2020.04.08
【コロナウィルスで休校延長!】新小学1年生の子どもたちはどう過ごしてる?
春休みが明け、「コロナウィルスも終息して、心機一転小学校生活を迎えられる!」と期待していた矢先、さらなる休校延長という措置が取られました。
これだけ新型コロナウィルス感染が拡大している今、賢明な措置であるとは思いつつ、「1カ月以上も学校がない生活が続くなんて、いったいどう過ごせばいいの…」と途方に暮れてしまいますよね。
現在のところ、学童は通常通り受け入れ態勢を整え、場所によっては短時間でも学校開放を予定しているところもあるようです。「これでは感染拡大の予防にはならない」という懸念の声も上がっていますが、働くパパ・ママにとっては非常にありがたいこと。とはいえ、新1年生が入ったことで学童の人数が増え、利用自粛をお願いされていたり、まだ学校生活に慣れていない小学1年生が学校解放での過ごし方や長時間な学童にも耐えられるのかと不安になったりするママやパパもいるようです。
そこで今回は、前回の「新型コロナウィルスで相次ぐ休校・登園自粛!子どもたちの1日の過ごし方は?【緊急アンケート】」に続き、休校がさらに延長になったことで、新小学1年生をどう過ごさせるのか、パパやママはどう対応するのか、リアルな声を聞いてみました。
多くの学校が「休校延長」措置、その実態は
新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、多くの自治体が春休み明けまでだった休校をさらに延長する措置を取っています。
・都内はほぼゴールデンウィーク明けまで休校延長
現在のところ、都内23区のうち20区の公立学校が、ゴールデンウィーク明けまで休校を延長することを決定しています。休校延長に合わせて、始業式や入学式を中止にしたり、時短縮小で行う学校も多かったようです。中には校庭で行った学校も。各学校では密閉、密集、密接の「三つの密」を避ける対策に追われているようですが、なかなか難しいようです。
・県内でも割れる判断
休校延長にするか、春休み明けに再開にするか、同じ県内でも判断が割れているところもあるようです。その中でも、「完全に再開する」「1クラスを3分割し、全員が1時間ほど登校」「週1日登校日を設ける」など、各自治体や各学校で対応もさまざま。
しかし、コロナ完成拡大が緊急事態レベルまできている今、再開としていたところが一転して休校延長の措置を取るケースも少なくないようです。
現場である学校や学童はもちろん、保護者も先行きの見えない不安な日々…でも、極端に怖がりすぎたり不安に陥ったりせず、不要な外出はしない、人込みには行かない、手洗いうがいの敢行、栄養・睡眠をしっかり取るなど、できることをやって、できるだけ心穏やかにこの局面を乗り切りたいですね。
なるべく自宅で過ごさせる
通勤をやめてリモートワークに切り替えたり、思い切ってゴールデンウィーク明けまで休みを取ったママたちの声を紹介します。
・「近所の病院でコロナ感染者」で怖くなって完全リモートワークに
近所の大きい病院で数人コロナ感染者が出たんです。100人以上すし詰め状態で1日を過ごす学童で、もし1人でも感染者が出たら…と急に怖くなってしまって。週2だったリモートワークを、上司に頼み込んで週5日にしてもらいました。1日1回ビデオ通話会議があるのですが、子どもの声が聞こえたり写りこんだりして(苦笑)。子どもがいると仕事にならないな~と思っていましたが、タブレットを見たり塗り絵をしたり、比較的おとなしく1人で遊んでくれるので助かっています。ついこの間まで保育園児だったので、まだお昼寝してくれるし。
仕事がひと段落着いたら、ベランダでランニングしたり、シャボン玉やボールで遊んだりしています。子どもは体力あり余ってますからね…要らぬストレスも溜まりますが、主人も週3リモートワークなので、なんとか協力し合って乗り切っていけそうです。〔Fさん、子ども6歳(小1)〕
・無給覚悟で休暇取得
毎日流れるコロナのニュースや、ネットで海外の悲惨な現状を見て、これはもう「隔離状態」にしないと感染を防げないと思い、「ゴールデンウィーク明けまで休ませてください!」と申し出ました。契約社員のため、「有休は使い果たし状態、あとは無給」を覚悟の上です。うちの会社は年配者が多く、ありがたいことに「ウチは小さい子いないし、Yさんは優先で休んだほうがいい」と快諾してくれました。
