとなく「在宅勤務もOKなら助かるわ」とスタートさせると、思った以上に大変です。私は現在は、他の会社でパート勤務でデザイナーをしていますが、スキルがあるおかげでそこそこ時給が貰えるし、若いデザイナーや営業の人と話すことは刺激にもなるし、人それぞれ「合う・合わない」があるから、働き方自体もよく考えて選んだ方がいいと思います。(Mさん/41歳/子ども3人)
厳しい現実はあるけれど再就職は再スタートだから!
育休復帰からの復職も大変ですが、様々な事情からブランクがあいたママたちの「就活」は思った以上に大変です。
体験談は厳しい現実のものばかり選んでしまいましたが、まずは「すぐに就職が決まらない」ことに落ち込まないで欲しい。再就職を果たしたママたちの多くが、みな似たような経験をしながら最終的に自分の働き場所、働き方をつかんでいます。
最初はどんな仕事でもいい、社会に出るという辺りからスタートするか、子どもが4~5歳くらいの時期から再就職を念頭にいれ、きちんと準備するか、いずれにしても、前と同じではない自分の立ち位置をしっかり認識して就活・再就職へと進んでいきましょう。
ブランクありで復職し、だんだんと実績を認められた人も多くいます。体験談にもあったように、希望する会社にパート勤務で入り、コツコツ仕事をしながら「お子さん手が離れたなら、正社員に」と会社の方から求められることも珍しくはありません。
今や人生100年の時代ならば、アラフォーで再就職は折り返し地点前。まだまだ遅くはありません。新しいスタートを切る!と前向きに頑張りたいですね。
大橋 礼
ライター
年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌!本とお酒があればよし。