2020.09.21
子ども【スマホ・携帯】いつから?持たせる理由、使わせる際のルールは?
連絡手段として小学校低学年から携帯電話を持たせる、友達に仲間外れにされないよう小学校高学年でスマホを与える家庭も増えているようです。少々古いものになりますが、内閣府が調査したデータによると高校生は98.1%、中学生は51.6%、小学生でも27.5%と3割近くの子どもが携帯電話を持っているという現状(内閣府調べ)
確かにGPS機能も付いているキッズ携帯などは子どもの安全を守ってくれそうですが、良かれと思って与えたガラケーやスマホで犯罪に巻き込まれる、という事件も後を絶ちません。
今回は、先輩ママにいつ子どもに携帯電話やスマホを買い与えたのか、そのきっかけ、親が注意しているポイントなどを聞いてみました。
初めて持たせるのは放課後の過ごし方が多様化する小3~4から?
基本的に小学校では携帯電話を持っていくことは禁止されています。放課後の居場所もある学童時代は持たせてもあまり意味がないので、学童をやめて放課後の過ごし方が多様化していく小3~4年生あたりから持たせ始めるママが多いようです。
GPS付きなので、放課後の居場所確認のために持たせる
〈携帯を買った時期ときっかけ〉
習い事や塾のある日はちゃんと目的地に着いているか、何もない日はどのへんで遊んでいるかGPSで位置確認できれば安心だと思い、小学校3年で学童をやめる(週2日学校のサッカー、ほかの週2日は習い事という生活になったので)タイミングで持たせました。〈注意したこと〉
充電器は常に玄関先に置いておき、学校から帰って出かけるときは必ず持つように、ほぼ毎朝言っていました。〈使っているときの様子〉
当時のsoftbankのキッズ携帯は、通話とメールは3人まで。ほぼ私としか通話していないし、しょっちゅう家に置き忘れるのであまり意味がありませんでしたが…(苦笑)そんな長男も今年中学に上がるので、ガラケーに替えるかスマホに替えるか悩み中です。〔Kさん、子ども12歳、3歳〕
電車で行く距離の習い事を始めたのをきっかけに持たせた
〈携帯を買った時期ときっかけ〉
我が家は少し遅め(?)で、長女が小4の3学期にガラケーを持たせました。きっかけは、3駅に先にあるバレエ教室に通うようになったからです。〈注意したこと〉
ともかくモノを失くしやすい子だったので、携帯にストラップを付けて首からぶら下げていました。私が在宅しているときは、ネットを勝手に見たり友達とメール三昧にならないよう、携帯電話を預かっていました。〈使っているときの様子〉
友達と遊ぶときは学校で約束してくるので、連絡手段としては私とくらいしか使っていませんでした。ネットも自宅のパソコンでアニメのyoutubeを見るくらいで満足していたし、携帯電話を巡って親子でケンカ、とかは全然なかったですね。〔Tさん、子ども13歳、10歳〕
子どもが行方不明事件!? をきっかけに
〈携帯を買った時期ときっかけ〉
学童はいかず、1年生から自宅隣の父母の家に帰るようにしていました。息子が1年生のある日、帰宅後出かけて6時半を過ぎても(門限5時)帰って来ないと母から連絡が。これは警察沙汰か!?となりかけたとき、夕方になって「公園で遊んでて、時計もなくて時間が分からなかった」と帰って来た。これはもう携帯を持たせにゃいかん! ということでキッズ携帯を買いました。〈注意したこと〉
特にないのですが、とにかく失くさないように、必ず所定の位置に置け!! と口を酸っぱくして言っていました。〈使っているときの様子〉
携帯電話を買ってもらったことを認識しているか?というくらい家に置き忘れるわ、充電もしていなくて持っている意味がない、という感じでしたね(苦笑)〔Hさん、子ども9歳、6歳〕
親が安全確認の意味で買い与えても、本人は持たずに出かけることが多いようですね。3~4年生は、携帯を持たせる注意ポイントが「失くさないように気を付ける」なのかもしれません(笑)
最初に買うのはキッズ携帯、キッズガラケー?