今は、小1になったばかりの次女と小3の長女2人とも学童を休ませています。2人で遊んでくれるので(といってもタブレットゲームばかりですが)、私はもっぱら普段できない家事をしています。今のところゴールデンウィーク明けまでこの生活の予定ですが、果たしてコロナが終息しているかどうか…〔Yさん、子ども9歳(小3)、6歳(小1)〕
・基本は自宅、週1で学童
私の住んでいる地域では、12時までは学校の教室解放、13時から学校内にある学童があります(12時〜13時は昼食時間)。すでに上の子が最初の休校を体験しているママに学校解放の様子を聞いたところ、「先生はいるものの指示や授業みたいなことはせず見守りのみ。基本は私語禁止でドリルや塗り絵などをやる自習、お昼も私語禁止で食べる」などと聞き、とても新小1の娘には何時間も自習は無理と判断。学童もリモートの人は利用自粛をもとめられているため、週に1回だけは13時からの学童行ってもらい、そのほかの日は自宅でみることにしました。午前中の1時間ドリルをやってもらって、あとは自由に過ごさせています。わたしの仕事はテレビやYouTubeを見ていて静かなときに進め、そのほかは子どもが寝てから仕事をするようにしています。[Tさん、子ども6歳(小1)]
ママが家にいて見られる状況でも、体力のあり余る子どもたちに「ウチで過ごしなさい」と諭すのは忍びないですよね。「テレビやゲームばっかり…」と罪悪感を抱いているのはみんな同じのようです。
在宅勤務は無理! 毎日学童生活
医療従事者、福祉業などリモートワークが不可能な職種もたくさんあります。また、リモートワークが可能でも、小さい子が家にいたらとてもできない! という仕事も。やむを得えず通勤、あるいは子どもがいるとまったく仕事にならない、などの理由で学童に行かせているママたちの心中は…
・なるべく校庭で遊ばせるよう、学童にお願い
主人は運送業、私は医療現場で働いているので、在宅ワークは無理。週5日学童に行っています。
娘が通う学童は学校の校庭内にあり、校庭や遊具で自由に遊ぶ時間が設けられています。今までは午後の1~2時間程度だったようですが、学童開始前の保護者会で、校庭遊びの時間を午前中にも設けてもらうようお願いしてみました。
学童の先生も少しでも児童の距離を取らせたいと、快諾してくれました。晴れの日は校庭で過ごす時間が2時間ほど増え、雨の日は思いっきり換気した状態で体育館を開放してくれているようです。気休めかもしれませんが、密室で密集している状態が少し減るだけで感染予防につながりそうな気がします。とはいえ、やはり自宅で過ごさせてあげられない罪悪感はありますが…〔Uさん、子ども6歳(小1)、3歳(保育園)〕
・うつらぬことを願いつつ毎日学童
主人も私もリモートワークはできないので、普通に通勤。よって子どもたちは普通に保育園と学童です。ただ、今までは夫婦とも電車通勤でしたが、感染リスクを少しでも下げるために、主人は車、私は自転車通勤に切り替えました。自転車はかなり距離があってしんどいですが、背に腹は代えられない…
保育園はほとんど全員登園状態ですが、学童はリモートワークの親御さんも増えて、いつもの6割程度(50人弱くらい)。ほぼ1日中窓を開けて換気、子どももなるべく距離を取らせてくれているようです(特に昼食時)。これで完全に安心というわけではありませんが、「今は大丈夫」と言い聞かせながら、毎日朝9時から17時半まで学童に行かせている状態です。
〔Iさん、子ども6歳(小1)、4歳(保育園)〕
「うつらないよう、うつさないよう」というビクビク感や不安、でも仕事に行かざるを得ないという責任感、いろいろな感情で押し潰されそうな毎日ですよね。ただひたすらコロナが憎いですが、どこかで気持ちの折り合いをつけながら、皆さん頑張っているのですね。
学校開放と学童を組み合わせて利用
一部では、学校を開放して子どもを預かる措置を取るところも。学校開放と学童を組み合わせて一日を過ごさせる予定のママたちの声を紹介します。
・午前中は学校、午後は学童
息子が通う学校では、入学式の翌日から朝9時から午後3時半まで開放し、かつ登校日(8時25分~午後2時)を週1日設けるという措置が取られることになりました。夫婦でリモートワーク可能なのですが、子どもがいるととても仕事にならないため、今は1日中学童(午後3時には帰宅させています)、学校開放が始まったら午前中は学校、午後は学童(午後3時帰宅は変わらず)で過ごしてもらおうと思っています。
世の中自粛ムードの中「学童や学校に行かせるなんて!」という声もありますが、学校や学童の安全対策に協力しながら利用させてもらおうと思っています。
〔Kさん、子ども6歳(小1)〕
・週2日学校開放利用、週3日学童を利用予定
娘の通う小学校が朝8時半から午後2時まで学校を開放してくれることに。娘と話し合い、週2日は学校に行き、残りの週3日は学童に通うことにしました。
「学校で学童の子以外と遊んでみたいのと、校庭で遊べるから」だそうです。私もそれに合わせ、学校へ行く週2日は在宅勤務にし、残りの週3日を通勤日にする予定です。
今後コロナ感染拡大で状況は変化していくと思うと不安で仕方ありませんが、臨機応変に対応できるよう、今からいろいろと整えておこうと腹をくくりました。〔Tさん、子ども14歳(中3)、6歳(小1)〕
学校や学童の対応は、働くパパやママにとっては本当にありがたいものです。マスクは必ずする、外から室内に入ったら必ず手洗い・うがいをする、友達にむやみに触らないなど、日ごろから親子でコロナ対策を話し合うのも「預けるマナー」かもしれません。
近所に住む両親に見てもらう日を作る
ここ最近、おじいちゃんやおばあちゃんが孫を連れて歩いている姿を見かけます。近隣に住む両親に見てもらう、というママも少なくないようです。1日何時間くらい、週に何日くらい見てもらっているのでしょうか。
・両親、義両親に交代でお願い
両親は同じ敷地内、主人の両親も車で20分ほどのところに住んでいます。両親も義両親も極度の心配性で、「私たちが交代で見てあげるから、学童も保育園もしばらく休ませなさい」と申し出てくれました。私はバリバリ行かせるつもりだったのですが、「今が辛抱時だから!」と猛反対され…
今は、保育園児と新小1の2人を毎日朝8時過ぎから18時まで、交代で見てもらっている状態です。お昼は子ども2人分のお弁当、室内遊びおもちゃやipadなどを用意して、なるべく手がかからないような状況は作っています。とはいえ、「今日は〇ちゃん(下の子)泣いちゃって、ちょっと大変だった」なんて日も…申し訳ないと思いつつ、学校再開まで(今のところ4月20日から学校再開予定。でもどうなるか…)はこの体制で乗り切る予定です。
たまに両親・義両親4人で集まって見てくれることも。大人の目が多いので、ワイワイできて楽しいよ、と。ありがとう…〔Oさん、子ども6歳(小1)、3歳(保育園)〕
・週3日ばあばデー
仕事がシフト制なので、4月いっぱいは減給覚悟で週3日勤務に。学童は休ませ、その3日間は近くに住む私の母に見てもらうことにしました。この先コロナがどうなるかわかりませんが、とりあえず向こう1カ月という「期間限定」なので、母も快く引き受けてくれました。
母も高齢(78歳、父はすでに他界)だし、今まで保育園のお迎えなども一切頼りませんでした。今回お願いして、「もっと頼ってくれていいのよ」と言われたときは思わず涙…娘ももう6歳、自分のことは自分でできるし、1人で時間を潰すこともできる。母には簡単なお昼を作ってもらい、ちょっと目をかけてくれるだけでいいから、とお願いしています。洗濯物がきちんと畳んであって、夕飯の下ごしらえもして待っていてくれる日も多く、これまた涙。
コロナは恨めしいですが、母への感謝の気持ちが深まり、母を大切にしようと思う今日この頃です。〔Yさん、子ども6歳(小1)〕
じいじやばあばに頼りすぎると、いわゆる「孫疲れ」で疲弊してしまいそう…そして高齢者にうつったらどうしようという不安も。でも、そこは預け方の工夫をする、先行きは見えないながらも「この時間だけ」「この日まで」ときっちり期間を決めるなど、預けるほうも預かるほうも少しでも気を楽にすることがコツのようです。
3月2日から休校措置が取られ、ここにきてさらなる休校延長。新型コロナ感染者が急増する中、政府の判断や措置も刻々と変わる毎日。教育現場も保護者も惑わされ、振り回されっぱなしです。
特に新小学1年生を持つパパやママは、「学童頼りだったのに、預けるのが怖い」「自粛自粛というけど、小1では判断力もないし預けざるを得ない」と頭を悩ませる日々ですよね。
うつさないこと、うつらないこと、命優先! と言われる中、それでも「そんなに長く休めない!」「フリーランスだからこのまま失業しそう」と、たくさんの悲鳴があがっています。
今回のコロナ騒動で、いろいろな問題が浮き彫りになった気がします。給与体系なども含め、「働きやすさ」「休みやすさ」を改めて追及し、コロナ騒動が終息した後も、子育てしながら働きやすい社会が作られていくといいですね。
再び落ち着いた生活が送れるよう、子どもたちが毎日笑顔で登校できる日を願いながら、とにかく今を乗り切っていきましょう。
田崎美穂子
mamaライター