子ども用の携帯にもいくつか種類があります。通話とメールが3~5人の相手としかできないキッズ携帯、かなりフィルターや制限がかかっているもののネットなどもできてメールや通話相手もほぼ無制限のガラケーなど。もちろん携帯会社によって違いはありますが、与える年齢によってはキッズ携帯かガラケーで悩むママも多いようです。
キッズ携帯の、緊急時に素早く対応してくれるサービスが決め手
保育園のときから私や主人の携帯をいじるのが好きで、「小学校に入ったらスマホを買ってもらえる」と勝手に夢見ていた娘。ちょっと早いと思いましたが、1年生になるタイミングで携帯ショップへ。キッズ携帯を買うと分かったときには落ち込んでいましたが、ピンクのかわいいデザインが気に入ったようです(笑)。
防犯ブザーを鳴らすと自動的にセコムに通報され、すぐ親に連絡が入り、セコムが現場に駆けつけてくれるというサービスも決め手となりました。といっても、学童に行っている頃はあまり使いませんでしたが、公園で不審者がいたときに役立ったことがありますね。〔Tさん、子ども9歳、5歳〕
途中で買い替えるより、最初からガラケーに
娘が小学校3年の時に買いました。仲の良かったクラスメイトがガラケーを持っていたのでねだられたのと、「高学年になったらキッズ携帯は嫌がって結局買い替えるだろうな」と想像がついたので、悩んだ末、最初からガラケーを買いました。かなりフィルタリングをかけて勝手にダウンロードしたり、危ないサイトに行けないようにしたのはもちろん、紙に「携帯を持つにあたって守る約束10か条」を書いて壁に貼りました。
破ったらすぐ没収(笑)今のところ、守れているようです。〔Iさん、子ども13歳、10歳、5歳〕
ネットは使えないガラケー、その代わりマイipad
塾通いが始まった小5の1学期からガラケーを持たせました。今どき珍しく(?)あまり携帯を持ちたがらない子どもだったのですが、塾帰りはかなり暗くなるので「今塾出た」などの連絡は取りたかったので。しかも、ネットにつながっていない通話のみのガラケー(笑)その代わり、自宅で自分用のiPadを持たせていました。それも、家の中でしかネットにつながらない環境で、親がいるときしかやってはいけないというルールを作っていましが…〔Tさん、子ども13歳、10歳、2歳〕
キッズ携帯の利用に年齢制限はないそうです。大人もつかるようなモードに切り替えることも可能だとか。でも、見た目がどうしても「お子ちゃま仕様」なので、高学年あたりになると、ガラケーに替えたいというお子様が多いようですね。
スマホは中学から?高校から?
今や「スマホを持たせようかどうしようか」は親の最大の悩みと言っても過言ではない時代。持たせることで世界がいきなりグッと広がりますが、それは望ましくない相手ともつながってしまう可能性や危険性もはらんでいます。また、スマホを持つと誰もがやりたくなってしまうSNSでのいじめに巻き込まれてしまうことも。
中学受験に受かったお祝いに
娘が5年生になったとき「スマホが欲しい」と言い出し、それをなだめ続けること約1年(笑)中学受験することは決めていたので、「受かったら買ってあげる」と約束しました。
確かに、受ける中学が地元ではなく自宅から1時間ほどかかるところなので、LINEなど友達との連絡ツールとしてスマホは必要かな、と思っていました。スマホ効果なのか、見事合格、約束どおりスマホを買いました。〔Uさん、子ども13歳、8歳〕
もう時代だと諦め、中1から与えた
私はスマホを持たせてもいいかな、と思っていましたが、主人が「そんなもの、高校になってからでいい!」と猛反対。でも、息子の友人がほぼ全員持っていたり、部活の連絡もLINE。LINEをしていないと、個別でメールしなくてはいけないという煩わしさもあるようです。「もうそういう時代なんだ」と主人も諦めたようで、中1の夏休みにスマホを買いました。
今は中学校でもSNSによる事件やいじめに関する授業をけっこうしてくれるようで、あまりトラブルにはなっていませんね。〔Aさん、子ども17歳、13歳〕
バイトして携帯代が自分で払えるようになったら、という条件で高校から
ゲーム好きの息子、スマホなんて買ったらゲーム三昧、アプリダウンロード三昧で大変なことになると思い、「自分で稼いだお金で携帯代が払えるようになったら」と宣告(笑)
中学3年間は日々部活に明け暮れて、特にガラケー(小5で買ったもの)でも不都合はなかったようです。部活などの連絡手段は監督の主義でほぼ家電でしたし。
でも、高校生になった瞬間、スマホを持ちたいがためにバイトを始めましたね。
〔Wさん、子ども16歳、12歳〕
合格などのご褒美として買うというご家庭や、携帯代を自分で払えるまでダメ!というご家庭も。あるいは「時代だと諦めて持たせる」と親が腹をくくるご家庭も…いずれにせよ、スマホですぐに繋がれてしまうSNSなどに潜む怖さなどをしっかり教えていきたいですね。
「何年生になったら携帯電話を持たせていいのか」という問題に、現代の親であれば必ず直面します。でも、それに明確な正解はありません。子どもの成長や性格には個人差があるし、それぞれの家庭の「必要性」も違います。
しかし、携帯はお子さんの年齢にかかわらず必ず必要になってくるツールです。利用方法、利用時間などを親子できちんと話し合い、ルールや約束をしっかり作ってしっかり守らせることが一番大切なことだと思います。なかなか難しいですが…
いつかのタイミングで必ず手にする携帯、正しく使えるようにしたいものですね。
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いじめのサインを見逃さない こどもをマモルサービス
株式会社マモル
※この記事は2017年4月に公開されたものです。
田崎美穂子
mamaライター